α7Cでフィルムライクを目指す #02|フィルムライク運用とは
便利さを手放すと、写真はやさしくなる。
――α7Cをフィルムカメラっぽく使う記録
■ はじめに
フィルムっぽい写真は、設定だけで作れる。
……たしかに一部は正しいと思う。
けれど実際は、
撮る時の迷いが少ない
写真に集中できる
この感覚の方が、フィルムっぽさに直結している気がする。
■ 結論
僕の結論はシンプルだ。
α7Cは便利すぎる。
だから“制限”して使う。
■ なぜそうなるのか
フィルム撮影の気持ちよさは、
• できることが少ない
• 選択肢が少ない
• だから迷わない
ここにあると思っている。
デジタルはできることが多い。
だからこそ、迷いが生まれる。
迷いが増えると、
撮った写真にも“揺れ”が残る。
そこで、あえてできることを少なくする。
便利な機能を制限していく。
そんな使い方を続けて行くと、
自分で写真を撮っている感覚になってくる。
■ 運用ルール
ここからは、実際に僕が実践している
α7Cをフィルムカメラのように使う3つの運用ルールを紹介します。
ここからは、実際に僕が実践している
α7Cをフィルムカメラのように使う4つの運用ルールを紹介します。
① 背面液晶を閉じる
普段、背面液晶をほとんど使わない。
確認しすぎない。
目の前の光に集中する。
これだけで撮影のテンポが整う。
また、撮影した写真をすぐに見返さなくなった。
それだけで、まるでフィルムの現像を待つような楽しみが増える。
失敗した写真も、愛おしく思えるようになる。
② マニュアルフォーカス中心
MFは効率がいいわけではない。
でも、
ピントを合わせる行為そのものが写真になる
動きたい盛りの子どもを追いかけるのは大変だけど、
ピントが上手く合わない写真も、妙に躍動感があっていい。
ある種の曖昧さが写真に残るから、
その場の空気が写せるようになったと思う。
③ ISOは100/400を軸に
僕はだいたい
• 明るい場所、晴天の屋外:ISO100
• 室内や夕方、曇りの日:ISO400
ほとんどこの2つで撮っている。
露出はシャッタースピードだけで調整する。
逆に、このISOで撮れない時はフィルムカメラ運用は潔く諦める。
理由は単純で、
フィルムカメラを使う時の運用と同じにしたいから。
厳密にはフィルムカメラの場合、
外でも室内でもすぐにフィルムを変えることは難しいけれど、
そこはデジタルカメラの良さを少しだけ借りて補っている。
外でもf値開放で写真を取りたい時はたくさんあるから。
■ 作例

Lens : Voigtländer NOKTON F1.2 Aspherical
F1.2 | 1/800 | ISO 100

Lens : Voigtländer NOKTON Classic 40mm F1.4 SC
F1.4 | 1/2500 | ISO 100
■ つまずきやすいポイント
制限をかけると、最初はこう感じやすい。
• 「不便」になったように感じる
• 「せっかくデジタルなのに」と思う
でも実際は、逆だ。
不便にした分だけ、写真が自由になる。
カメラ任せの撮影ではできない体験ができる。
デジタルカメラの万能さを保険にしつつ、
自らが主導権を握って写真を撮ることこそ、
「写真を撮る」ということだと感じる。
■ まとめ
便利さを手放すと、写真はやさしくなる。
この矛盾した感覚が、フィルムライクの入口だと思う。
写真に集中したい時ほど、
できることを減らしていく方がいい。
■ 次回予告
次回は、フィルンライク運用をカメラに実装するための仕組み。
MR(設定保存)の設計について書いていきます。
#03|MRの役割分担
