「妖精の声」#3つのお題に空想のひらめきを 【第25回】
片桐みかん様の企画に参加させていただきます!
お題:「透明な朝の音」「消えない砂時計」
「明日へ歩く影」はお休みしましたm(_ _)m
妖精リンリルは、人間界が大好きだった。
赤い果実を守るのがリンリルの役目だったが、リンリルはいろんなところに遊びに行ってしまうのだった。
赤い果実はどんな病気も治し、心を癒し、そして何より美味しいものだった。だから人間たちは、果実のために争うことがしばしばだった。
リンリルは、赤い果実の大切さを分かっていなかったのだ。
妖精王はそんなリンリルを見かねて、砂時計にしばらく閉じ込めておくことにした。
「砂時計が10回転するまで、ここから出てはいけないよ」
妖精王はそう言うと、どこかに行ってしまった。
リンリルは羽を閉じて、座り込んだ。なぜ、こんなことになってしまったのか。
砂が落ちていく。リンリルも沈んでいく。
人間がカーテンを開く時に聞こえる、透明な朝の音が好き。
山で人間の声を真似する、山彦と遊ぶのが好き。
どんなことにも一生懸命な人間が好き。
争うということは、赤い果実が大好きだから。どうしても欲しいからでしょう?もちろん、争いは良くないけれど。ダメなことだけど。
「人間に見つかってはいけないんだよ。赤い果実も、私たちも」
いつの間にか戻ってきていた妖精王が、ささやいた。
「争わせないためには、忘れさせるしかなかった」
リンリルは妖精王の羽を見つめる。大きく、少しだけ欠けた羽。
「リンリル、赤い果実はもうないわ。あなたの自由に、あなたがやりたいことをできるのよ。あなたの世界へお行きなさい」
リンリルの涙を、いつまでも消えない砂時計の砂が受け止めていた。
砂時計の中に赤く光るものが見えたら、それは妖精リンリルかもしれません。
もし見つけたら、優しく振ってあげてくださいね。
あとがき
jakoko.さんのイラスト、好きだなぁ。なんて表現したらいいんだろ。好きだなぁ。
読んでくださり、ありがとうございます!
日常で感じたことや出来事を、お話としてお伝えしています。
それではまた、お会いしましょう(^^)
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読んで読んでPOP、書いて書いて物語!ありがとうございます(人*´∀`)。*゚+