「今日は、魔法が遅れて届く日です」#3つのお題に空想のひらめきを 【第31回】
片桐みかん様の企画に参加させていただきます!
お題:「空にしまい忘れたもの」「魔法が遅れて届く日」「思っていたより、やさしい世界」
そうか。今日は、魔法が遅れて届く日だった。
水道の水が出てこなくて、何度もキュッキュッと音をさせた。
そうしたら、蛇口が怒った顔をして、
「きょうは まほうが おくれるひ でしょ!」
魔法がないと、顔も洗えない。
朝ごはんを作ろうと、コンロに火をつけようとした。
ポフっという音がするだけで、フライパンは困った顔をした。
「きょうは まほう おくれるひ だよ」
ああ、そうだった。魔法がないとソーセージも焼けない。
さあ、収穫をしに野菜畑へ。ところが何にもなってない。
カゴが泣きべそをかきながら言った。
「きょうは なんにも ならないの。だって、まほうが おくれてる」
そうなんだよねとカゴをなでながら考えた。
なぜ、魔法が遅れているのかって?
魔女さんが腰を痛めてしまったんだって。
なんでも、空の上の上の上の方まで箒に乗って行ったら、帰る時に空にしまい忘れたものを思い出して、Uターンしようとしたらね、腰からギクッグイッと音がして、ヒーヒー言いながら家に戻ったそうだよ。
私はうーんと考えた。
どうしたら、魔法遅れを終わらせることができるのかなって。
そうだ!魔女さんの代わりに、魔法を届けたらいいのかも!
私はすぐに、大きなリュックを背負って、魔女さんの家に走ったよ。
魔女さんは、私の勢いにヒョエって驚いていたけれど、ベッドの中からありがとうねと言ってくれた。
私のリュックは魔法でいっぱいになって、町のみんなに配って歩いた。
みんなにありがとうって言われるの、なんだかくすぐったいな。
魔女さんは、魔法で腰をヒョヒョイと治すと、私にも魔法をかけてくれた。(なんだ!やっぱり魔法で治せるんだなんて、言っちゃあいけないよ)
こうして、私も魔女さんになったんだ!
そうだ、魔女さんが空にしまいわすれていたものはなにかわかる?
それはね、飴ちゃんなんだって。飴を降らせたいなんて、誰が願ったのかな?
「この魔女がいる世界は、思っていたより、やさしい世界だったろう」
天から笑う声が聞こえた。
あとがき
読んでくださり、ありがとうございます!
日常で感じたことや出来事を、お話としてお伝えしています。
それではまた、お会いしましょう(^^)
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