「焼き芋大魔王」
「人形劇サークル、もう、なくなるらしいよ」
娘が年中さんになったばかりの、まだ桜の花びらが園庭にくっついているような季節だった。
幼稚園には、ママによるサークルが三つあった。読み聞かせサークル・園芸サークル・人形劇サークルだ。
その頃の私は、読み聞かせサークルに入っていて、二週間に一度くらい園児たちの前で絵本の読み聞かせを行なっていた。娘はまだ、読み聞かせ中にもウロウロしていて、近寄ってきても紙はめくるか破るものだと思っていたような時期だった。
「今の年長のママさんだけでやってることだから、もう、なくなるかな」
「へえ」
何十年前かのママさんが作ったサークルで、昔は大道具を製作して使いこなして、黒子もたくさんいて。他の施設や園での講演もしたりしていたらしい。
コロナや児童人数の減少に伴ってどんどん活動範囲は小さくなっていた。最近では、園イベントの司会をやっていたらしい。見たことはなかったけれど。
なぜあの時やろうと思ったのか。
人形劇なら娘が興味を持つんじゃないかと思ったからかもしれない。
人形劇、なくなってしまったら寂しいなんて謎の責任感が芽生えたからかもしれない。
正確には思い出せないけれど、やりたいなって思ったのは確かだった。
気がついたら、「人形劇サークル、入ります」と、顔見知りのサークル長ママさんに伝えていた。
メンバーは私を含めて4人。
できることは限られていた。
「焼き芋の日に、人形劇、やってみようか」
あれよあれよという間に、参加が決まった。
「台本、どうする?とりあえず、案出ししてみよっか」
それから一週間経った。特に何かが進むわけではない。けれど、私は密かに書き上げたものがあった。
「これ、焼き芋大魔王の話です。どうでしょうか?」
「なんと!!ありがとう!」
ママ友の顔の明るさが、眩しかった。
人形の動き、セリフを修正してもらったら、なんだかできるような気がしてきた。
主人公が焼き芋の香りに誘われて、焼き芋を食べに行こうとすると、焼き芋大魔王(ねこ)が立ちはだかる。
じゃんけんで勝ったら、焼き芋をもらえることになり、じゃんけんするも主人公は負けてしまう。
もう一度じゃんけんすることになり、子供たちの協力もあり勝つことができた!
焼き芋大魔王と仲直りして、みんな一緒に歌いながら焼き芋を食べる。
子供達にとっても、私にとっても初めての人形劇の日。
大きな声で成功と叫ぶほどではない出来だったと思う。
けれど、劇中に流した『やきいもグーチーパー』を娘がふんふんと歌っていたから、きっと楽しんでくれたのだろう。
これが、私の書く人生が始まった瞬間、なのかもしれない。

本田すのうさんのnoteの街ガイドと合わせて、私の向かう道に迷いがなくなったようにも感じます。もしかしたら、また迷子になってしまうかもしれないですが……😅
みくまゆたんさんの著書と本田すのうさんのアドバイスは、文章力を磨くことも大事(まだまだこれから><)だけれど、自分が好きなこととか得意なことは何だろうと考えるきっかけとなりました。
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読んで読んでPOP、書いて書いて物語!ありがとうございます(人*´∀`)。*゚+