映画「しあわせな選択」
邦画タイトルを「どうしようもない」としなかった、その判断を勝手に深読みしてみる🙄
本作の原題は「어쩔수가없다(オッチョルスオプタ)」であり、直訳すると「どうしようもない」「仕方がない」という意味になる。英語題もそれに近く「No Other Choice」。
だとしたら、日本公開版のタイトルもそのまま「どうしようもない」や「他に選択はない」となりそうなものだ。ところが実際についた邦題は「しあわせな選択」。
なぜなのだろう?
映画を観終わって、
私がまず気になったのはそこだった🤫
誰が、何の権限でそのタイトルを決めたのか?
監督は納得しているのか?
そのニュアンスで文化の違いは越えられているのか?
などなど、あらぬ邪推が止まらない。
邦題の「しあわせな選択」は、原題の持つニュアンスと物語の皮肉な対比を表現しているというが、本当にそれでよかったのだろうか?
ここでまた勝手な想像をしてみる。
もし邦題が「どうしようもない」だった場合――
「どうしようもないことないだろう!」
「ちゃんと真面目に働け」
「その選択じゃない!」
「他にも道はあるだろう!」
そんな 1億2千万人の総ツッコミ が聞こえてきそうな気がする🙄
日本人は真面目な国民である。
ブラックユーモアの許容度は、世界と比べるとそれほど高くない気がするのだ。
しかしここでタイトルが「しあわせな選択」になると、そこに妙な余韻が生まれる。
しかも「しあわせ」も「幸せ」ではなく、どこか「仕合わせ(巡り合わせ)」のニュアンスを感じさせる。
途端に運命的な響きが生まれ、原題の持つ「どうしようもない感」が逆に浮かび上がってくるから不思議だ😳
もうタイトルだけで楽しい。
その意味を考えるだけで1時間くらい楽しめる🥳
……あれ?
映画の楽しみ方、間違ってます?🙄
そんなことを考えながら観ていると、この映画の見え方も少し変わってくる。
正直、ラスト直前までは「私は一体何の映画を観せられているのだろう」と、少し心が折れそうになった。
「好みではない」の烙印を押そうと思った、その直前。
この映画を観てよかったと思える瞬間がやってくる。
ブラックユーモアだけで終わらせない、なんとも言えない哀愁に満ちた敗北感。その感覚をうまく言葉にできないのが、またもどかしい。
あなたの敵は、目の前の3人だけではない。
もっと大きくて、圧倒的に無機質で非情な存在。
それと対峙したとき、あなたはどんな選択をするのか。
まるでそう問いかけられているような気がした。
それまで映画の中だけの、どこか極端で馬鹿げた他人事だったはずの出来事が、突然こちらへ矛先を向けてくる。
その瞬間、少し空恐ろしくなった😱
タイトルの意味を考えながら観ると、また違った味わいが生まれる作品かもしれません。
2025年/韓国/139分/PG
原題:No Other Choice
配給:キノフィルムズ
公開:2026/3/6
★★★★☆(星3.4)
鑑賞:2026/3/6
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