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「安定」か「やりたいこと」か。思いを叶えるため、僕が公務員からWebライターに転身した理由

「やりたいこと、挑戦したいことはある」「でも、今の安定した仕事から一歩踏み出すのは怖い……」

そんな葛藤を抱えている人は、多いかもしれません。同時に、やりたいことに向かって生き生きと活動している人を見ると、「私とあの人では何が違うんだろう?」と思ったことはありませんか?しかし、キラキラしているあの人も、悩んだり迷ったり、泥臭く試行錯誤した結果、今の姿にたどり着いているのかもしれません。

現在、複数の企業でSEO・マーケ責任者として活躍しているわたじろーさんも、そんな一人です。実は約10年もの間、公務員として活動してきたわたじろーさん。ある「思い」のために、安定した職を手放し、まったくの未経験からフリーランスのWebライターに転身しました。

なぜ彼はその決断ができたのでしょうか。そして、どんな思いを叶えるために、なぜWebライターという手段を選んだのでしょうか。

深夜アルバイト掛け持ちから、27歳で公務員になったワケ

――まず、わたじろーさんの現在のお仕事について教えてください。
わたじろー:
2021年に公務員からWebライターに転身して、現在は複数の企業で、SEO・マーケティングの事業責任者や、統括ディレクターをしています。その他にも、完全未経験からWebライターに転身した経験を活かして、スクール講師、フリーランスコミュニティ「ライターン」の運営、個別相談や添削なども行っています。

並行して、「いつかやりたい」と思い続けていた、ヤングケアラー支援の第一歩として、ヤングケアラー向けのコミュニティ運営も始めました。

――わたじろーさんの活動の原点には、「ヤングケアラー支援」という目的があるのですね。
わたじろー:実は、私自身が元ヤングケアラーなんです。学生時代を含めて、約20年間母親の介護をしていました。

大学卒業後、一度は民間の会社に就職したのですが、母親の症状が悪化して。就職から間もなく介護離職し、夜間アルバイトをいくつか掛け持ちしながら、日中は母の介護を行っていました。それから数年後、介護が落ち着いたときに、燃え尽きてしまったんですよね。

――燃え尽きてしまった?
わたじろー:それまで生活のすべてだった介護が終わって、何をしていいのかわからなくなってしまったんです。それと同時に、「私は母に何をしてあげられたんだろう」「もっとできることがあったんじゃないか」と自分を責めてしまって。

でも、終わったことを悩み続けてもしょうがない。この悔しい気持ちと経験を何かに活かせることはできないか、と考えるようになりました。

――それが、ヤングケアラーの支援をしたい、という思いにつながっていったのでしょうか。
わたじろー:はい。ヤングケアラーとして感じた辛さや孤独感。そして、介護の現場で感じた制度の問題。当事者だった者として、この社会課題を解決したい。それならば、仕組みそのものを変えられる立場になろうと考え、公務員試験を受けて27歳で地元の県庁の職員になりました。

思いを叶えるために、公務員×夜間大学院で学ぶ日々

――思いを叶えるための手段として、公務員を選択したのですね。
わたじろー:ただ、組織の方針で、入庁から十数年は下積み期間と言いますか。希望とは関係なく、様々な部署を経験する必要がありました。公務員の使命を考えると、とても大切な経験です。ただ、私は「ヤングケアラー支援がしたい」と思って入庁したので、「果たして、やりたいことができる日はくるんだろうか」と、日に日に焦りが募っていきました。

でも、焦っているだけじゃ何も変わらない。そう思って、公務員7年目のときに夜間の法律系の大学院に通い始めました。

――なぜ、仕事と平行しながら法律系の大学院に通い始めたのでしょう?
わたじろー:司法試験を受けようと思ったんです。法律系の資格があったら、いざ仕組みや制度を変える立場になったときに役立つだろうな、と。また、資格を持っていることで行きたい部署ややりたい業務に就きやすくなるかもしれない、という思いもありました。

昼は公務員の仕事をして、夜は大学で学ぶ。家に帰ったら、資格試験のための勉強をする。その生活は、正直かなりハードでした。

――この時点では、公務員として思いを叶えよう、と思っていたのですよね。しかし、そこから数年後、わたじろーさんは勤めていた県庁を退職しています。何があったのでしょうか。
わたじろー:大きなきっかけは、司法試験を受けられなかったことです。私が試験を受けられるようになった年に、新型コロナウイルスが大流行したんですね。それで、県庁の仕事がものすごく忙しくなってしまって。

試験を受けるには、1週間ほどまとまった休みを取る必要がありました。でも、当時の混乱した状況の中、「休みたい」とはとても言えなかった。結局、その年の受験は見送りました。それでも状況は一向に良くならない。このままだと、来年、再来年もどうなるか分からないなと思い、仕事や働き方そのものを見直すことにしたんです。

そしていろいろと考えた結果、「独立してWebライターになろう」と決断しました。

これまでの成功体験を、全部リセットする覚悟で挑んだキャリアチェンジ

――それが、キャリアチェンジを考え始めたきっかけだったのですね。とはいえ、公務員として積み上げてきたものや、司法試験のために必死に学んだものを手放すことに、葛藤はなかったのでしょうか?
わたじろー:たしかに、公務員の仕事も司法試験の勉強も、全力で取り組んできました。だから、迷いがなかったわけではありません。特に、当時は実家に仕送りをしていましたから、安定した収入が得られる公務員の仕事を手放すのは、正直不安でした。

でも、公務員のままだと、思いが叶えられるのはいつになるか分からない。かといって、退職して次の司法試験まで勉強に専念できるような経済的余裕はない。このように八方塞がりな状況だったからこそ、「目的」に立ち返ったんです。

――目的に立ち返った?
わたじろー: 私は、「ヤングケアラー支援をはじめとした社会課題の解決をしたい」という目的を持っています。それを叶える手段として、公務員になったり、法律の勉強をしてみたりしました。誤解を恐れずに言うと、「思い」を叶えるための「手段」は、公務員でも、法曹界でも、それ以外でも何でもいいはずです。 

手段に囚われて、目的を見失うのは本末転倒じゃないですか。だから次のキャリアを考えるときには、「これまでの成功体験は、全部リセットする」ことを意識していました。

――では、目的を達成するための最適な手段として、Webライターを選んだ理由を教えてください。
わたじろー:「ヤングケアラー支援をはじめとした社会課題の解決がしたい」って、つまりどんなことがしたいのか、そのためにはどんなスキルが必要か考えてみたんです。

幼かった頃の私のように、声を上げたくても上げられない、上げ方を知らない方々の声を拾い上げて、社会に届ける手助けがしたい。そのためには、届けたい相手に声を届けられる発信の仕方を知る必要がありました。そして、私自身が発信力をつければ、より困っている人の声を社会に届けやすくなるかもしれない。

その最適な手段が、Webライターになることだと思ったんです。Webライターなら、ブロガーやインフルエンサーと違って、発信力を身につけながら稼ぐこともできますからね。

徹底して「依頼者」の立場になって考えたことで、初月から10万円超え

――なるほど。とはいえ、まったくの未経験からのスタートですよね。しかも、キャリアチェンジと同時に稼げるようにならなければいけなかったとなると、どのように準備を進めたのでしょうか。
わたじろー:本当は、公務員を退職するまでに副業で経験値を積められればよかったのですが、公務員は副業禁止なので……。そのため、退職するまでの短期間で、とにかく情報収集をしました。

最初は、Webライティング関係の本を読みまくっていましたね。当時書店に並んでいた関連書籍は、ほぼすべて読んだと思います。書籍でWebライティングの基礎知識を学んだあとは、Webライターの先輩方のSNSやYouTubeをチェックして、業界の“常識”や最新情報をインプットしていきました。

――そして、ついに独立します。独立一ヶ月目の収入は、いくらだったのでしょうか?
わたじろー: おかげさまで、初月から10万円以上を稼ぐことができて。「これなら、Webライターとして生きていけそうだ」と自信が持てました。

――完全未経験かつ実績ゼロで、初月から10万円!いったい、どのように実現したのでしょうか?
わたじろー:未経験で実績がないからこそ、テストライティングのある案件に応募していました。実績を提示できなくても、テストを通じてスキルを客観的に示せますから。

――テストライティングではどんなことを心がけていましたか?
わたじろー: 納品する記事を全力で書き上げるのはもちろんのこと、「どうしてこの構成にしたのか」「なぜこの見出しにしたのか」など、「この文章にした理由」も合わせて提出していました。補足コメントが本文より多い時もありましたね(笑)。

――すごい……!依頼者も「未経験でも安心して仕事を任せられそうだ」と思えそうです。
わたじろー: まさに、営業をするときも、テストライティングを受けるときも、記事を書くときも、日々のやりとりも、依頼者側の気持ちに立って考えるようにしていました。そうしたら、1ヶ月目から10件以上のお仕事をいただけて。さらに、何度かやりとりさせていただく中で、「マーケティングもやってみないか」「ディレクターをしてみないか」と声をかけていただけるようになりました。

勇気を出して一歩踏み出したから、思いの実現に近づいた

――独立して半年で収入は80万円を超え、4年目となった現在では、事業責任者や講師としても活躍されています。そして昨年には、フリーランス向けのコミュニティ「ライターン」も設立されました。
わたじろー:Webライターの仕事や働き方を発信する中で、過去の私のようにキャリアに悩む方々の相談に乗る機会が増えていきました。そこで、「気軽に相談できる相手がいない」「一歩踏み出すのが怖い」と悩んでいる人が、たくさんいる現実を目の当たりにしました。

「自分の経験や培ってきたスキルを使って、挑戦したい人の背中を押せる場所を作れないか」「何か私にできることはないのか」と考えた結果立ち上げたのが、「ライターン」なんです。そもそも、今目の前で困っている人に手を差し伸べられなくて、社会課題の解決ができるはずがないですから。

――最後に、公務員からWebライターへ転身して4年が経った今、改めて当時の選択をどう思うか。そして、これからに向けた思いを聞かせてください。
わたじろー:あの時Webライターを選択して、本当によかったと思っています。Webライターをやってみて分かったのは、ライティングスキルやSEO、マーケティング思考といったスキルは、想像以上に何にでも応用できるということ。クライアントの意図を汲む力は、Webライターの仕事だけでなく、事業責任者の仕事にも、ライターンの運営にも活きています。

そして、冒頭でもお話したように、ヤングケアラー向けのコミュニティをオープンさせました。これが実現できたのも、Webライターで身につけたスキルがあってこそです。少しずつですが、思いの実現に近づいている実感があります。

「身近な人」たちはもちろん、かつての私のように「助けてほしいけど声を上げられない人たち」にも手を差し伸べられるよう、さらに邁進していきます。

◆◆◆

わたじろーさんが運営している、Webライターを起点としたフリーランスコミュニティ「ライターン」の新規募集が12月19日(金)から始まります。
12月19日(金)18時〜12月21日(日)22時までの2日間程度の募集になる予定なので、わたじろーさんのXなどを確認してみてください。

▼「ライターン」について詳しく知りたい方はコチラ



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