屋久島は人よりシカとサルの方が多かった(268/100)
屋久島に来る前から、密かに楽しみにしていたことがありました。
それは野生のヤクシカや屋久ヤクザルに会えるかもしれないということです。
屋久島に住んでいるからヤクシカ、ヤクザルなんだろうなと思いつつ、なぜか「薬中シカ」みたいに聞こえてしまって、一人でクスッと笑っていました。
会えたらいいな。
そんな淡い期待を抱きながら山道をドライブしていたところ、いました。
ヤクシカです。
森の中からこちらをじっと見ています。

長野でも何度かシカに遭遇したことがありますが、ヤクシカは長野シカよりひと回り小さい印象でした。
そして驚いたのが警戒心の薄さです。
目が合っているのに全然逃げません。
つぶらな瞳でこちらを見つめながら、「何か?」と言いたげな顔をしています。
しばらく見つめ合ってしまいました。
さらに車を走らせていると、今度は屋久ザルの群れに遭遇しました。

道路脇、というか、脇ではないな。
道路で、のんびり毛づくろいをしています。
こちらが近づいてもほとんど動きません。
交通安全的には少し心配になるくらいです。
でも、その様子を見ていて思いました。
これだけ人を警戒していないということは、島の人や観光客がむやみに追い回したり、いじめたりしていないということなのかもしれません。
人と動物がほどよい距離感で共存しているように感じました。
後で聞いた話によると、ヤクシカもヤクザルも屋久島の人口約1万2千人より数が多いそうです。
人よりシカとサルの方が多い島。
なかなかすごい話です。
屋久島にはクマはいないそうです。イノシシもいません。
そして哺乳類は全部でわずか6種類ほど。
もちろん、その中にはヤクシカとヤクザルも含まれています。
屋久島といえば縄文杉や苔むした森のイメージが強いですが、実際に来てみると、それだけではありませんでした。
森の中でこちらを見つめるシカ。道路でくつろぐサル。
そんな野生動物たちもまた、屋久島の風景の一部なんだなと思います。
自然というと木や山ばかりに目が行きがちですが、そこに暮らす生きものたちも含めて屋久島なんだと感じた一日でした。
