「頑張っても評価されない」と感じたとき、見直すべき3つの"ズレ"
「こんなに頑張っているのに、なぜ評価してもらえないんだろう」
キャリア相談を受けていると、この言葉を月に何度も聞きます。
残業もしている。言われたことはちゃんとこなしている。周りより丁寧に仕事をしている自覚もある。なのに、昇給もなければ、任されるプロジェクトも変わらない。
相談を受けていて感じるのは、こういうとき「自分の能力が足りないのかも」と考える人がとても多いということです。
でも、私がこれまで見てきた限り、本当に能力が足りないケースはごく一部です。大半は「能力の問題」ではなく「ズレの問題」でした。
評価されないのは、3つの"ズレ"が原因かもしれない
ここで立ち止まってみてほしいんですが、評価というのは「自分がどう頑張ったか」と「会社がどこを見ているか」の掛け合わせで決まります。
どれだけ全力で走っても、走る方向がコースから外れていたら、ゴールには近づけません。
私はこの構造を「3つのズレ」として整理しています。
ズレ①:努力の「方向」のズレ
- ズレ②:成果の「伝え方」のズレ
- ズレ③:評価基準の「解像度」のズレ
この3つのどこにズレがあるかがわかると、「頑張り方を変える」のではなく「頑張りの届け方を変える」という発想に切り替わります。
まず、一番多いズレ①から見ていきます。
ズレ①:「努力の方向」のズレ——求められていないことを全力でやっている
実際のところ、これが一番多いパターンです。
たとえば、上司が今期求めているのは「新規顧客の開拓」なのに、本人は既存顧客への丁寧なフォローに全力を注いでいる。既存顧客のフォローが悪いわけではありません。でも、上司の頭の中にある「今期の評価軸」とずれている。
これは私自身の話ですが、人材紹介会社にいた頃、「丁寧なヒアリングをする担当者」でありたいと思って、1人あたりの面談時間をたっぷり取っていました。でも、当時の評価指標は「月間の面談件数」だったんです。質より量を求めていたわけではないけれど、会社が「まず見る数字」は件数だった。
この手のズレは、自分一人で気づくのが難しい。なぜなら、自分のやっていることに価値がないわけではないからです。「良いことをしている」のは事実。ただ、それが「今、この場所で、最も評価される行動」かどうかは別の話です。
ズレ①を見つけるための問い:
上司が今期もっとも重視しているKPIや成果を、自分は言葉にできるか?
- 自分が時間を使っていることの上位3つは、その重視項目と一致しているか?
- 最後に上司と「何を優先すべきか」を直接確認したのはいつか?
もしこの3つの問いに即答できなければ、ズレ①が起きている可能性があります。
ここまでが、最初のズレの話です。
「方向は合っているはずなのに評価されない」という方は、残りの2つのズレが関係しているかもしれません。少しだけ予告します。
ズレ②は「伝え方」のズレです。成果を出しているのに、上司に届いていない。「アピールするのが苦手」「自慢みたいで言いづらい」——そう感じる方ほど、このズレが起きやすい。でも、アピールではなく「伝わる形に翻訳する」だけで、評価の見え方はかなり変わります。
ズレ③は「評価基準の解像度」のズレです。「評価基準は知っている」と思っていても、実は「評価シートの項目名を知っている」だけだった——このギャップに気づくと、同じ努力で結果が変わる、という体験が起きます。
ここからは、この2つのズレの正体と、自分のズレを特定するためのセルフワークを紹介します。
この記事の有料パートでわかること:
ズレ②「伝え方のズレ」—— 具体的な改善アクション3つ+1on1で使える切り出し文の例
- ズレ③「評価基準の解像度のズレ」—— 評価する側の視点を理解するためのフレームワーク
- セルフワーク:自分のズレを15分で特定する「評価ギャップ棚卸し」(記入例つき)
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