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【展覧会レポ】横浜市民ギャラリーあざみ野「川崎祐 わたしの知らない場所の名前」「横浜市所蔵カメラ・写真コレクション展」

【約2,800文字、写真約30枚】
横浜市民ギャラリーあざみ野で「川崎祐 わたしの知らない場所の名前」「横浜市所蔵カメラ・写真コレクション展」を鑑賞しました。その感想を書きます。

※ 本展覧会はすでに終了しています。

▶︎ 結論

大きな満足は得られなかったものの、知らなかった作家(川崎祐)の作品や考えを知ることによって、今後の人生やアート鑑賞の深みを増す助けになりました。また、カメラ・写真コレクションでは、触れる展示も多かったため、子供もある程度楽しむことができて良かったです。

おすすめ度:★★★☆☆
会話できる度:★★★☆☆
混み具合:★☆☆☆☆
展覧会名:「川崎祐 わたしの知らない場所の名前 あざみ野フォト・アニュアル2025」「横浜市所蔵カメラ・写真コレクション展」
場所:横浜市民ギャラリーあざみ野
会期:2025年1月25日(土)〜2月23日(日・祝) 
休館日:1月27日(月)
開館時間:10:00~18:00
住所:神奈川県横浜市青葉区あざみ野南1丁目17−3
アクセス:あざみ野駅から徒歩で約5分
入場料(一般):無料
事前予約:ー
展覧所要時間:二つ合わせて約1時間
撮影:全て可能
URL:https://artazamino.jp/event/photoannual2025-kawasaki


▶︎ 訪問のきっかけ

外観

私は、横浜市民ギャラリーあざみ野に定期的に訪れています。それは主に、1)無料、2)たまにキラッと光る展覧会があるためです。

▼ 前回に訪れた時の感想

▶︎ 「川崎祐 わたしの知らない場所の名前 あざみ野フォト・アニュアル2025」感想

入り口

川崎の写真からは、これまで培ってきた文学研究の素養だけでは説明することができない、被写体(人物、風景)との単純化できない独自の距離感と「物語化」への抵抗を見て取ることができます。(略)「私(という一人称)」「カメラ(の機械性)」「他者(の記憶)」に関する問題意識を一貫して示してきた川崎が、風景に対して独自にアプローチした作品を通して、今日における写真の持つ可能性を探ります。

公式サイトより

川崎ゆうは滋賀県生まれ(現在40歳)。早稲田大学 文学部卒、一橋大学大学院 言語社会研究科修了と、カメラと縁がありません。その後、マスコミに就職。そこでエクセルワークに病み、休職。回復しつつある中「写ルンです」で撮影を始めました。

▼ 川崎祐『光景』のインタビュー

川崎祐は、2017年に家族と故郷・滋賀県の風景を撮影した『光景』で第17回「1_WALL」でグランプリを受賞した、面白い経歴の持ち主です。

▼ 「1_WALL」が開催された展覧会(GG@銀座)

川崎祐の展覧会では、スナップ写真が並んでいました。私はこの手の写真を勝手に「普通系写真」「日常系写真」と呼んでいます。

「普通系写真」は、撮る人によって、表現や奥行きが全然違ってくるため、不思議なジャンルだと感じます。「普通系写真」の中では、私は梅佳代が好きです。

梅佳代展@東京オペラシティ アートギャラリー(2013年5月撮影)

被写体は親?親戚でしょうか?どういう気持ちで写真を撮ったのでしょうか?不安そうにも見えるし、希望が写っているようにも感じました。

この写真が「日常」っぽくて一番好きでした

写っているのは「当たり前の視線」ばかりです。しかし、私はこういったアンニュイな写真が好きです。「アートは日常に転がっている」「当たり前の中にも”ステキ”は至るところにある」が私の信条だからです。

私の知らない場所の名前」という展覧会のタイトルは何だか惹かれました。川崎祐の写真を見ると「誰かの地元感」を覚えます。

私は観光や旅行の際、普通の住宅地に入っても「当然だけど、ここでも普通の生活があるんよなぁ」と、そこで生活する人の人生を考えます。

車がないと生きられへんなぁ、スーパーもコンビニも遠いなぁ、週末は何すんねやろうなぁ、年々人口が減っとるやろうけどどうすんねやろう、外に犬小屋があるのは今では珍しいなぁ、など。知らない土地は面白いです。

なお、前回に横浜市民ギャラリーあざみ野で実施された展覧会は面白かったものの、今回の展覧会はあまりピンと来るものはありませんでした。

どの写真も普通すぎて、その中からビビッと感じられるものがあまりなかったためです。Xでは高く評価する人も見ましたが、感じ方は人それぞれ。それも含めて、いろんな展覧会に足を運ぶことの面白さでもあります。

帰宅後、川崎祐のインタビューを見ると「日常」「地元」という言葉が出てきました。また、当初、現像された写真は、自分が見た光景と比べて「もっとグズグズしたもの」と感じたため、カメラを変えたなど、写真に「ありのまま」を重視していました。それらを含め、私の感じたものと少し似た部分があるな、と感じました。

さらに、もともとは文学部出身であることから、写真にも文学性を求めるなど、生粋の写真家とは違う感情を読み取られたことは興味深かったです。

▶︎ 「横浜市所蔵カメラ・写真コレクション展」感想

今年度のコレクション展は「眼の技法」と題し、収蔵する写真、映像関連資料をご紹介します。(略)本展では、収蔵品のカラー写真、立体視、映像技術に関連するカメラ・写真・観賞装置・その他関連資料を通じて、人の視覚と写真・映像技術の関係性とその展開を探ります。

公式サイトより

横浜市民ギャラリーあざみ野が唯一収蔵しているコレクションの展示です。定期的に行われているため、目新しい感はあまりありませんでした。

《カメラ・オブスクラ》
ここに紙を置くと、紙に像が写って写生ができる
ステレオカードの遊び方は全然分からなかった😅
《メガレトスコープ》

いつもよりも「触れる展示」が多かった点は良かったです。あざみ野にはファミリーが多いです。そのような環境を前提にして、いかに地域に根差したギャラリーに近づけられるかが、横浜市民ギャラリーあざみ野の課題だと思いました。

《ヘナキスティスコープ》
《ヘリオシネグラフ》

会場では、看視員の方が親切に解説してくれます(もう少し放っておいてくれた方がいいけど…)。看視員の方は4〜5人と少し多め。

イードウィアード・マイブリッジ《馬のギャロップ》

普段、何気なく使っているカメラ。しかし、歴史や構造は意外と知られていないため、新しい発見は多かったです。こういった展示は継続的に開催することに意味があると思いました。

《ローバック乾板、ブルーラベル》
《コダック・ハイスピードカメラ》

「横浜市民ギャラリーあざみ野=カメラのコレクション」というイメージは乏しいため、そのようなPRを強化した方がいいのではないでしょうか。

《オートクローム・リュミエール乾板》
《これがコダクローム写真の魔法です》

▶︎ まとめ

いかがだったでしょうか?大きな満足はできませんでしたが、新しい作家、新しい視点を得られたこと、カメラの歴史・仕組みについて、より詳しくなることができて良かったです。今後も、横浜市民ギャラリーあざみ野には定期的に訪問したいです。



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