【展覧会レポ】森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス
【約4,400文字、写真約45枚】
麻布台ヒルズにある「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」(以下、チームラボ麻布台)に初めて行きました。その感想を書きます。
▶︎ 結論
死ぬまでに1度は訪れるべき場所だと思いました。特別な映像に飲み込まれた圧倒される世界観は、観光に来た外国人だけでなく、日本人にとっても強くオススメです!来場する前、実際に体感したい作品をリストアップするなど、予習しておいた方がいいです。なお、学びはほぼなかったため、ここは「ミュージアム」なのか疑問でした。
おすすめ度:★★★★☆
会話できる度:★★★★★
混み具合:★★★★★
場所:森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス
会期:2024.2.09(金) - 常設
休館日:不定期
開館時間:9:00 - 21:00
住所: 東京都港区虎ノ門5丁目9 麻布台ヒルズ ガーデンプラザB B1
アクセス:六本木一丁目駅から徒歩約10分
入場料(一般):3,600円〜5,600円
事前予約:必須
展覧所要時間:約2時間〜それ以上
撮影:すべて可能
URL:https://www.teamlab.art/jp/e/tokyo/
▶︎ 訪問のきっかけ

チームラボ麻布台の名前は知っていたものの、値段が高いし(最高5,600円!)、来場者も多そうで敬遠していました。しかし「自分のお金ちゃうかったら行ってみたいかも…」と思い、私の誕生日プレゼントとして、家族に提案し、承認、招待してもらいました。
▶︎ アクセス

チームラボ麻布台へは、六本木一丁目駅(神谷町駅)から徒歩約10分。麻布台ヒルズはとても巨大なため、地下1階にある「ガーデンプラザB」にたどり着くだけでも一苦労でした。
▼ 過去に訪問した麻布台ヒルズの感想


▶︎ チームラボとは?

2001年から活動を開始。集団的創造によって、アート、サイエンス、テクノロジー、そして自然界の交差点を模索している国際的な学際的集団。アーティスト、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、様々な分野のスペシャリストから構成されている。チームラボは、アートによって、自分と世界との関係と新たな認識を模索したいと思っている。
「チームラボ」はアーティスト名であり、企業名(チームラボ株式会社)です。従業員数は約1,000人。展覧会などで作品を発表している団体と思われがちですが、アートに加え、ソリューション(アプリ、HP)、プロダクトなど、さまざまな領域のプロジェクトを運営しています(詳細)。

▶︎ 森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレスとは?
✔️ 施設の概要
チームラボボーダレスは、アートコレクティブ・チームラボの境界のないアート群による「地図のないミュージアム」。アートは、部屋から出て移動し、他の作品と関係し影響を受け合い、他の作品との境界線がなく、時には混ざり合う。(略)身体ごと没入し、さまよい、意思のある身体で探索し、他者と共に世界を創り、発見していく。
森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス(長い…名前にはセンスがない😅)は、東京初のチームラボ常設展示であり、フラッグシップ施設です。オープンは2024年2月。
運営は、チームラボと森ビルが共同設立した森ビル・チームラボ(責)。協賛は、プロジェクションパートナーのエプソン販売です。
事前予約はマスト。ダイナミックプライシングを採用しているため、入場料は3,600円〜5,600円と変動します。なお、ベビーカーは入場できず、ロッカースペースに預ける必要があります。
✔️ 説明の一切ない世界に戸惑う

まずはスタッフの方に誘導され、まとまった人数ごとに、動画による簡単な説明を受けます。マニュアル的な説明ではなく「時間によって同じ場所でも投影される映像が変わるで」という内容のみです。

チームラボ麻布台のコンセプトは「境界のない1つの世界の中で、さまよい、探索し、発見する」。ミュージアム内の作品数は50以上。しかし、ここにはパンフレットも地図もありません。コンセプト通り、来場者は適当にさまよい歩くことしかできません。
色々なメディアやレビューで紹介されている作品スペースに行きたくても、それがどこにあるのか分かりません。スペース内は迷路のようにうまくデザインされていることに加え、面積が広い(7,000㎡以上!)ため、全体像をつかむことが難しいです。
他の来場者の会話の中で「スタンプラリー方式にしてもいいかもねぇ」と言っていた気持ちはよく分かりました。

なお、入場料が高いため「どんな作品があるか」「少なくとも行っておきたい作品はどれか」は、事前に予習して決めておいた方がいいと思いました。
✔️ 世界一映える空間デザイン

館内は、全ての壁にプロジェクションマッピングによる映像が映し出され、スペースによっては鏡だらけ。どこで何を撮っても、映える写真が撮れます。インスタなどでイイネが欲しい人は、絶対に行くべきです。
一般的にプロジェクターで壁に投影した場合、その間に人が立つと、その部分のみ影になります。しかし不思議なことに、チームラボ麻布台では、壁に影が映りません。このミュージアムを体験して「チームラボすごいなぁ」と思うと同時に「エプソンもすごいわぁ」と感心しました。
なお、室内は冬でも若干暑かったため、体温調節がしやすいように、重ね着して訪問するのがオススメです。
✔️ 主な作品の紹介
同じ部屋や通路でも、時間によって映る作品は常に変わります。それを前提に、私が体験した作品をいくつか紹介します。
《マイクロコスモス - ぷるんぷるんの光》

鏡張りの部屋にの中に、キラキラひかるボーリングのような球(ぷるんぷるんの光)がガッコンガッコンと移動しています。


《Infinite Crystal World》

紐状のLEDライトが、無限にぶら下がった空間です。光の色や模様も随時変化するため、まるでSF映画でワープする時の世界にいるようでした。



《人々のための岩に憑依する滝》

大きな空間内で、壁や床などに滝が流れています。この空間では滝以外にも、花など、さまざまな作品も投影されます。

また、スペース内にはツルツルした丘も設置されています。ここでは滑り台のように楽しんだり、丘に登って、変わりゆく作品をじっくり鑑賞することもできます。




《地形の記憶》

地面からポールが無数に立っています。そして、上の丸い部分に映像が投影されています。なお、ポールにぶつかりそうになるため、少し危ないです。

《スケッチオーシャン》

部屋の中を可愛い生き物がコミカルに泳いでいます。これらの生き物は、来場者が塗ったイラストです。

私は、日本科学未来館で「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」(2014年)に行きました。そこでも、同様の取り組みを楽しみました。チームラボ麻布台では、その時よりもパワーアップされた内容でした。




生き物たちは、触ると逃げたり、鯨にくっついて泳いだり、他の生き物にちょっかいを出したり。2014年に比べて、色々な動きが追加されていました。

映える映像を「見る」だけではなく「遊ぶ」ことができるのは、楽しいです。会場のそこかしこで「あ、私が描いた魚だ!」と楽しそうな声が聞こえました。
《闇に憑依する滝》

大きなキューブ状(ぶつかると危ない)に、滝のような映像が投影されています。なんとなくエヴァンゲリオンの世界観を思い出しました。
《Bubble Universe:実体光、光のシャボン玉、ぷるんぷるんの光、環境が生む光 - ワンストローク》

このスペースが、チームラボ麻布台でも一番有名ではないでしょうか。床も含めて鏡張りの部屋の中で、丸い「ぷるんぷるんの光」が無数にぶら下がっています。



「ぷるんぷるんの光」は時間によって色が変わります。まるでCGの中に迷い込んだような世界。こんな世界に入り込んで写真を撮れるのは、世界の中でもチームラボ麻布台だけでしょう。


そのほか、入り口付近にある、レーザービームのような作品《Light Sculpture》はメンテナンス中のため、鑑賞できませんでした(訪問から約2カ月経った今も同様)。
✔️ 来場者は外国人だらけ

来場者は多いものの、全体のスペースが広大であることに加え、作品数も多いため、鑑賞に困るレベルではありませんでした。そして、来場者者は外国人でいっぱいでした(肌感覚で6〜7割くらいが外国人)。
実際にチームラボ麻布台に行って「これは外国人だから楽しめるのではなく、日本人でも十分楽しいわ」と思いました。こんな施設は、日本というより、世界でここしかありません。日本観光だけでなく、日本人による東京観光や、誕生日プレゼントにも最適だと思います。
✔️ 子供は意外に楽しめない
滑り台を楽しんだり、落書きした生き物が動き出す取り組みはあったものの、総論として子供は楽しみきれないと思いました。主な理由は2つ。
1)スペースが広く、作品数も多いため、鑑賞するのに多くの時間(私は約2時間以上)がかかります。しかし、会場内にイスがほぼないため、疲労が溜まります(私の子供は1時間半くらいでギブアップ。急激に機嫌が悪化)。
2)暗いことに加え、全ての壁に映像が転写されるため、人によっては空間に酔って気分が悪くなります。
✔️ ここはミュージアム?

公式名称は「デジタルアート ミュージアム」です。しかし、私は「ミュージアム」ではなく「体験の場」「イベントスペース」だと思いました。
私の中でアートとは、作家からの「メッセージ」「問い」が必要条件です。チームラボ麻布台では、それらがなかったことに加え、特に「学び」もありませんでした。
まさに『〈問い〉から始めるアート思考』(吉井仁実)内で、チームラボはアートではない、と言及されていることが、改めて現場でも理解できました。
▶︎ まとめ

いかがだったでしょうか?ここを「デジタルアート ミュージアム」と呼んでいいか、美術館が好きな私にとって複雑な思いでした。しかし「来る価値がある」点については、絶対にオススメできるスペースだと断言します。特別な「学び」はなかったものの、世界で唯一無二の「映え映え」空間は、死ぬまでに1度は訪れた方が良いと思いました。
▶︎ 今日の美術館飯


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