【工場見学】キリンビバレッジ 湘南工場:午後ティーのこだわりを無料で楽しく学ぶ!
【約4,400文字、写真約40枚】
キリンビバレッジ 湘南工場で「午後の紅茶ツアー」に参加しました。その感想を書きます。
▶︎ 結論
1986年から発売している、日本初のペットボトル紅茶の「午後ティー」。身近な製品だからこそ、その背景を詳しく知ることでより興味が増しました。良かった点は、1)無料!、2)ガイドさんによるパネル・映像・実際の製造機械の紹介などを通した説明で、楽しく学べたことです(ただし、工場ラインは見学不可)。休日の選択肢に「午後の紅茶ツアー」はオススメです!
おすすめ度:★★★☆☆
会話できる度:★★★★☆
混み具合:★★★☆☆
イベント名:午後の紅茶ツアー
場所:キリンビバレッジ 湘南工場
休館日:月曜日、年末年始
開館時間:10:00~14:00
住所:神奈川県高座郡寒川町倉見1620
アクセス:倉見駅より徒歩約15分
入場料(一般):無料
事前予約:必須
所要時間:2時間弱
撮影:ほぼすべて可能
URL:https://www.kirin.co.jp/experience/factory/shonan/
▶︎ 訪問のきっかけ

訪問の主な理由は、1)キリンビールの工場見学が楽しかった、2)私は紅茶検定をもっている、3)距離的に行ける範囲だったことです。

▼ キリンビール 横浜工場の感想
キリンは以下で工場見学を行っています。機会があれば、ぜひ訪問をオススメします!
・キリン一番搾り:9カ所(北海道、宮城、茨城、神奈川、愛知、滋賀、兵庫、岡山、福岡)
・午後の紅茶:2カ所(神奈川、滋賀)
・キリンウイスキー:1カ所(静岡)
・シャトー・メルシャン:3カ所(長野、山梨)
▶︎ アクセス

キリンビバレッジ 湘南工場へは、倉見駅より徒歩約15分。倉見駅から湘南工場はほぼ1本道のため、迷うことはないと思います。







▶︎ 「午後の紅茶ツアー」感想

参加において、インターネットの事前予約がマストです。休館は月曜日のみ。土日も実施しているのはありがたいです。各回の参加者は約20名。

「午後の紅茶ツアー」は神奈川と滋賀の2カ所で実施しています。なお、神奈川・湘南では、工場製造ラインの見学はありません。主に、パネルや映像、工場で使用する機械を再現したものを利用して学びます(工場見学のない「工場見学」は初めてでした)。
実際の工場ラインを見なくても、1)ガイドさんによる口頭の説明、2)分かりやすい映像を使った解説、3)実際の機械による実演といった段階を踏むことで、午後ティーのこだわりを理解できる組み立てになっていました。
✔️ 受付・座学

まずはガイドさんの自己紹介と、午後の紅茶(以下、午後ティー)についての簡単な説明があります。午後ティーに描かれている女性の名前は「アンナ・マリア」。アフタヌーンティーの創始者だそうです。なお、午後ティーは2025年で発売から39年目!



午後ティーの製造は4つのエリア(ペットボトル成形、抽出・調合、充填、包装)があります。キリンビバレッジ 湘南工場では、ペットボトルを作る工程から始まっています!500mlの午後ティーを、1分に約900本充填、1日最大250万本作っているそうです。
✔️ スリランカストリート

「午後の紅茶ツアー」は、工場の1フロアの一部(部屋3つ、通路2つ)を使って進行します。
「スリランカストリート」では、茶葉へのこだわり、キリンの取組みが説明されます。「ストリート」と名前は格好いいものの、実際は工場オフィス内の「通路」です。

壁に目一杯ラッピングされた通路を工場見学に使うのは、苦肉の策感が強かったです。通路が狭いため、パネルの説明を見づらい、写真を撮りづらいのはネックに感じました(同じフロアにもう1部屋くらい空いていないのでしょうか…)。しかし、通路ならではの仕掛けに面白さはありました。

日本が輸入する紅茶葉のうち約50%がスリランカ産茶葉です。そのうち、午後ティーが約24%を使用しています(2018年時点)。午後ティーの売上が下降すれば、スリランカの人もダメージが大きそうです。
また、午後ティーでは、種類に応じて3種類「ヌワラエリア」「ディンブラ」「キャンディ」の茶葉を使い分けています(紅茶検定をもつ人なら知ってるはず)。個人的には、ディンブラが一番好みです。
午後ティーの配合は、ストレート:ディンブラ20%、ミルクティー:キャンディ20%、レモンティー:ヌワラエリア15%で行われているそうです。


サステナビリティのアピールもツアー内にありました。主な取り組みは2つです。
1)キリンライブラリー(図書寄贈)
スリランカへの感謝の気持ちを込めて、2007年よりスリランカの小学校に、子供達がいつでも図書を閲覧できる「キリンライブラリー」を設置することに加え、図書寄贈を継続しています(各校に本棚1台、年間約100冊)。
2)「レインフォレスト・アライアンス認証」取得支援
この認証は、農場が地球に優しいことを独立した立場で監査・保証する国際的な制度です。キリンは2013年から、取引のある農場にトレーニング費用を支援しています。認証を取得→農場の付加価値が強化→農場がより選ばれる→働く人々の生活環境、子供達の教育環境の向上へとつながります。
他の工場見学ではサステナビリティの取り組みをパネルに書いてあるものの、解説をすっ飛ばすことが多いです。キリンビバレッジでは、ガイドさんがしっかり説明してくれることで、記憶にも残りやすかったです。
工場見学は、企業と消費者が近い距離で「マーケティング」だけでなく「ブランディング」も行える貴重な機会です。他の工場見学でも、ガイドさんからサステナビリティの取り組みを説明した方が良いと強く思います。

スリランカ農場の斜面は急なため、茶摘みで機械を使えず、手摘みしています。日本の茶畑のように、機械で茶葉を摘み取る風景を想像していました。
✔️ 午後ティーストリート

「午後ティーストリート」では、午後ティーのおいしさのポイントをパネルを使って学びます。
「抽出・調合」工程は、以下の手順で行われます。
1)茶葉から抽出機(kneader:kneadは茶をもむ、という意味)を使って成分を抽出
2)フィルターを通して、遠心分離機で茶葉を除去
3)タンクで調合
4)高温で殺菌
5)無菌タンクで保管
午後ティーを作る上で、2つの製法を利用しています。

A)クリアアイスティー製法
紅茶は冷やすと、タンニンとカフェインが結合・結晶化して白く濁るため、昔は缶入りの紅茶しかありませんでした。しかし、1986年に業界で初めてペットボトルの午後ティーが販売されることで、中身を見えたままで発売することができました(具体的にどういう"製法"なのかは非開示)。

B)マイクロブリュー製法
通常の大きさの紅茶葉と細かく粉砕した紅茶葉を同時に抽出する製法。これにより、紅茶葉本来の華やかな香りとしっかりとした茶葉感を実現します。
✔️ 「午後の紅茶」バーチャルファクトリー

湘南工場では、実際の工場ラインを見ることができません。そのため、スリランカで茶摘みされ、製品が箱詰めされるまでの工程を、部屋の壁3面に映像を映して、分かりやすく学べます。
「ニーダーで抽出する」と言われても、正直ピンときません。しかし、まるで自分が茶葉になったような映像のおかげて、製造工程をよりクリアにイメージすることができました。また、ただ見るだけではなく、体も動かして参加することで、飽きない工夫もなされていました。

✔️ マシーンルーム

マシーンルームでは、ペットボトル容器を製造する設備を再現した機械や、ラベルへ印字する機械の体験など、工場ならではの体験が楽しめます。

ペットボトルから自社工場で作ることで、ペットボトルの改良や生産調整、リードタイムの短縮など自社で柔軟に実施できるのは強みですネ。他社の飲料工場でもペットボトルから作るのは一般的なのでしょうか🤔

近年、ラベルを「シュリンクラベル」から「ロールラベル」に変更したそうです。「シュリンクラベル」は、側面に点々の切れ込みが入っているタイプで、蒸気で圧着します。「ロールラベル」はノリで接着されています。
この変更により、ラベルが薄く、面積も縮小。年間約116トンのプラスチック樹脂使用量を削減、CO2排出量を年間838トン削減できるそうです(参考)。

ペットボトルにラベルを貼った後、ボトル本体に賞味期限などを印字します。印字に「S」があれば、湘南工場で製造されたものだそうです。
✔️ テイスティング

最初の部屋に戻ると、テイスティングがセットされていました。試飲できるのは、ストレートティー、ミルクティー、レモンティーの3つ(+ミレービスケット)です。

ビールなどと違って、工場で飲んでも新鮮味はありません。しかし「スリランカの農場で手摘みされた茶葉から午後ティーができてるんやなぁ」とストーリー性が加わることで、ありがたみが増した気がしました。

紅茶はゴクゴク飲むのではなく、紅茶と一緒に空気も吸い込み、霧状にして口の中に紅茶を広げて味を楽しんだり、口から鼻に抜ける香りを味わうと、心がホッと落ち着きます☕️
なお、キリンビール 横浜工場でもミレービスケットが提供されました。ミレービスケットを製造するのは高知県にある(有)野村煎豆加工店です。なお、キリンと資本関係はありません。キリンビールは高知県と縁があることと、関係しているのでしょうか。






▶︎ まとめ

いかがだったでしょうか?湘南工場のアクセスはあまり良くなく、製造ラインは見られないものの、良かった点は、1)無料!、2)工夫を凝らした内容で午後ティーのこだわりが理解できたことでした。午後ティーは、日本初のペットボトル紅茶で、2025年で39周年のロングセラーアイテム。身近な商品だからこそ詳しく知ることで、興味がさらに増しました!
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