【Advent企画】12/3:トナカイ【410字小説】
「さっき急に送られてきた、トナカイの角つけた薫子の写真ですけど。あれなんですか」
稽古場に現れた一誠が、首を傾げながら近づいて来る。
自分がやられた仕返しをしようとしてはみたものの、この二人では全く意味がなかったなと改めて思う。薫子は気にした素振りもない。
「こないだ稽古帰りにさ、美吉さんとあそこのジャズバー寄って」
「Duke?」
「そう」
「何それずるい」
「一誠、先に帰った日じゃん。それでオーナーの……」
「窪さん」
「そうそう、窪さんに貸してもらったの。クリスマスライブのスタッフ衣装なんだって。ちなみに美吉さんはサンタ帽」
「その写真は無いわけ」
「撮ったのに消されちゃったんよ」
残しておくか、あんなもの。
「けど、美吉さんの元彼には送れた」
一誠の素っ頓狂な「美吉さんの元彼!?」という声が響いて、他の団員たちの視線を浴びる。この野郎。
「あ、違うか。結局、今彼なんでしたっけ。ね、美吉さん」
俺は、覗き込んできた薫子の額をはじいた。
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本文410字。
#いつきちゃんのアドベントカレンダー
Dukeは一誠の想い人の勤め先だったりします。
低身長で気が強く口よりも力にモノを言わせがちで恋愛がド下手、
という共通項がある一誠の想い人・柳井さんと、先輩美吉さんですが、顔面偏差値的に言えば美吉さんに軍配が上がります。
あと独立心旺盛なのは美吉さんで、柳井さんはチヤホヤと姫扱いされることに安心する人です。美吉さんと柳井さんの生き方は結構真逆。
という話は柳井さんと一誠パートでそのうち書きます。
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