第5回 営業せずに契約が取れる社労士は、ここが違う
先日、ある開業社労士の先生から興味深い相談を受けました。
「私はいつも丁寧に説明しているのに、なぜか契約に結びつかないんです。同業の○○先生は特別な営業活動をしていないのに、次々と顧問契約を獲得していると聞きました。何が違うのでしょうか?」
この質問を聞いて、私はある場面を思い出しました。
数年前、ある社労士事務所の見学会に参加した時のことです。ベテラン社労士のA先生と新人社労士のB先生が、それぞれ同じ企業の経営者と初回面談をする様子を観察する機会がありました。
A先生は、自己紹介の後すぐに「御社の就業規則は最新の法改正に対応していますか?」「残業時間の管理はどうされていますか?」と矢継ぎ早に質問。そして「これは問題ですね。うちなら解決できます」と自信満々に提案していました。
一方のB先生は、最初に「今日はどのようなことでお困りですか?」と尋ね、経営者の話に頷きながら時折メモを取る程度。質問の数はA先生の半分以下でしたが、「なるほど、そういった課題をお持ちなのですね」と相手の言葉を受け止める姿勢が印象的でした。
結果は意外なものでした。専門知識が豊富で積極的に提案したA先生ではなく、寡黙に見えたB先生に「ぜひお願いしたい」と経営者が言ったのです。
この出来事から、私は「質問の仕方」と「聞く姿勢」が契約獲得に大きな影響を与えることを学びました。
なぜこのテーマを選んだか
多くの社労士が「良い提案」や「専門知識の提示」に力を入れているにもかかわらず、契約に結びつかないという悩みを抱えています。
実は、クライアントが求めているのは「答え」よりも先に「理解してもらうこと」なのです。そして、その「理解」を示すための最も効果的な方法が「質問」と「聞く姿勢」なのです。
しかし、良かれと思って行う質問が、時として逆効果になることがあります。質問の「温度感」や「タイミング」を誤ると、せっかくの面談が台無しになってしまうのです。
このメンバーシップをおすすめしない人
このメンバーシップ記事は、以下のような方にはおすすめしません。
すでに営業トークが完璧で、顧問契約の獲得に困っていない方
質問の重要性よりも、自分の専門知識をアピールすることが最優先だと考えている方
クライアントの話を聞くよりも、自分の提案を伝えることが大切だと思っている方
一方で、以下のような方には特におすすめです。
面談や提案がうまくいかない理由を探している開業社労士
「営業」という言葉に抵抗があり、自然な形で契約を獲得したいと考えている方
クライアントとの信頼関係を大切にしたいと思っている方
この記事では、「売り込み」ではなく「理解」を通じて契約を獲得する社労士の「質問力」にスポットを当てていきます。
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