「運がいい人」の正体は、ただの「失敗マニア」かもしれない。
「あの人は運がいいから」
そうやって他人を羨んで、自分の現状を嘆いたことはありませんか?
とんとん拍子に仕事が決まる同僚。
なぜかいつも、絶妙なタイミングでチャンスを掴む経営者。
彼らを見るたびに、私は自分の足元の泥濘(ぬかるみ)を見ては、
「なぜ自分だけがこんなに苦労するのか」と
世界を呪っていた時期があります。
社会保険労務士として独立したての頃、提案が通らない、顧問契約が切れる、そんな「うまくいかないこと」の一つひとつに足を止め、深く傷ついていました。
でも、ある時気づいてしまったのです。
残酷なほどシンプルな事実に。
運がいいように見える彼らと、停滞していた私の違い。
それは、能力の差でも、人脈の差でもありませんでした。
ただ、「打席に立った数」が圧倒的に違ったのです。
失敗を「出来事」としてカウントしない人たち
私たちは、失敗を恐れます。
「断られたらどうしよう」
「笑われたらどうしよう」
「傷つきたくない」
そうやってバットを振る前に悩み、結局、打席にすら立たない日を過ごしてしまう。そして、何も起きなかった一日を「平穏」と呼び、挑戦しなかった自分を正当化します。
しかし、いわゆる「運がいい人」の脳内は、根本的に構造が違っていました。
彼らにとって、失敗は「自分を否定する出来事」ではありません。
ただの「景色」なのです。
例えば、電車に乗っていると想像してください。
車窓から、寂れた看板や、枯れた木が見えたとします。
あなたはわざわざ電車を止めて、「なぜあんな看板があるんだ!」と悩みますか?
「あの枯れ木のせいで、僕の人生は終わりだ」と落ち込みますか?
しませんよね。
「あ、枯れ木があるな」と認識して、そのまま通り過ぎるはずです。
挑戦が日常になっている人にとって、うまくいかないことは、車窓を流れる景色と同じ。
いちいち感情を揺さぶられたり、自分を責めたりしない。
「お、空振りしたか。次!」
それだけの処理速度で、淡々と次の打席に向かっているのです。
直感の正体は「傷の数」である
「直感が鋭い」と言われる人がいます。
「なんとなく、こっちの道が正解気がする」と言って、本当に当ててしまう人。
あれは、天性の才能だと思われがちですが、実は違います。
あれは、過去に膨大な数の「景色(失敗)」を見てきた結果です。
「こっちに行くと転ぶ気がする」
「この空気感は、以前うまくいかなかったパターンに似ている」
無数の打席に立ち、無数の空振りを経験したデータが、脳のデータベースに蓄積されている。それが瞬時に計算され、「直感」という形のアウトプットになっているだけなのです。
つまり、私たちが「運」と呼んでいるものの正体は、「思考停止せずにバットを振り続けた習慣」そのものだったのです。
あなた自身に、どんな言葉を投げかけますか?
もし今、あなたが「自分は運が悪い」「タイミングが合わない」と感じているのなら。
それは、あなたが劣っているからではありません。
単に、景色を直視しすぎて、電車を止めてしまっているだけかもしれない。
そんな時、自分自身にこう投げかけてみてください。
今のその悩みは、立ち止まるべき壁か? それとも、ただの通り過ぎる景色か?
そしてもう一つ。
今日、自分はあと何回、バットを振れるだろうか?
失敗してもいい。空振りしてもいい。
それはあなたの価値を下げるものではなく、将来の「直感」を磨くための貴重なデータです。
周囲は、あなたの無数の空振りなんて覚えていません。
たまたま当たったホームランだけを見て、「あなたは運がいいね」と勝手に評価してくれます。
だから、もっと気楽に。
もっと無責任に、自分の人生という打席を楽しんでいい。
今日、誰かに送るメール一通。
会議での小さな発言一つ。
帰り道に気になっていた店に入るという選択。
それら全てが、あなたの「運」を作る打席です。
景色は流れます。立ち止まらず、次の景色を見にいきませんか?
あなたが今、恐れている「失敗」を「ただの景色」だと捉え直したとき、
今日これから、どんな小さな行動を起こせそうですか?ぜひ、コメント欄で教えてください。その宣言が、最初の一振りになります。
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