日本語と英語の世界を自由に往来したい、小さな日本人から大きな日本人へと成長したいと願う皆さんに、先を歩む者の一人として、心よりの支援とエールを送ります
こんにちは、成瀬由紀雄といいます。プロ翻訳者となって40年以上が経ちました。専門は経済金融です。サイマル・アカデミーというところでプロ翻訳者を要請する講座の講師を20数年にわたって務めています。研究者としては、日本語と英語の世界認識・思考方法・表現構造がそれぞれどのようなものかを明らかにし、2つの世界をいかにしてつなぐかというテーマを50年近くにわたって探求しています。
私は今年でなんと70歳になりました。自分でもびっくりです。ただ私は若い時からの「人生7掛け」論者です。つまりいまの20歳は7掛けで昔の14歳、30歳は昔の21歳、50歳は昔の35歳に当たるというのが持論です。ですから70歳は昔でいえば49歳。まさに働き盛りだと自負しています。63歳つまり実年齢で90歳までは自分のため社会のために仕事をすると決めています。実時間としてあと20年。これからが人生の本番だとわくわくしています。
さていまから約50年前のこと、私が20歳のときのことです。私はある体験をきっかけにして、日本語の世界と英語の世界とを自由に往来できるようになりたい、小さな日本人から大きな日本人へと成長したい、そのために人生をかけてでもできるかぎりの研究と実践をおこないたい、と決心をしました。その後、紆余曲折を経ながらも、その思いをずっと抱えながら生きてきました。
大学を卒業して一度は商社に就職しましたが、その後に大学に入りなおして言葉の道を進みはじめました。それからは日本語・英語の翻訳者・ライター・編集者として企業や組織と仕事をおこない、教師として英語・日本語・翻訳の学習者と向き合い、数多くの本を読み、さまざまなことを考え、英語や日本語や翻訳の知識と技術を身につけていきました。そしてそうした生活のなかで自分の考えを自分なりの文章にまとめていきました。その結果がこの「成瀬由紀雄の日英文章・翻訳教室」です。その意味でここに載せている文章たちは私のこれまでの人生の経験と勉学のエッセンスです。
私には先生と呼べる人がいません。英米にいったこともありません。意図的にいきませんでした。これまでの英語や翻訳の勉強はすべて日本国内で仕事をしながらの独学です。そのためにずいぶんと無駄な努力や回り道を重ねました。抜け落ちていることも多いと思います。ただその一方で、これまでに身につけてきた知識や技術や洞察が単なる真似事や偽物ではないという自信だけはあります。ここに書かれている内容はすべて私そのものです。
それにしても、ここにくるだけで50年かかってしまいました。独学はやはり効率が悪いものです。もし50年前の私にいまの私が先生としてついていたならば、同じだけの知識や技術や洞察をはるかに短い時間とはるかに少ない労力で習得できたはずです。タイムマシンがほしい、とつくづく思います。
このnoteを立ち上げた理由は、私が50年をかけて習得したものを皆さんにはもっともっと短い時間と少ない労力で習得していただきたいと思ったからです。私のような先輩がいるのですから、皆さんはその良いところは吸収し、悪いところは見習わないようにすればよいわけです。そうすれば、はるかに効率的に勉学を進めることができます。
私は特別な人間ではありません。大阪の下町で生まれ育った、才能に恵まれているわけでもない一人の日本人が、20歳になってから英語の勉強をはじめ、留学することもなく、特別な教育を受けることもなく、東京の片隅で一人で勉強を重ねて50年がたつと、この程度の知識と能力が身についたわけです。つまり、誰でもこの程度のことはできるということです。
いまの時代にも、50年前の20歳の私のように日本語の世界と英語の世界とを自由に往来できるようになりたい、小さな日本人から大きな日本人へと成長したいと強く思っている人は、必ずいるはずです。そうした方々の先を歩む者の一人として、できるかぎりの支援とエールを送りたいと思います。
