【第16回】常連の気恥ずかしさと、AIにはない「人間の後ろにある物語」のぬくもり
今日あったことを少しだけ言葉にして、ちょっとだけ心を軽くしていこうという時間です。 『今日のことは明日には忘れていよう』。くーじーこと、久島健一です。
暑い日が続いていますが、体調は崩されていませんか。外でお仕事をされている方々には本当に頭が下がる思いです。しっかりエアコンをかけて、どうか無理をなさらないでくださいね。
顔を覚えられて「常連」になった気恥ずかしさ
1人暮らしの僕は、たまに自炊する気力がないと、近所の「ほっともっと」を利用します。スマホアプリで事前に注文・決済を済ませ、店内でサッと受け取るスタイルです。
先日、少し遅い時間にお店へ行き、2枚目の自動ドアを開けようとした瞬間のことでした。中の女性店員さんが僕の顔を見るなりニコッと笑い、手には既にお弁当の袋を握っていたんです。番号札も見せていないのに、「お待ちしておりました! アジフライ弁当ですね」と手渡されました。
身体の大きな僕のフォルムで顔を覚えられ、完全に「常連さん」になっていたわけです。お店側の素晴らしい配慮なのですが、昭和生まれのひねくれたオヤジとしては、「またあの大男がアジフライを頼みに来た」と思われている気がして、なんだか急に気恥ずかしくなってしまいました(笑)。

ドラッグストアで日用品を買う時もそうなのですが、「自分がどんな目で見られているか」を勝手に気にしてしまうのが僕の悪い癖です。誰も人のことなんて気にしていないと分かってはいるのですが、もう少し堂々と「いつもの」と言えるくらい大らかになりたいものですね。
亡き父が愛したカレーと、食べ物に宿る思い出
先日、お世話になっている友人に「カレーが食べたい」とリクエストし、インド料理のお店へ連れて行ってもらいました。焼きたてのナンと美味しいカレーを食べていると、友人がボソッと「ここ、去年亡くなった親父が好きだった店なんだよね」と話してくれたんです。
友達のお父さんは昭和10年代生まれの世代。そのお父さんがナンで食べるカレーを行きつけにしていたなんて、なんだか凄くオシャレだなと思いました。そして、友人が「親父とよくここに来たな」と思い返している姿を見て、親孝行な奴だなと胸が温かくなったんです。
以前の配信で、「若い頃は高尚で意味のある話ばかりしようとして人間関係が上手くいかなかった」という話をしました。でも今になって、食べ物の話や「あそこが美味しかった」という何気ない雑談こそが、誰も傷つけない一番大切なコミュニケーションなんだと痛感しています。食べ物の思い出は、当時の情景や人と人との記憶に、深く結びついているんですね。

【皆さんからのメッセージ】言葉の裏側にある「温度」と向き合う
今週も、お布団のなかや通勤途中に聴いてくださっている皆さんから、素敵なお便りが届いています。
【自分を変えるためのチャレンジ】
「仕事で行き詰まっていた40歳の時、妻の勧めで10代の頃からの夢だった自動二輪の免許を取りに行きました。合格後に中古のバイクを買い、前向きに人生をやり直すきっかけになりました。妻には一生頭が上がりません」
老眼予備軍さん、素晴らしい奥様ですね! 僕もまさに精神的にギリギリの時に自分を変えたくて、1年半前に自動車学校へ通い出しました。 教習所の「一本橋」で苦戦し、20代の女の子がスイスイ渡る横で教官から「50過ぎたら平衡感覚が衰えますから」と言われて凹んだ記憶が蘇ります(笑)。安全運転でバイクライフを楽しみましょうね。
【『これが最後かも』と思って答える優しさ】
「ラジオネームの由来は、車の運転で右折が苦手だからです(笑)。母は相変わらず同じ話を繰り返しますが、最近は『これが最後に聞く同じ質問かもしれない』と心の中で思うようにしています。それだけで少し言葉が柔らかくなれます。母が私を育ててくれた頃、きっと私も何度も同じ質問をしていたはずですから」
前回のまるる。さんからの質問に答えてくださりありがとうございます! 「これが最後かもしれない」と思って優しく答える。なんて深くて暖かい境地でしょう。お母様が幼いあなたに根気強く答えてくれていた時間が、巡り巡って今、あなたからお母様へ還っているんですね。
【何もない日々のなかの、静かな肯定】
「仕事を辞めて4ヶ月。休んでいることに罪悪感があり、朝の通勤音を聞くと自分だけ止まっている気がします。『今日何してたの?』と聞かれても上手く答えられず、焦りと動けない気持ちが毎日喧嘩しています」
初投稿ありがとうございます。僕も会社を辞めたいと思ったことは何度もありますが、実際に仕事から離れた時の「何もない時間」の焦りは、本当にきついものだと思います。 昔、知人が言っていた言葉を思い出しました。「頑張ってるやつを笑うな、頑張れないやつを責めるな」。今は心がエネルギーを溜めている時間です。どうか自分を責めないでくださいね。
【会話ではなく『物語』に惹かれる】
「何も成し遂げていない平々凡まな毎日ですが、自分が明日いなくなっても世界は回るのだろうと思う夜があります。でも、会社の廊下ですれ違った後輩に『お疲れ様』と声をかけたり、誰かの記憶の片隅に優しい足跡を残せたら、生きてきた意味はそれだけで十分なんじゃないかと思えるようになりました」
これで良いんです。これで良いどころか、これ以上ないほど美しい人生です。 完璧すぎるAIには「その人が生きてきた物語(バックボーン)」がありません。でも僕たち人間には、失敗したり、遠回りしたり、頭を抱えたりした「不完全な物語」がある。不完全だからこそ、僕らは愛おしく惹かれ合うのだと思います。

おわりに
メールアドレスですが、新しく短いアドレスも並行して使っています。
新アドレス:kyo@rkk.jp
従来のアドレス:sonohi@rkk.jp
どちらに送っていただいても、僕のパソコンに直で届きます。
X(旧Twitter)でのつぶやきは、ハッシュタグ「#きょう94」でお待ちしています。
厳しい暑さが続きますが、どうかご自身の身の安全と、冷房をしっかりかけて体を休めてくださいね。状況はいつか必ず変わります。周りと比べず、疲れた時は僕を思い出して「下には下(不器用なダメ男)がいる」と笑ってください。
今日のことは明日には忘れていよう。 お相手は、くーじーこと、久島健一でした。 最後まで聴いてくれて、本当にありがとう。また来週、ここで会いましょう。それでは、また。
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