【夫婦関係 子育て】 自分がうまくいったことが、一番の邪魔をする
「俺はこれで育った。
だからお前もこれでいけるはずだ。」
こんなふうに思っている人は、
自分がこう思っていることを意識していない。
親が子どもに。
上司が部下に。
夫が妻に、妻が夫に。
良かれと思って、
確信を持って、
人に接している。
成功体験は、罠になる
自分の親に高い目標を示され、
いつも達成してきた人は、
子どもにも同じ水準を求める。
放任で育てられてうまくいった人は、
子どもにも放任が正しいと思う。
どちらも、根拠は同じだ。
「自分は、これでうまくいった。」
ただ、その根拠には致命的な穴がある。
サンプルが、自分一人しかいない。
同じように育てられた兄弟姉妹は、
同じように成功しているだろうか。
自分がうまくいったのは、
その方法のおかげかもしれない。
その方法と関係なく、
うまくいったのかもしれない。
その方法があったにもかかわらず、
うまくいったのかもしれない。
この三つを、区別することもできない。
うまくいかなくても、修正が起きない
さらに厄介なのは、
失敗しても自己修正が起きにくいことだ。
子どもが反発する。
配偶者が従わない。
そのとき、方法を疑わない。
相手を疑う。
「お前が悪いからうまくいかない。」
うまくいかないほど、
相手のせいにして、
同じ方法が強化される。
成功体験から来る確信には、
疑う動機がない。
だから壊れるまで続く。
愛が、愛を壊す
配偶者に対しても、
同じことが起きる。
愛しているから、
こうあってほしいという理想を求める。
その気持ちは本物だ。
でもそれを押しつけると、
相手からの愛が失われる。
愛しているから押しつける。
押しつけるから愛が失われる。
愛が、愛を壊す。
子どもへの介入が、一番難しい
配偶者は、完成した他人だ。
その選択を尊重せざるをえない。
子どもは違う。まだ完成していない。
だからリードが必要で、介入には根拠がある。
ただ、根拠があるからこそ、
過剰になりやすい。
「良かれと思って」には
十分な正当化理由があって、止まらない。
マイクロマネジメントになるか、
放任になるか。
どちらも極端に振れやすい。
バランスをとることが、実は一番難しい。
バランスは、面倒くさい
バランスをとればいい。
それはわかっている。
でも人間は、
バランスをとることが一番苦手だ。
極端な行動はコストがかからない。
自然にそこへ流れる。
デフォルトは、
自分が育てられた方法にセットされている。
中庸をとるには、
毎回そこから引き戻す必要がある。
一度やれば終わりではない。
気づくたびに、繰り返す。
意識してやることは、面倒くさい。
それは当然のことだ。
私自身も、
気づくと自分が育てられた方法で、
子どもや妻に接している。
良くないとわかっている部分は、
意識して引き戻そうとする。
でも、なかなか難しい。
しくみはわかっている。
それでも、自分のやり方に固執して、
自分よりも相手が変わることを期待してしまう。
しくみがわかっても、
行動が変わらないなら、
これを書いた意味は何なのだろう。
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