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円谷フィールズホールディングス(2767)株主総会訪問記&考え方

  円谷フィールズホールディングス(2767)への投資の考え方について、5月12日開示の本決算や、6月17日の株主総会への参加を踏まえ整理していきたいと思います。

 株価は年初来安値圏を突っ走っている一方、配当利回りは約5.2%に達していることも事実です。新規保有/継続保有の判断の一助にしていただければ幸いです。


直近本決算(26年3月期)について

本決算PL/26年3月期決算説明

 本決算P/L。売上高はYoY+23.9%の1,405億円、営業利益はYoY+14.1%の174億円と2桁の増収増益を確保し、対予算でも上振れ。コンテンツ事業は後退したものの、AM機器事業で有力IPを搭載した機種が好調に推移し、全社の業績を牽引しました。

コンテンツ事業/26年3月期決算説明

 コンテンツ事業は2桁幅の減収減益で、営業利益は67%の大幅減益。中核の円谷プロが、国内こそ堅調だったものの、中国で急失速。カードゲームの失速や日中関係の悪化も影響。

 特に中国は好採算のライセンス(権利貸し)中心のため、利益減が大きくなりました。

AM機器事業/26年3月期決算説明

 その一方、AM機器事業は3割程の増収増益。エヴァンゲリオンの新作が好調に推移したほか、前期発売の東京喰種のロングヒットによる増産も寄与。パチンコ、パチスロともに好調に推移しました。

進行期(27年3月期)の業績予想

業績見通し/26年3月期決算説明

 進行期である27年3月期の業績予想は、売上高がYoY+7.4%の1,870億円、営業利益はYoY+8.8%の190億円と続伸を予想。

 前期大幅減となったコンテンツ事業の反転増を見込む一方、既に販売高水準のAM機器事業については横ばいを計画しています。

ウルトラマン周年事業/26年3月期決算説明

 コンテンツ事業の核となるウルトラマンの60周年事業。足掛け2年半で開催。TV新シリーズの「テオ」を中心に、7月には東宝のサブブランドでドキュメンタリー映画の配給を予定しています。

ウルトラマンの取組/26年3月期決算説明

 今期のウルトラマンの取組。TVと映画以外では、ベイブレードやmofusand、niko and…など多様なコラボを予定しており、メディアミックス戦略を活発化。中には外食企業・ガーデン「壱角家」とのコラボも。

業績動向と中期経営計画について

近年の業績推移/出所:マネックス証券

 当社の上場は2003年。00年代後半~10年代前半にかけて売上高600億円水準から、1,000億円規模へと成長。パチスロ・パチスロともに順調に拡大し、営業利益はコンスタントに100億円前後を確保していました。

 然しながら、「4号機規制」「5号機規制」など射幸性の高い機種に対して段階的に規制が設けられ、ギャンブル依存症対策の観点から現行の6号機まで出玉制限がかかるように不利変更。これにより2020年前半までは赤字圏に突っ込むようなレベルの業績低迷に見舞われました。

 それでも2022年3月期以降は円谷プロダクションの貢献や、パチンコ・パチスロのヒット作にも恵まれ、足許では業績が急回復中となっています。


中期経営計画「Beyond the Legacy」

 現行中計について。計画期間は29年3月期を終期とする3年間で、進行期が初年度。営業利益を174億円→250億円(≒CAGR12.7%)まで伸長させる目標感。既に業績が高水準なので、年率2桁の成長目標はアグレッシブな印象。

取組事項/中期経営計画

 今次中計における取組事項は「IPポテンシャルの収益化」と「IP価値の強化と拡張」の2軸。特に当社IPの主役であるウルトラマンの収益基盤強化を目指し、ライセンス強化や自社MD展開、メディアミックスに注力します。

日本および中国市場/中期経営計画

 ウルトラマン関連売上の日本および中国の比較。日本での売上は10年前の150億円からほぼ横ばいなのに対し、中国は1,500億円まで飛躍的な成長。

 特に中国は対日感情の悪化などもあって、足許では前年の2,500億円から大きく数字を落としているにも拘わらず、依然として日本の10倍の売上規模を叩き出している状況です。

 ゆえに停滞する国内事業の本格的な梃入れが業績再加速のポイントと解されます。もし仮に国内が現時点の中国並みの売上規模にまで成長すれば、業績の居場所は全く異なることになります。

財務および株主還元について

 バランスシートの状況。自己資本比率は10年前から50%前後で推移も、好調な業績による自己資本の積み上げも進み、直近は58.9%まで更に改善。

有利子負債の状況/出所:マネックス証券

 有利子負債の削減が進んでおり、90億円の借金は300億円超の手元現金で完全にカバーされています。ゆえにネットD/Eレシオは大きくマイナスとなっており、財務体質は非常に強固といえます。


株主還元の推移・目標/中期経営計画

 株主還元方針。還元ポリシーは「安定的かつ継続的な株主還元」のみで、具体的な配当性向のターゲットはなし。近年の実績ベースでは20%~35%で、進行期の配当予想は横引きの年70円配を予想(配当性向32.3%)。

 株主優待は数年前にウルトラマンピンズセットの記念優待を実施したものの、恒久的な株主優待制度はなし(※総会質疑に優待関連QAあり)。

株主総会

 ここからは6月17日に実施された株主総会の内容です。末尾で全般的な印象と、今後の当社株に関する投資の考え方を記しています。

 株主総会当日の円谷プロダクションのリストラに関する週刊文春報道(いわゆる文春砲)だけでなく、中国市場のウルトラマンの動向や、株主優待制度の導入、今後の株価上昇へ向けた会社側の取組みについて整理していきます。

 また、株主総会としては珍しいお土産やウルトラマン撮影会についても記載しておりますので、今後の総会参加の検討の一助にしていただければと思います。

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