生物多様性ガバナンスの国際動向と戦略~IUCN WCC2025からCBD COP17へ
生物多様性保全は、大きく見て2つの大きな国際会議が中心になって動いています。世界中の専門家たちが集まり、地球の未来をアイディアを持ち寄り方向性を検討するディスカッションが繰り広げられています。この記事では、そんな地球の自然を守るための「二つの世界会議」——IUCN世界自然保護会議と生物多様性条約の会合——について、前者は先週終わった会議、後者は来週から始まる会議なのですが、それぞれの役割や話し合われた内容を解説していきます。
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1. 自然を守るための、世界の二つの会議
地球の自然を守るための国際的な取り組みには、性格の異なる二つの大きな流れがあります。それはまるで、それぞれ違った役割を持つヒーローチームのようなものです。一つは、世界中からあらゆる分野のヒーローが集まる「お祭り(フェスティバル)」のような会議。もう一つは、各国の代表がルールを決める「公式な国連会議」です。それぞれの特徴を比べてみましょう。
IUCN世界自然保護会議 (WCC):ヒーローたちが集う「巨大なお祭り・作戦会議」。ここでは、政府、科学者、NGO、先住民、企業など、あらゆる分野の専門家が、これから4年間の世界の自然保護の大きな方向性や新しいアイデアを論じ合います。
生物多様性条約の締約国会議 (CBD COP):各国の代表が話し合う「公式な国連会議」。主に各国の政府代表が参加し、国々が守るべき法律(ルール)具体的な目標と進捗を議論します。
このように、IUCNの会議で生まれた新しいアイデアや世界の「空気」が、CBDの会議で具体的なルール作りに影響を与えるなど、二つは連携しながら地球の生物多様性の未来を守ろうとしています。では、それぞれの会議で具体的に何が話し合われた/話し合われるのか、詳しく見ていきましょう。
2.IUCN世界自然保護会議2025(WCC2025)
IUCN世界自然保護会議(WCC)は、これは、4年に一度開かれる「自然保護のワールドカップ」のようなもので、世界中から、政府、NGO、先住民、企業といった広範なステークホルダーが結集し、地球規模の課題に対する共通認識を醸成し、新たなアジェンダを設定する「機運醸成」の場です。
2025年10月、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで「IUCN世界自然保護会議2025(World Conservation Congress 2025、略称WCC2025)」が開催されました。IUCN(国際自然保護連合)は世界最大級の環境ネットワークであり、4年に一度のWCCは各国政府やNGO、先住民団体、学術機関、企業など1,400以上の会員組織からなるメンバーが一堂に会して自然保護の方向性を議論する場です。今回のWCC2025には対面とオンラインあわせて1万人以上が参加し、初めて中東地域で開催されました。期中には1,000件を超えるイベントが行われ、2030年まで残り5年というタイミングで開かれたため、生物多様性条約の「昆明・モントリオール世界生物多様性枠組み(GBF)」やパリ協定、SDGs(持続可能な開発目標)など2030年目標の達成状況を中間評価する重要な機会にもなりました。
戦略ビジョンと行動計画の採択
次の20年を見据えた戦略ビジョンの採択: 今後の自然保護の羅針盤となる「20年戦略ビジョン」(2045年までを見通した長期ビジョン)が採択されました。これは“Unite for Nature(自然のために団結せよ)”を掲げ、科学と政策、気候変動と生物多様性、人間社会と地球との架け橋になることを目指した包括的な構想となっています。
また、直近4年間(2025~2028年)のIUCNプログラム(行動計画)も新たに承認され、2030年に向けた具体的な取り組み指針が示されていましたす。
最新報告
会議では、自然に根ざした解決策(NbS: Nature-based Solutions)のグローバル標準の改訂版が公式発表されました。NbSとは「自然に根ざした解決策」の意味で、生態系の力を活用して気候変動や防災、人々の暮らしの課題に対処する手法です。2016年に初版が策定されて以来、NbSは世界中の政策や企業戦略に組み込まれる共通概念となってきましたが、今回の改訂では用語の明確化や公正さの確保、適用しやすさの向上など7つの柱のもと基準がアップデートされました。これにより、「何が真のNbSなのか」を見極める仕組みが強化され、企業によるグリーンウォッシング(見せかけだけの環境配慮)を防ぎつつ、信頼性の高い自然解決策への投資を後押しする狙いがあります。
そのほか、IUCNレッドリストの更新です。この最新版では北極圏のアザラシ類が気候変動により増大する脅威にさらされていることが示されましたiucncongress2025.org。海氷の減少に伴い生息環境が悪化し、絶滅のリスクが高まっているのです。また、ヨーロッパでは新たに約100種もの野生ハチが絶滅危惧種に追加指定されました。農薬使用や生息地破壊による花粉媒介者(ポリネーター)の減少が懸念されています。さらに、世界遺産条約に登録された自然遺産の保全状況を分析した世界遺産アウトルック第4版では、自然遺産の43%が気候変動の影響で危機に瀕しているとの報告がありましたiucncongress2025.org。これらの科学的知見は、気候変動が生物多様性に与える深刻な影響を裏付けるとともに、「行動の猶予はない」という会議のメッセージを裏付けています。
WCC2025で採択された主な決議(モーション)
WCCの核心はメンバーによる「決議(Resolution)」の採択です。IUCN加盟機関から提出される提案(モーション)を会期中に討議し、賛成多数で採択されたものが公式な決議や勧告となり、今後4年間のIUCNの活動指針や国際環境政策に影響を与えます。WCC2025では約150件の決議が可決されました。内容はIUCNの内部規約に関するものから特定地域の環境問題、世界規模の新しい政策提案まで多岐にわたります。その中から特に注目すべき決議・動議をいくつか取り上げ、そのポイントを解説します。
新しい科学技術「合成生物学」との向き合い方
IUCNは今回、自然保護における「合成生物学」への対応方針を初めて正式に採択しました。合成生物学とは、遺伝子操作など先端的なバイオ技術を活用して新たな生物機能を創出し、絶滅危惧種の保全や外来種対策に応用しようとする分野です。今回の決議(モーション87の採択)は、科学的評価や倫理的セーフガード、透明なガバナンスのもとで新興バイオテクノロジーを自然保護に責任ある形で統合していく道筋を示しました。例えば、遺伝子ドライブ技術を使って外来生物の繁殖を制御することなども将来的に検討課題となります。この決議は「適切な革新は妨げず、有害なリスクは回避する」という内容であり、合成生物学の可能性を前向きに捉えつつその乱用は避けるIUCNの姿勢を反映しています。なお審議過程では、合成生物学の利用に対する包括的モラトリアム(一時停止)を求める動議も提起されましたが否決されており、慎重な活用を容認する方向が支持されたと言えます。エコサイド(Ecocide、環境大量破壊犯罪)を国際犯罪に!
「エコサイド」とは、大規模な森林伐採や海洋汚染など、自然環境を広範囲かつ深刻に破壊する行為のことです。この会議では、エコサイドを戦争犯罪などと同じレベルの「国際犯罪」として認めることを検討するよう、世界各国に強く勧告することが決まりました。これは非常に画期的な第一歩です。この決議は、国際刑事裁判所(ICC)のルールにエコサイドを加えるという、長い法的手続きの始まりを後押しするもので、将来、大規模な環境破壊を行った企業のトップが国際的な法廷で裁かれる未来に繋がるかもしれません。環境破壊は「許されない犯罪だ」という強いメッセージが世界に示されたのです。WCC2025ではモーション061としてこの概念の支持が議論され、政府会員の77%・NGO会員等の93%という圧倒的多数の賛成で採択されました。この決議により、IUCNは各国に対しエコサイドを国内法と国際法の両面で重大犯罪として認知するよう呼びかけました。具体的には、国際刑事裁判所を設置するローマ規程へのエコサイド追加を国連加盟国に検討するよう勧告するとともに、IUCN世界環境法委員会に対してエコサイド訴追の適用範囲や手続に関する実務ガイダンスを策定するよう求めています。すでにバヌアツやフィジーなど太平洋諸国がICCへの提案を主導し、EUやアフリカでも地域的なエコサイド法整備の動きがあります。ペットのための野生動物の乱獲を止めよう
世界では、ペットとして飼うために、毎年数百万もの野生動物が自然の中から捕獲されています。その結果、森林や湿地では花粉媒介者や種子散布者、捕食者といった重要な野生生物が姿を消していると指摘されています。鳥のさえずりも聞こえない「沈黙の森(Silent Forests)」が生まれている、という深刻な問題が指摘されています。私たちの身近なペットの問題が、世界の生態系に大きな影響を与えていることを改めて認識させられます。「野生生物のペット取引に関する世界的なガイドライン策定」を求める決議(モーション108)は各国政府が国内外でこの問題に対処するため、IUCNが早急に指針をまとめるよう促す内容です。投票では90%以上の賛成というほぼ満場一致で採択され、野生生物の違法・過剰取引への国際的な懸念の強さが示されました。この決議を受け、IUCNはCITES(ワシントン条約)など既存の枠組みとも連携しながらガイドライン作りを進めるとみられます。環境犯罪への対策強化に関する決議
上記ペット取引も含め、野生生物の密猟・密輸、違法な森林伐採や鉱山開発、IUU漁業(違法・無報告・無規制漁業)といった環境犯罪は地球規模で自然資源を脅かしています。WCC2025では、こうした「環境に対する犯罪」全般の取り締まり強化を求める決議も採択されました。この決議は、政府や国際機関の法執行機関どうしの連携を強め、情報共有や違法取引の追跡をグローバルに強化すること、さらにIUCN自身も地域・国家・国際レベルでこの課題に一層関与することを謳っています。具体的には、違法伐採された木材や密猟品の流通経路を追跡する国際タスクフォースの支援、各国の ranger(レンジャー、現場保護官)の能力向上支援、InterpolやUNODC(国連薬物犯罪事務所)との協働などが考えられます。30%保護区目標(30by30)の推進に関する決議
世界的な生物多様性目標の一つに「2030年までに地球の陸域と海域の30%を効果的に保全する」(30by30目標)があります。これを達成するためには国レベルの国立公園指定だけでなく、州・県レベルや先住民・コミュニティによる保護区など多様な主体によるエリアの積み上げが必要です。そこでWCC2025では、地域や自治体レベルでの保護地域の拡充を促進し、30%目標の達成に貢献するとの決議が採択されました。この決議は、各国政府のみならず地方自治体や地域共同体が主体的に自然保護区を設定・管理できるよう支援することを謳っています。例えば、日本でも自治体が独自に里山や沿岸域を「地域自然保護区」に指定し、国の保護区面積に上乗せする動きが出てくるかもしれません。また、既存の国立公園を越えた生態系ネットワーク(エコロジカル・ネットワーク)を構築し、種の回廊を確保する取り組みも推奨されています。30%目標はGBFの目玉であり、今回の決議採択によってIUCNはその達成に向けた実質的な行動(ボトムアップの保護地域創出)を後押しする姿勢を鮮明にしました。先住民の知識と言語の重要性を認める決議
生物多様性の保全における先住民の言語・伝統知識・文化遺産の重要性を認識する決議が採択されたことです。これは、単に理念として先住民の権利尊重を謳うだけでなく、具体的にそれらの知識を保全活動に活かし、先住民コミュニティが保護の主役となることを支援する内容です。企業や民間セクターの役割拡大を求める決議: 生物多様性保全は行政だけでなくビジネスや金融界の協力なくして実現できません。WCC2025では、民間セクターが自然保護型の経済(ネイチャーポジティブ)実現に積極的に貢献することを求める決議も可決されました。具体的には、企業に対して自らの事業活動が生物多様性へ与える影響を測定・開示し、負のインパクトを最小化する行動計画を策定するよう促す内容です。この決議は、昆明モントリオール枠組みの目標達成には企業の協力が不可欠であるとの認識に基づき、企業が2030年までに生物多様性への純インパクトをプラスに転じさせる(Nature Positive)よう求めるものです。
「アブダビ行動要請(Abu Dhabi Call to Action)」
この会議の最も重要な成果が、世界に向けた緊急メッセージである「アブダビ行動要請」です。そこでは、これから特に力を入れるべき5つの分野が示されました。
1.自然の根幹的価値の再確認
森や海が、私たちの食料や安定した気候を支える「土台」であることを再認識し、自然を守る活動にもっとお金を使いましょう、ということです。自然の恵みが人類の福祉と経済の基盤であることを改めて認識し、その保全を最優先課題に据えること。
2. 多国間主義の強化
気候変動や生物多様性の危機は、一つの国だけでは解決できません。国境を越えて、みんなで協力する体制を強くしましょう、ということです。地球規模の課題には国境を超えた協調行動が不可欠です。今回の会議でも、IUCNの多国間協調における役割を再確認する緊急決議が採択され、そして気候変動対策と生物多様性保全のつながりをCOP30(2025年11月予定の気候変動枠組条約COP30、ブラジル・ベレン)に向けて強調するよう求めました。
3. 正義と包含(インクルージョン)の確保
自然を守る活動から、誰も置き去りにしてはいけません。特に、昔から自然と共に生きてきた先住民の人々や、未来を担う若者たちの声を大切にしましょう、ということです。WCC2025では史上初めて先住民首脳会議や先住民パビリオンが設けられ、議論に先住民族の声が深く組み込まれました。
4.知識とイノベーションの促進
最新の科学技術(AIや遺伝子技術など)や、市民の皆さんの観察データを活用して、もっと効果的に自然を守る方法を見つけましょう、ということです。例えば、生物多様性のモニタリングに市民科学(一般市民の観察データ提供)やAI解析を活用したり、絶滅危惧種の保護に遺伝子技術を応用することなどが念頭に置かれています。
5.資金とリソースの拡充
自然保護活動のためのお金や人材がまだまだ足りません。政府の予算を増やしたり、企業からの投資を呼び込んだりして、活動の規模を大きくしましょう、ということです。具体的には、各国政府の環境予算の増額、気候資金の一部を生物多様性保全に充当すること、民間資金の誘導、国際開発銀行による支援拡大などが含まれます。またIUCNは世界銀行との新たなパートナーシップを通じて、アフリカ・ユーラシアの渡り鳥飛来地の保全に向け50以上の団体と連携し、大規模な資金と革新的金融スキームの導入を進める計画も発表しました。
IUCN WCC2025が創る、今後の潮流
WCCで生まれたこうした力強いアイデアや決議は、自然保護の新しい「世界の空気」を作ります。以上がWCC2025で特に重要と思われる決議の概要です。これらの決議は各国政府や関係機関に対する勧告(ソフトロー)の性格を持ちますが、IUCN決議はこれまでも絶滅危惧種の国際取引禁止(ワシントン条約の種追加)や世界遺産登録の推進など、多くの場面で実際の政策に反映されてきました。その意味で、今回採択された内容も今後の国際的な自然保護の潮流を占ううえで大いに参考になります。
しかし、この「空気」はどうすれば各国の守るべき約束事に変わるのでしょうか?そのために私たちは、IUCNが描いた「未来の地図」を「交通ルール」に翻訳する、生物多様性条約(CBD)という公式な舞台に目を向ける必要があります。
WCC2025で醸成されるグローバルな機運や新たなアジェンダは、次の章で見てゆく、生物多様性条約の舞台裏であるSBSTTAやSBIにおける技術的な議論に影響を与え、逆に、これらの公式プロセスで特定された課題は、次のWCCでの議論の焦点となります。このように両者は相互に作用し合いながら、いくつかの共通した中核テーマを浮かび上がらせています。
3. 世界の約束ごとを作る! 生物多様性条約(CBD)の舞台裏
IUCNの会議がアイデアを生み出す「お祭り」だとすれば、生物多様性条約(CBD)の会議は、国同士の「公式なルール」を決める、よりフォーマルな舞台です。2026年10月には、生物多様性条約の「本番の大会議」である第17回締約国会議(COP17)アルメニア・エレバンで開催される予定ですが、現在その成功に向けて、専門家たちによる地道な「準備会議」が進んでいます。この準備を担っているのが、二つの専門家チームです。2026年10月にアルメニアで開催予定の生物多様性条約COP17に向けた準備プロセスは、より公式な政策決定への道筋をつけるものです。特に、科学技術助言補助機関(SBSTTA)と実施補助機関(SBI)は、KMGBFの実施を具体化するための科学的・実務的な勧告を準備する、条約上の公式機関です。これらの会合は、段階的に議論を積み上げ、COP17での最終合意を形成していく上で、それぞれが独自の重要な役割を担います。
SBSTTA(科学技術助言補助機関)
通称「科学のチーム」。最新の科学データを集め、「何が問題で、どうすれば解決できるのか?」を科学的な視点から分析し、政策の土台となる助言を行います。
SBI(実施補助機関)
通称「実行計画のチーム」。科学チームの助言を受け、「目標達成のために、お金をどう集めるか?」「各国は計画通りに進めているか?」といった、具体的な実行プランを練る役割を担います。
現在、この二つのチームがCOP17に向けて議論している重要なテーマの一部を見てみましょう。
「科学のチーム(SBSTTA)」が議論する重要テーマ
SBSTTAのドキュメントは、生物多様性条約のサイトから誰でもご覧になることができます。
生物多様性と気候変動の連携
地球温暖化対策と自然保護は、別々の問題ではありません。例えば、森を守ることはCO2を吸収し(温暖化対策)、同時に多くの生き物の住処を守ります(自然保護)。このような「一石二鳥」となる方法を科学的に探っています。
侵略的外来種対策
ブラックバスやアライグマのように、本来その地域にいなかった生物が、もともとの生態系を破壊してしまう問題は世界共通の悩みです。この問題に対して、科学的な知見に基づいた世界共通の対策を練っています。
生物多様性と健康
「ワンヘルス」という考え方に基づき、人と動物、そして環境の健康はすべて繋がっている、という視点で議論しています。例えば、豊かな森を守ることが、野生動物から人へうつる新しい感染症の発生を防ぐことに繋がる、といった関係性を強化する方法を考えています。
合成生物学
先ほどのIUCN会議で「慎重な活用」という世界の方向性が示されたこの新技術について、今度はCBDの「科学のチーム」が、国際的なルール作りに向けた具体的な科学的助言やガイドラインをまとめる作業を進めています。
SBSTTA-27(2025年10月、パナマ市):科学的議論の土台構築 COP17に向けた最初の科学的議論の場となるのが、第27回SBSTTA会合です。ここでは、KMGBFのグローバルレビューに向けた科学的インプットの提供や、「生物多様性と気候変動」「生物多様性と健康」といった横断的なテーマに関する技術的検討が行われます。この会合は、COP17で議論される主要議題の科学的基礎を固め、各国間の共通理解を醸成する foundational な役割を担います。
☆こちらご関心がある方は、オンラインで主要な会議はYoutubede配信されるはずですので、ぜひ、生物多様性条約のライブチャネルからご覧下さい。(参加される方は、こちらからサイドイベントのリストが見られます。)SBSTTA-28(2026年7月-8月、ナイロビ):COP17に向けた最終科学的勧告 第28回SBSTTA会合は、COP17直前の最終科学チェックポイントと位置づけられます。最優先課題は、KMGBF実施状況のグローバルレビューに最終的な科学的根拠を提供することです。また、合成生物学のリスク評価や「保護地域に関する作業計画」の更新など、専門的かつ複雑な議題について、COP17での決定の直接的な基礎となる勧告案を最終化する重要な会合となります。
「実行計画のチーム(SBI)」が議論する重要テーマ
資金の動員
自然を守るためには莫大なお金が必要です。そのお金を、政府だけでなく企業や国際機関など、世界中からどうやって効率的に集めるか、そのための具体的な仕組み作りを議論しています。
各国の計画の進捗チェック
2022年に採択された世界目標を受けて、各国は「自分の国ではこうやって自然を守ります」という国内計画(NBSAP)を作ることになっています。しかし、前回のチェック時点では、更新版の計画を提出したのはわずか31カ国に留まっていました。このチームは、計画の提出を促し、遅れている国をどう支援するかを話し合うという、非常に重要な役割を担っています。
ジェンダー計画
自然保護の活動や意思決定の場で、女性や多様な人々の視点が公平に取り入れられているかを確認し、計画の進み具合を評価しています。多様な視点があってこそ、より良い解決策が生まれるからです。
SBI会合(2026年):実施の「方法論」を固める実務的プロセス
SBI会合は、KMGBFをいかにして「実行」し「資金を供給」するかに焦点を当てる並行トラックです。資金動員戦略、各国の国家戦略の進捗レビュー、ジェンダー行動計画の評価、能力構築支援など、条約を実効あらしめるための実務的な枠組みや金融メカニズムを議論します。ここでの勧告は、COP17で採択される実施支援策や資金関連の合意の根幹を形成します。
※ 今月は、生物多様性条約 SBSTTA27、来月は、UNFCCC COP30の国連の環境条約の会合が続き、これに併せた発信も増えてくると思われます。また国際動向をUpdateしてまいります。
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