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今日から始められる、ネイチャーポジティブ:Nature Intelligence for Business Grand Challenge

 ネイチャーポジティブな取り組みがグッと身近になるツールがどんどん開発されており、2026年は専門家がほとんど不要な世界になるかもしれません。
 2026年2月25日、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)、Conservation X Labs、国連開発計画(UNDP)は、「Nature Intelligence for Business Grand Challenge」のファイナリスト12組を発表しました。世界9カ国から選出されたこれらのチームは、380件超の応募の中から、中小企業(SME)向けネイチャーインテリジェンスツールの開発において最も革新的なソリューションとして認定されたとのこと。本チャンレンジは、中小企業は、グローバルビジネスの90%以上、雇用の50%以上を占めているにもかかわらず、TNFDのLEAP(Locate:特定、Evaluate:評価、Assess:査定、Prepare:準備)アプローチに基づく自然関連評価は、専門的知識・高額なデータ・複雑なフレームワーク理解を前提としており、中小企業にとっては事実上実行不能といえます。これを助けるコンペです。今日は、選出12組のファイナリストをご紹介します。
 今日も楽しんでいってくださいね!



プログラムの概要と背景

 Nature Intelligence for Business Grand Challengeは、Conservation X Labs(米国・ワシントンD.C.拠点、過去20回以上のグローバルイノベーションチャレンジを実施した非営利組織)が実施主体となり、TNFDおよびUNDPとの連携のもとで運営されています。資金はドイツ連邦政府の国際気候イニシアティブ(IKI)が提供しています。賞金構造としては、ファイナリスト12組それぞれに5,000ドルのテスト用助成金が支給され、最終的な受賞3組には各20,000ドルの助成金が授与されます。加えて、継続的なメンタリング、市場アクセス支援、そしてUNDPの140カ国ネットワークへの潜在的な統合機会が提供される。2026年4月に最終受賞者が発表される予定です。本チャレンジのアドバイザリーグループには、GIS技術、企業サステナビリティ、金融、グローバルサウスの視点を代表する専門家が集結しています。Seema Arora(インド産業連盟副事務局長)、Sean Breyer(Esri GISエンジニアリングディレクター)、Tim Christophersen(Salesforce気候アクション担当VP、元UNEP)、Dorothy Maseke(アフリカ自然資本アライアンス代表)、Yutaka Okano(NEC、IT業界初のTNFD報告書を主導)、Peter Rabley(Open Geospatial Consortium CEO)が名を連ね、日本からは、NECの岡野氏が参画しています。


ファイナリスト(アルファベット順)

Darwin Data(フランス・パリ):AIによる生物多様性戦略エンジン

設立:2024年3月 | 資金調達:150万ユーロ | モデル:B2B SaaS/API

 Darwin Dataは、2億件以上のデータポイントを処理するモジュラー型SaaSプラットフォームおよびAPIを構築しました。ユーザーが立地情報、製品情報、サプライヤーデータを入力すると、プラットフォームはIPBES(生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム)が定義する5つの圧力要因(土地利用変化、直接搾取、気候変動、汚染、侵略的外来種)にわたる生物多様性フットプリント算定、ユーロ建て財務リスク定量化、SBTN準拠の科学的根拠に基づく目標設定、および意思決定前の介入シミュレーションを行うシナリオモデリングを提供します。AIコパイロットがデータクリーニング、マッピング、解釈を支援します。共同創業者は、Aurore Falque-Pierrotin(元Samaipataパートナー、VC出身)、Antoine Vallier(Global Biodiversity Score モデルの発明者)、Cyprien Halle(元L.E.K. Consulting)の3名。2024年11月にAsterion Venturesおよび約30名のビジネスエンジェル(テック、Big4コンサルティング、気候セクター)から150万ユーロを調達した。B2B2Bモデルを採用し、主にESGコンサルタンシーやサステナビリティソフトウェアプラットフォームを通じて販売していています。CSRD、TNFD、SBTN、SFDRの各フレームワークに同時対応しています。

利用ガイド

・気候・水・生物多様性・汚染などを別々に扱う“縦割り”を問題視し、相互に結びつく「ネクサス」として統合的に扱うと説明しています。IPBESの「5つの主要な環境圧力(自然変化の主因)」を用いるとも明記しています。 (Darwin Data)
・プラットフォームとAPIを提供し、「データ収集→フットプリント評価→リスク評価→空間分析→目標設定→行動計画→報告」までをカバーするモジュール構成を示しています。 (Darwin Data)
・強みは「単一論点(炭素だけ等)に閉じない統合設計」にあります。企業側が最も陥りやすい“水と生物多様性と土地利用のトレードオフ”を、設計思想として避けようとしている点は、実務上の再現性に直結します(縦割りでKPIを作ると、別領域で悪化が起きやすい)。 (Darwin Data)
・IPBES準拠の5圧力要因分析とユーロ建てリスク定量化は、TNFDのLEAPプロセスの「Evaluate」ステージと直接対応しており、日本企業の欧州サプライチェーンにおけるCSRD対応ツールとして活用可能性が高い。
・利用者にとっては「何を優先すべきか」がさらに重要になります。Darwinは“優先サイトの特定”を挙げていますが、導入時は(1)サプライチェーン要件(EUDR等)(2)拠点の水リスク (3)土地利用変化の懸念、といった自社の優先順位を先に定義してから使うと、出力が意思決定に結びつきやすいです。 (Darwin Data)


Dunya Analytics(米国・デラウェア州):TNFD LEAPの自動化プラットフォーム

設立:2023年 | 資金調達:約188万ドル | 法人形態:Public Benefit Corporation

 Dunya Analyticsは、数百の事業拠点を数秒でスクリーニングできる自動化されたTNFD LEAP評価を提供します。同プラットフォームは、ロンドン自然史博物館の生物多様性健全性指標(BII:76,000種以上のデータ)およびOne Earthのバイオリージョンフレームワーク(世界185のバイオリージョン)を統合しており、いずれも初の商業的統合です。食品・飲料、化学、エネルギー、鉱業、繊維、金融サービスの業種別モジュールを備え、2025年9月には無料の生物多様性リスクスクリーナーを公開し、あらゆる規模の企業が高度な自然インサイトにアクセスできるようにしています。
 創業者のMegan Pillsbury(電気工学MS、INSEADのMBA、元Goldman Sachsおよび元Climate Service VPです。Climate ServiceはS&P Globalに買収された)が率い、Dr. Rebecca Stern(天然資源学PhD、バーモント大学)がChief Science Officerを務めています。2024年9月にSynovia Capital主導のシードラウンドで120万ドルを調達(累計約188万ドル)。

利用ガイド

・「再生型経済(regenerative economy)に向けたエンタープライズ・リスク管理」を掲げ、特徴として「迅速なリスク分析」「洞察から行動へ」「科学と透明な方法論(ブラックボックスを避ける)」「SOC 2 Type IIによるセキュリティ」を挙げています。 (Dunya Analytics)
・無料スクリーナーの提供は、サプライチェーン上の中小企業が最初の一歩を踏み出すためのハードルを大幅に下げます。
・プロダクトページでは、(1)自然フットプリントのマッピング (2)戦略洞察の生成 (3)移行の加速 (4)進捗共有 というステップで説明しています。 (Dunya Analytics)
・TNFD/LEAPに沿って、Locate段階で「所在地と事業活動タイプ」を入力すると、依存・影響のスクリーニングや、生態学的にセンシティブな地域への近接判定が自動で出ると説明しています。 (Dunya Analytics)
・依存・影響のスクリーニングにはENCOREデータセットを用いると明記し、さらにTNFD、CSRDなどの枠組みに沿った「開示対応レポート」出力をうたっています。 (Dunya Analytics)
・Dunyaは「LEAPを画面上の手順として教える」ことに力点があり、ユーザーが自然評価の経験が浅くても進められる“足場(scaffolding)”の設計が特徴です。SME向けに重要なのは「専門家がいない前提で、手順と結果の説明責任を同時に満たす」ことであり、その方向に寄せています。 (Dunya Analytics)。注意点は、ENCORE等の二次データは初期スクリーニングに強い一方、現地の実態(一次情報)とズレることがあり得る点です。Dunya自身も「会社固有データでキャリブレーションできる」と書いているので、導入時は“重要拠点だけ一次情報で上書きする”運用設計が必要です。 (Dunya Analytics)


IDEEA GroupDATA4NATURE(オーストラリア・メルボルン)
:自然資本会計のゴールドスタンダード

設立:2015年 | 資金調達:自己資金(10年間の事業運営) | モデル:コンサルティング+SaaS

 IDEEA Groupは、12組のファイナリストの中で最も確立された実績を持っています。共同創業者のCarl Obstは、国連環境経済統合勘定体系(UN SEEA)の主執筆者・編集者であり、この国際基準は92カ国以上で自然資本の測定に採用されています。もう一人の共同創業者Mark Eigenraamは、ベトナム、インドネシア、チリ、モーリシャス、南アフリカ、ブータン、メキシコにわたるUN資金プロジェクトを管理してきています。プラットフォーム「DATA4NATURE(D4N)」は、Webベースの空間データ収集ツール(D4N Web:ユーザーがgeojson形式で生態系資産を描画)とデスクトップ分析アプリケーション(D4N Analytics)を組み合わせ、グローバルに標準化されたUN SEEA方法論を用いて自然資本のバランスシート、損益計算書、シナリオ分析、費用便益分析を作成します。クライアントには世界銀行/IFC、The Nature Conservancy、HSBC(Blue Impact Bond事業)、Melbourne Water、インド政府(ブルーエコノミー事業)が含まれる。1,100万ユーロのEUプロジェクト「A-Track」のパートナーでもあります。

利用ガイド

・自然資本会計(natural capital accounting)の世界的リーダーを掲げ、「自然がもたらす便益を測る」ことで環境パフォーマンス報告と意思決定を支えると説明しています。 IDEEAは、自然資本会計の標準(UN SEEA)に基づく方法・ツールです。(1)自然資本の基準値(ベースライン)(2)変化量 (3)便益を定量化し、意思決定に接続する設計が中心です。 (IDEEA)
・IDEEAの強みは「ダッシュボード/ロードマップ」「能力構築」にあり、SME単独では難しい“地域・行政・業界の枠組み”と組み合わせた展開(例:地域単位の自然資本勘定+SMEの実装支援)が現実的です。 (IDEEA)
・UN SEEA準拠の自然資本会計は、各国政府が推進するウェルビーイング測定との親和性が極めて高く、環境省や国土交通省のグリーンインフラ事業における定量評価ツールとして導入検討の価値があります。
・提供領域として、アドバイザリー、分析、会計、データサービス、自然リスク、ロードマップ、ダッシュボード、能力構築(capacity building)などを掲げています。 (IDEEA)
・専門領域として「TNFD、ESG、ROI、リスク分析」が示されています。 (IDEEA)


Innovanalisis(コロンビア・ボゴタ):GIS景観インテリジェンス

設立:10年以上前 | 拠点:コロンビア | モデル:コンサルティング+プラットフォーム

 Innovanalisisは、GISベースの景観インテリジェンスと財務分析を統合する4モジュールシステム「B4B(Business for Biodiversity)」を開発しています。このプラットフォームは、同社の3つの柱であるイノベーション、ファイナンス、環境を橋渡しし、空間的環境データと経済的評価方法論を組み合わせることで、企業が自然を戦略的資産として扱えるようにしています。世界17の超多様性国(全世界の種の約10%が生息)の一つであるコロンビアから発信されており、途上国の現実に根ざした自然インテリジェンスツール開発において独自のポジションを持っています。民間企業、財団、大学、科学研究機関をラテンアメリカ全域でサービス提供しています。
 「Business for Biodiversity(B4B)」という4モジュールのソリューションを提示し、企業が自然との戦略的関係を理解し、依存・リスク・機会を定量化しづらいギャップを埋める“データ駆動”の仕組みだと説明しています。 (Innovanalisis)
 モジュール1は「ランドスケープ・インテリジェンス(地理空間インテリジェンス)」で、環境・規制リスクを国際標準に沿う高度分析で評価し、検証可能な指標と自動レポートを提供するとしています。 (Innovanalisis)
 モジュール2は「科学に基づくモニタリング」で、科学的根拠のある指標を統合し、環境・生産のパフォーマンスを追跡、影響を検証しトレーサビリティを確保すると説明しています。 (Innovanalisis)
 モジュール3は「意思決定のためのビジネスケース」で、生産シナリオ比較、収益性最適化、気候パフォーマンス定量化など、サステナビリティを“財務変数”に変換すると述べています。 (Innovanalisis)
 モジュール4は「オープンイノベーション」で、企業・スタートアップ・研究者をつなぐ協働エコシステムだとしています。 (Innovanalisis)

利用ガイド

・ラテンアメリカにおけるサプライチェーン(特に鉱業・農業)のネイチャーリスク評価において、現地の生物多様性データと空間分析を組み合わせた本ツールは重要な補完的役割を果たします。
・Innovanalisisは、単なるリスク評価SaaSではなく「評価→監視→投資判断→共創」で、企業の自然対応を“経営の仕組み”に落とし込む構造です。中小企業にとっては、スコア提示だけでは行動が続きにくいため、モジュール2・3の“追跡と投資判断”を標準化している点が実務的です。 (Innovanalisis)
・注意点として、4モジュールは包括的である反面、導入には関係者(経営、現場、サプライヤ、金融等)の巻き込みが必要です。SME単独導入よりも、業界団体や大手バイヤー主導の集合導入の方がハマりやすい類型です。 (Innovanalisis)


Fair Trade USA (米国・オークランド):農家のためのローテクLEAP手法

設立:1998年 | パートナー:1,700以上のブランド・小売業者 | 対象国:53カ国以上

 Fair Trade USAは、12組の中で最大かつ最も確立された組織であり、30以上の製品カテゴリーにわたる認証事業を53カ国以上で展開し、160万人以上の農家・労働者に累計12億ドルの経済的インパクトをもたらしてきています。Grand Challengeへの応募は、デジタルリテラシーやインフラが限られた農業SME向けにTNFD LEAPフレームワークを適応させたローテク・ステップバイステップの手法です。決定的な強みとして、新CEO Felipe Arangoは、TNFD自体のテクニカルアドバイザーおよびパイロットリードを務めた経歴を持っていることです。つまり、本チャレンジが対象とするフレームワークそのものの内部専門知識を有しています。2025年9月の農業生産基準改訂ではTNFD指標との明示的な整合が図られています。彼らのアプローチは、高度なAIソリューションよりもアクセシビリティを意図的に優先しており、ケニアの農村のコーヒー農家やバングラデシュの繊維労働者でも使用可能なように設計されています。アジア・アフリカにおける農業サプライチェーン上のTNFD情報収集において、現地の農家レベルでの低コスト・ローテクなデータ収集手法として極めて実用的です。フェアトレード認証との連携は、企業のサプライチェーンデューデリジェンスの信頼性を高めます。

利用ガイド

・主催者側は、Fair Trade USAが「農業の中小企業向けに、TNFDのLEAPを適用できる低技術・段階的な方法(low-tech, step-by-step method)」を開発していると説明しています (Conservation X Labs)。Fair Trade USAの発信として、TNFDの自然影響指標を2025年に改定する農業生産基準に統合する意向が示されています。
・Fair Trade USAの特徴は、アプリというより「現場に実装できる運用手順(プロトコル)」「認証・基準の改定を通じた普及」を軸にしている点です。農業SMEはデータ入力やGIS操作がボトルネックになりやすいので、紙・簡易ツール・既存監査を活用してLEAPに寄せる設計は、普及速度の観点で合理的です。 (Conservation X Labs)


GeoXpr(フランス):最小コストの自動化自然リスク評価

拠点:フランス | チーム:分類学専門家+統計学者+プログラマー

 GeoXprは、SMEが最小限のデータ、専門知識、コストでTNFD準拠の評価を実施できる軽量・自動化型の自然リスクインテリジェンスプラットフォームを開発しています。チーム構成が特徴的で、ほぼ全員が分類学の専門家であり、統計学者やプログラマー、さらに保全政策の深い専門知識を兼ね備えています。プラットフォームは、サイトリスクスコア、主要ドライバー、適応計画といった意思決定に直結するアウトプットを生成し、CSRD、EU Taxonomy、TNFDの報告要件に対応します。本コンペティションの中で、純粋な自動化に最もフォーカスしたソリューションであり、複雑な複数フレームワーク対応の自然評価をアルゴリズムで自動生成し、人的介入を最小化するアプローチをとっています。

利用ガイド

・主催者側は、GeoXprが「軽量で自動化された自然リスク・インテリジェンスのプラットフォーム」を開発し、最小限のデータ・専門性・コストで中小企業がTNFD整合の評価を実行できることを狙うと説明しています。 (Conservation X Labs)
・分類学者による科学的精度と自動化の両立は、サプライチェーン上にある多数の海外拠点の一括スクリーニングに適しています。EU Taxonomy対応を含むため、EUグリーンボンド発行を検討する企業に有用と思われます。


Kuyua(ドイツ・ハンブルク):モジュールAIプラットフォーム

設立:2023年 | 拠点:ハンブルク | SBTN Expert Advisor認定

 Kuyuaは5つの独立したモジュールで構成されるAI駆動プラットフォームを提供します。
・「Nature & Biodiversity Risks」(サイト固有の生態系状態分析)、 
・「Deforestation Risk」(EUDR〈EU森林破壊規制〉コンプライアンス)、 
・「Climate Risks」(28の急性・慢性基準、2100年までの予測)、
・「Financial Quantification」(環境リスクからの経済的損害算定)、
・「Strategy & Measures」(具体的な行動提案)
です。
 ユーザーは立地と業種を入力するだけで、プラットフォームが包括的なグローバルデータベースを検索し、当日中に結果を届けます。共同創業者はChristian Dietrich(機械工学者、サステナビリティコンサルタント、過去に生物多様性スタートアップSfeerieを創業)とTobias Wildner(サステナビリティに注力した投資銀行出身)。UFZ Helmholtz環境研究センターの専門知識を活用しています。2023年にInnovative Transformation特別賞を受賞し、ハンブルクの公的スタートアップ支援プログラムIFB Innovationsstarterの支援を受けています。
 Kuyuaは「AI powered nature and climate business intelligence」を掲げ、リスク指標として水ストレス、脅威のあるキーストーン種、森林減少などを挙げ、ロケーション別のリスクスコアを提供すると説明されています。 (Kuyua)

利用ガイド

 Kuyuaは「気候+自然(生物多様性等)」を同時に扱うインテリジェンス型で、所在地ベースのスコアリングに強みがあるタイプです。SMEにとって“水・森林減少・種のリスク”を一枚にまとめることは、顧客要求(バイヤーや金融)への対応にも使いやすいです。 (Kuyua)
 一方、スコアリングは説明責任が重要です。公開PDFはTNFD整合の姿勢を示しますが、どのデータ層を使い、閾値をどう決めたか等は別途確認が必要です(スコアだけでは意思決定が止まりがちです)。 (Kuyua)
・EUDRコンプライアンスモジュールは、EUへの木材・紙製品・パーム油等を輸出する企業にとって喫緊のニーズに対応しています。2100年までの気候リスク予測機能は、TCFD/TNFDの統合報告における長期シナリオ分析に活用可能です。
・公開PDF「Kuyua Expert TNFD Report」もご覧ください。 (Kuyua)


LandPrint(米国/ブラジル):農場の環境信用格付けシステム

設立:2023年(前身Adapta Sertaoは2006年) | TNFD公式ツールカタログ登録

 LandPrintは、自然資本の「見えないリスク」を可視化し、保護と事業価値向上の“定量的機会”に変えるデータインテリジェンスを掲げています。中核としてdMRV(デジタルのモニタリング・報告・検証)プラットフォームを説明し、衛星・ドローン・現場・公的/民間データを統合し、監査可能な統合環境を提供するとしています(landprint.earth)。
提供領域に、
 (1)データインテリジェンスと計測
 (2)コンプライアンスとリスク
 (3)環境改善をデジタル資産化する「LPUUs」
 (4)パフォーマンスと因果(原因分析)
 (5)TNFD/ISSB/CSRD等のフレームワーク整合
 (6)カスタム指標開発、
を挙げています。 (landprint.earth)
 LandPrintは、D-MRV(デジタルモニタリング・報告・検証)プラットフォームを運営し、生物多様性、炭素隔離、水保全、土壌健全性にわたる32の環境指標を測定し、農場に対して標準化された環境格付けを発行しています。これは自然資本版の信用格付けに相当する。衛星画像、ドローン、実験室分析、農家の記録、現場観察、AI処理を組み合わせ、ブラジルの17の主要環境データベースをベースラインとして統合しています。創業者のDaniele Cesano(KTHストックホルムPhD、コロンビア大学およびハーバード大学ケネディスクールのアカデミックポジション)は、500万ドル規模のリジェネラティブ農業プログラムAdapta Sertaoを共同設立し、2018年のUNFCCC「Momentum for Change」を含む15の賞を受賞しています。LandPrintはTNFDの公式ツールカタログに登録されており、Cargillとブラジル・セラード地域の大豆農場でパイロット事業を実施、Plug & Play AgTechアクセラレーターおよびMIT Solve Climate Adaptation Challengeに参加しています。Land Innovation Fund(Cargill支援)が初期資金を提供しました。

使い方ガイド

・農場単位の環境格付けは、食品・飲料メーカーおよび商社がブラジル産大豆・コーヒー等のサプライチェーンにおける「森林破壊フリー」証明に直接活用できます。32指標に基づく定量評価は、統合報告書のTNFD開示セクションにおける客観的エビデンスとなります。
・LandPrintは「自然データを経営資産として再利用可能にする」「コンプライアンスのコストを削る」方向が明確で、農業・土地資産・金融の交差領域に強い設計です。SME単体でも価値が出ますが、金融機関・バイヤーが“同じdMRVを参照する”形になると、普及速度が上がります。 (landprint.earth)
・注意点は、トークナイズ(LPUUs)の部分は制度・市場環境に依存しやすいことです。まずは「監査可能なMRV」「TNFD/ISSB/CSRD言語への翻訳」を実用化し、その上で資産化へ進める段階設計が無難です。 (landprint.earth)


MarvinMarvin(ブラジル/イスラエル):AIネイティブのサプライチェーン・インフラストラクチャー

設立:2023年2月 | 資金調達:約100万ドル | 処理データ:50億データポイント超

 Marvinは「グローバルトレードの未来を支えるAIネイティブなサプライチェーン基盤」とし、リスク低減、信頼性向上、市場アクセス拡大を狙うと説明しています (marvin-blue.com)。プラットフォームは、原産地・トレーサビリティ・適格性・国境を跨ぐ規制要件など、貿易コンプライアンスをオペレーションに埋め込むと述べています。 (marvin-blue.com)
 Marvinは、林業、農業、バイオ燃料、鉱業といった土地ベースの産業向けにAIネイティブのサプライチェーンインフラストラクチャーを構築しています。断片化されたサプライチェーンを単一の検証可能なデータレイヤーに統合し、取引ルールや管轄区域固有の規制を機械可読なシステムにエンコードし、自律的な文書化・コンプライアンスワークフローのためのAIエージェントを展開する。50億以上のデータポイントを処理し、EUDR、RSB、TNFD、ISCCの各認証スキームに対応しています。アンカークライアントは世界最大のパルプサプライヤーであるSuzanoであり、27,000平方キロメートルのユーカリプランテーションおよび天然林を対象とした水使用量測定、炭素モニタリング、収量予測、森林認証をカバーする複数年の商業契約を締結しています。Lacan FlorestalはMarvinを使用して15億レアル(約45億円)規模の森林資産のデジタル土地バンクを構築しています。Suzano Ventures(約100万ドル、2回に分けて投資)、Contrarian Ventures(2023年プレシード)、Jibe Venturesから投資を受けており、2024年には売上高が3倍に成長しています。

使い方ガイド

・Marvinは“自然インテリジェンス専用アプリ”というより、「規制対応とトレーサビリティを中核にしたサプライチェーンOS」に近いです。ただし近年の自然関連規制(例:森林減少・原産地)では、トレーサビリティがそのまま自然対応になるため、SMEにも波及効果が大きい類型です。 (marvin-blue.com)
・製紙・パルプ産業、商社の海外植林事業において、サプライチェーンの透明性確保とEUDR対応に直接的な活用価値があります。AIエージェントによる自律的コンプライアンスは、人手不足の企業にとって特に魅力的でありそうです。
・「AIエージェントが規制を継続的に解釈し、文書管理やワークフローを自動化する」「宇宙搭載技術(space-borne technology)と実世界データで供給網をデジタル化する」といった記述があります。 (marvin-blue.com)
・構成要素として「統一された単一の真実(single source of truth)」「エージェント型コンプライアンスエンジン」「自律的な貿易オーケストレーション」を掲げています。 (marvin-blue.com)
・導入の肝は、自然データよりも先に「貿易・調達データを整える」「証跡を揃える」ことです。自然評価(LEAP)と直結させる場合は、Marvinの原産地・移動・適格性の情報を、Dunya/Darwin等の自然リスク評価に渡す連携が現実的です。 (marvin-blue.com)


Mozaic Earth(英国・ロンドン):スマートフォンを生物多様性センサーに変える

設立:2023年 | 資金調達:796,000ドル | ビジョン:2030年までに10億人が自然の健康を監視

 Mozaic Earthは、12組の中で最も斬新なアプローチを採用しています。ゲーミフィケーションを取り入れたスマートフォンアプリにより、専門家でない「ガーディアン」がスマートサーベイ、マルチメディアアップロード(写真、動画、音声)、バイオアコースティックモニタリングを通じて位置情報付きの生態学データを収集できます。すべてオフラインで機能し、接続が回復した時点で同期します。専門の生態学者がAIの支援を受けながらリモートでデータを解釈し、ドローン画像や衛星データとクロスリファレンスして、英国DEFRA Biodiversity Metric 4.1に準拠した監査品質の生物多様性レポートを作成します。
 Foresight Group(3億ポンドの自然資本ポートフォリオ)との事例研究では、生物多様性モニタリングコストの50%削減と、リモートワークフローによる生態学者の処理能力の2-3倍向上が実証されました。
 アプリは5つのコア指標(DEFRA生物多様性指標、繁殖鳥類の個体数、腐食者の種の豊富さ、植物の多様性、花粉媒介者の個体数)を追跡します。創業者はSylvain Vaquer(元投資銀行、企業ネットゼロ戦略に10年の経験)とNeil Cuthbert(FTSE 100企業のデジタルソリューション構築に15年以上の経験)。Carbon13、SFC Capital、Rockstart、Future Forest Initiativeから796,000ドルを調達しました。
 Mozaic Earthは「自然データを大規模に現地確認(ground-truth)する」ことを掲げ、現地スタッフやコミュニティと協働し、低コスト・短時間で生息地・生物多様性データを収集・分析するプラットフォームだと説明しています。 (mozaic.earth)

使い方ガイド

・「直感的なモバイルアプリ」で、トレーニング不要、オフライン対応、植生・生息地調査のガイド付き画像取得、環境ミッションの報酬などを機能として挙げています。 (mozaic.earth)
・市民科学(シチズンサイエンス)とプロの生態学者のハイブリッドモデルは、バードウォッチング文化や市民参加型環境モニタリングの伝統と高い親和性を持ちます。
・「AIを活用したリモート調査」により、生態学者の分析能力を2〜3倍に拡張し、透明性のある監査可能レポートを素早く出力できると述べています。 (mozaic.earth)
・「監査グレードの生物多様性リスク・影響レポート」「リモートセンシングの洞察+現地データ統合」「透明性とトレーサビリティ」を掲げています。 (mozaic.earth)
・背景として、生物多様性ベースラインに5万ポンド超かかる、専門家不足で遅延が起きる等の課題認識を提示しています。 (mozaic.earth)
・Mozaicの本質は「一次情報(現地観測)を低コストで増やし、二次データの限界を補う」点です。自然関連評価は二次データだけだと“現場の反証”で崩れやすいので、監査・規制対応を視野に入れる企業ほど価値が出ます。 (mozaic.earth)
・SME観点では、スマホとオフラインで完結する設計が強いです。導入時は、(1)誰が撮るか(農家、現場作業員、コミュニティ)(2)品質管理(撮影ガイドと検証)(3)データ所有と同意、を先に決める必要があります。 (mozaic.earth)


Prismo(ドイツ):科学的基盤に立脚した地理空間リスク分析

ステージ:Beta/プレローンチ | 対応フレームワーク:TNFD、CSRD、SFDR

 Prismoは、高解像度の地理空間データセットとAIおよび深い科学的知識を組み合わせ、海洋生物多様性リスク、生態系の健全性、物理的水リスク、生態系の衰退を含むカテゴリーにわたる定量化された自然リスクスコアを生成する。サイトレベルおよびポートフォリオレベルでTNFD・CSRD準拠のレポートを作成し、リスク評価と投資判断の間のギャップを埋める。チームにはDaniel Busch(ERA5気候データセットと生物多様性戦略の深い専門知識)が含まれ、簡略化されたアプローチよりも科学的厳密性を重視している。プレローンチ段階ながら、EUDRの影響、SFDRにおける自然評価、生態系のティッピングポイントに関するナレッジハブを積極的に発信しており、規制と科学の交差点における思想的リーダーとしてのポジショニングを確立しつつある。Prismoは「投資判断とのブリッジ(ポートフォリオ洞察)」も掲げており、サプライヤースクリーニングだけでなく、投資・融資・資本配分の領域に寄せた自然リスクの“意思決定実装”を志向しているように見えます。 (Prismo Earth)
 Prismoは「自然レポーティングとリスクインテリジェンスを科学とAIでつなぐ」ことを掲げ、地理空間データ、科学知、企業データをAIで統合し、自然リスク洞察とTNFD/CSRD等のコンプライアントなレポートを生成すると説明しています。 (Prismo Earth)


Space Eagle Enterprises(南アフリカ):衛星接続×地球観測でアフリカSMEsにネイチャーインテリジェンスを届ける

拠点:南アフリカ | 製品:12製品スイート | ターゲット:アフリカの4,400万SMEs

 Space Eagle Enterprisesは最も独特なモデルを提供します。 SpaceEagleは、アフリカでの衛星通信と地球観測インテリジェンスの提供企業として、製品群の一つに「EagleNatureInsight」を持ちます。 (SpaceEagle)
 EagleNatureInsightは「TNFD整合の自然インテリジェンス」で、衛星地球観測データを用いて、SMEやサプライチェーン向けに「5分で読めるリスクスコアカード」を出しています。 (SpaceEagle)
 衛星ブロードバンド接続と地球観測インテリジェンスにまたがる12製品スイートで、特にアフリカ向けに設計されています。コミュニティWi-Fi(EagleVillage)から主権級の地球観測システム(EagleSovereign)まで幅広い製品群を有しています。Grand Challengeへの応募作品「EagleNatureInsight」は、アフリカのSME向けにTNFD準拠のネイチャーインテリジェンスとリスクスコアカードを提供しています。
 衛星接続+インテリジェンスという二重アプローチは、他のファイナリストが対処できない根本的な障壁に取り組んでいる。アフリカの多くの地域では、SMEは自然インテリジェンスツールだけでなく、それにアクセスするためのインターネット接続そのものが欠如しているからです。この点で、サハラ以南アフリカ全域の推定4,400万のSMEに対して、Space Eagleは独自のポジションを占めています。アフリカ開発支援において、ネイチャーポジティブ投資のモニタリングインフラとして活用可能です。

使い方ガイド

・プロトタイプ段階で、パイロットや共同設計のパートナーを募集しています。 (SpaceEagle)
・機能として「自動LEAP評価」「土地被覆、水ストレス、ハザード、生物多様性の感度をサイト周辺でマッピング」「所在地+セクター選択だけで利用」「低帯域・モバイル対応」を挙げています。 (SpaceEagle)
・出力は「LEAP整合スコアカード」と「推奨アクション」で、買い手・金融・規制当局に共有できると説明されています。 (SpaceEagle)
・SpaceEagleは、SME向け要件(入力最小・時間最小・低帯域)に強く振り切っています。「所在地と業種だけで一旦のスコアカードを出す」ことは、サプライチェーン要請に対する“最初の回答”として極めて実用的です。 (SpaceEagle)


5つのカテゴリー分析

 12組のファイナリストは、アプローチの類型に基づいて5つのカテゴリーに整理できると思えまう。それぞれが異なるSMEセグメントの課題に対応しており、相互補完的な関係にあるといえます。見て参りましょう。

AIリスクプラットフォーム型
 Darwin Data、Dunya Analytics、Kuyua、Prismoの4社は、大規模環境データベースと機械学習を用いて複雑なLEAP評価を自動化するアプローチをとっています。社内の専門知識なしに、立地と業種の入力だけでTNFD準拠の評価結果を得られるため、自然関連リスクの「初回スクリーニング」としてSMEの利用障壁を最も低くします。特にDunya Analyticsの無料スクリーナーとKuyuaの当日結果提供は、「まず知る」段階の重要性を体現しています。

サプライチェーン・トレーサビリティ型
 
MarvinとLandPrintは、農林業のバリューチェーンにおける環境クレームを衛星モニタリングとD-MRVプロトコルで検証するアプローチに特化しています。特にEUDR対応とTNFD開示の同時達成を可能にする点で、EU向け輸出を行う農林業SMEにとっての実用的価値が高いです。Marvinの50億データポイント処理能力とLandPrintの32指標環境格付けは、サプライチェーンの上流から下流まで一貫したデータの流れを構築しています。

ローテク・フィールド型
 Fair Trade USAとMozaic Earthは、途上国における接続性・デジタルリテラシーの制約を前提に、アクセシビリティを最優先するアプローチです。Fair Trade USAの段階的手法は紙ベースでも実施可能であり、Mozaic Earthのオフライン対応スマートフォンアプリはインターネット環境なしでもデータ収集できます。これらは他の高度なAIプラットフォームが対応できない「ラストワンマイル」のデータ収集を担っています。

自然資本会計型
 
IDEEA Groupは、UN SEEAという国際的に確立された測定フレームワークを企業レベルの報告に適用する唯一のファイナリストであり、自然資本のバランスシートと損益計算書という会計言語で自然の価値を表現しています。他のツールがリスクスクリーニングやコンプライアンスに焦点を当てるのに対し、IDEEA Groupは自然を「資産」として経営の意思決定に統合することを目指す、より構造的なアプローチです。

地理空間・インフラ型
 Innovanalisis、GeoXpr、Space Eagleは、GIS、地球観測、衛星接続を活用して立地固有の自然インテリジェンスを提供します。特にSpace Eagleのアプローチは、接続インフラ自体を含む包括的ソリューションであり、アフリカのようにデータ収集の物理的前提条件が欠如している地域で不可欠です。Innovanalisisのメガダイバーシティ国からの視点とGeoXprの分類学的精度は、地域固有の生物多様性知識をグローバルフレームワークに接続する橋渡し役を果たします。


最後に

 既存のネイチャーインテリジェンスエコシステムは、ENCORE(経済セクターと自然への依存関係をマッピング)、IBAT(IUCNデータを用いた生物多様性リスクスクリーニング)、SBTN(科学的根拠に基づく目標設定)、NatureMetrics(eDNAベースの生物多様性測定、2024年に3,070万ドル調達)といったツールが存在しますが、これらは専任サステナビリティチームと相当な予算を持つ大企業を主な対象として設計されていました。ネイチャーテック市場は2024年に約20億ドルに達し、VC資金は258件のディールで21.3億ドルを超えており2030年までに60億ドルに成長する見通しです。しかし、この投資のほぼすべてがSMEにアクセス可能なツールの開発には向けられていなかったところでした。本チャレンジの12組のファイナリストは、このギャップを埋めるための最初の本格的な試みを代表しています。
 今後はこうした普及啓発型が広がっていくでしょう。その背景には、ネイチャーインテリジェンスをビジネスデータの次のフロンティアにしている3つの力があります。
 第一に、規制のエスカレーションです。EUのCSRDはESRS E4の下で自然開示を要求し、ISSBは2026年後半までに自然関連の公開草案を発表しています。
 第二に、サプライチェーンのカスケードです。TNFD報告にコミットした730以上の組織(22兆ドルの運用資産)は、SMEサプライヤーからの自然データを必要としており、手頃なツールへの市場主導の需要を生み出しています。
 第三に、技術の成熟です。AI、衛星画像、eDNA、地理空間分析は、大規模な生物多様性モニタリングが実現可能な価格性能レベルに到達しています。課題は、これらの能力を非専門家ユーザー向けにパッケージ化することです。
 本チャレンジの意義は、その控えめな賞金総額10万ドルを遥かに超えています。受賞ソリューションをUNDPの140カ国ネットワーク、TNFDのフレームワークガバナンス、Conservation X Labsのイノベーションインフラに接続することで、プロトタイプからグローバル展開への経路を創出します。TNFD CEOのTony Goldnerが述べたように、「ネイチャーインテリジェンスは、ビジネスインテリジェンスと優れた事業戦略の新たなフロンティアです。」12組のファイナリストは、このフロンティアを3億の中小企業にアクセス可能にするための最初の真剣な試みを代表しています。


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