ユニバーサルビーチ体験会を終えて ― 想いがつながり、次の一歩へ ―

こんにちは。
nearの佐藤友美です。
今回は、2025年7月6日に開催した【ユニバーサルビーチ体験会】について、私の感じていた想いや葛藤を交えて、当日までの様子をお届けします。
“みんなで海へ” その想いのはじまり
このイベントは、以前から「医療的ケアがあっても、みんなで一緒に海を楽しみたい」という想いから生まれました。
nearを立ち上げた頃、
代表の加藤とはよく夜遅くまで話をしていました。
命には限りがある。
だからこそ、今という時間を丁寧に重ねていきたい。
そんな中で、代表の加藤からこんな言葉がありました。
「ずっと温めてきた想いがある。
“ユニバーサルビーチ”を開いて、
医療的ケアがあっても、みんなで海を楽しめる時間をつくりたい。」
私は小児科の看護師として、
日々「同じ明日は来ない」ということを感じながら働いていました。
“命の時間を大切にする”という想いと、
“海に挑戦する”という願い。
その2つが重なり、
たくさんの人の力と想いががひとつになりました。
そのきっかけをくださったのは、NPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクトの皆さん。
そして、その想いに共感してくださった地域の方々、サポーター、家族、医療者。
たくさんの人の力が重なり合って、あの日の海が生まれました。
この日は、午前の部(near推薦枠)に6組、午後の部(一般公募枠)に4組のご家族が参加してくださいました。
挑戦の中で見つけた“それぞれの海”
運営チームとの打ち合わせで、私はこう思っていました。
「nearっこたちなら、海に入ることはきっとできる!」
その想いが強すぎて、いつの間にか“ゴール”を一つに決めてしまっていたのかもしれません。
でも、それは本当の“寄り添い”ではないと気づいたんです。
海に「入ること」が目標の子もいれば、
海に「来ること」そのものが挑戦の子もいる。
どんな形でも、その子にとっての「海」を一緒に感じたい。
それが、この日までずっと大切にしてきた想いでした。
改めてその気持ちが変わらず自分の中にあることを再確認して、みんなで同じ方向を見ながら、できる方法を丁寧に探していきました。
医療班をまとめる立場としての想い
もうひとつは、医療班を取りまとめる立場としての打ち合わせでした。
正直、あのときは少しヒヤヒヤしていました。
安全への考え方をめぐって、医療班と須磨ユニバーサルビーチの皆さんとの間で、
感じ方に少し違いがあったからです。
nearは病院でも施設でもありません。
それでも、医療班として参加してくれたみんなにとって、
「何かあっては絶対にいけない」という想いは共通していました。
私たちは120%の準備を重ね、あらゆるリスクを想定しながら進めていました。
けれど、完璧を目指すあまり、
“楽しむこと”を少し置き去りにしてしまっていたのかもしれません。
安全を守ることは大前提。
けれど、「安心して楽しむ」ためには、
参加する人たちが“それぞれのペースで挑戦できる余白”も大切だと気づきました。
この話し合いでは、立場の違いを越えて、
それぞれが真剣に「どうしたらもっと良い形で迎えられるか」を考えていました。
互いの想いを丁寧に聞き合いながら、
少しずつ信頼が深まっていくのを感じました。
そして、その過程を支えてくださったのが、
NPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクトの代表・木戸さんと、現場リーダーの古川さんでした。
お二人はこれまでも多くの医療者と関わってこられたからこそ、時にハッとするような言葉をかけてくださいます。
その根底にはいつも「同じビジョン」がありました。
“当日をどう迎えたいか”“何を大切にしたいか”
その目指す方向が、医療班と須磨ユニバーサルビーチの皆さんと一致していたからこそ、
意見の違いも自然と前向きな力に変わっていきました。
準備の段階で積み重ねてきた話し合いや思いやりが、ひとつの形になっていくのを感じました。
そして迎えた当日。
それぞれの「海」がひとつになった日

何もない真っさらな砂浜に、
たくさんの人のおかげで舞台ができていました。
真っ青なブルーのシートが海へとまっすぐにつながっていく。
テントが風に揺れ、布の音が今日という一日の始まりを知らせているようでした。

近づいてくる車の中から見える笑顔。
「おはよう!」「海、見えたね!」という声。
日傘を差し出したり、バギーを押したり、兄弟っこと笑い合う姿。
みんなが一つの小さなチームのように自然に動いていました。
サポーターは前日の機材搬入から、最後の片付けまで声を掛け合いながら自ら動いてくれました。
誰かに頼まれたからではなく、「今、何が必要か」を感じ取って動く。
海に入る時は笑顔で手を取り、波を確かめながら安全を見守り、
海から上がったあとはタオルを差し出して体を拭く。
そのひとつひとつが温かく、心から頼もしかったです。
同日開催の「海の学校」の皆さんも足を止め、
医療的ケア児や家族の姿を見守ってくださっていました。
“共に生きる”という言葉を超えて、
その場にはあたたかな一体感が広がっていました。

やっぱり
手と手を取り合うって、最高なことなんです。
波打ち際に近づくと、押し寄せる波にドキドキしました。
手をつないで一歩、また一歩。
足もとに波が触れるたび、少し体が揺れ、
そのたびに笑顔がこぼれていきました。
抱っこされながら波を感じる子、
波をじっと見つめて微笑む子。
それぞれの表情が、そばにいる人の笑顔を呼び、
またその隣へと伝わっていく。
まるで波が寄せては返すように、
笑顔が広がっていくのを感じました。





ご家族の声
🫧 voice 01
こんな経験ができたことが本当に嬉しかったです。
家族だけでは難しいことも、たくさんの方々のサポートで実現でき、感謝の気持ちでいっぱいです。
子どもたちの笑顔を見て、私たちも元気をもらいました。
🫧 voice 02
障がいをもつ子どもが海に行くことの大変さを改めて感じました。
でも、当日は多くの方々が力を貸してくださり、家族だけでは叶わなかった体験を共に実現することができました。
Pure love(ピュア・ラブ)で動くことには、困難は起きない――そのことを心で感じた一日でした。
🫧 voice 03
海に入ることはとてもハードルが高く感じていましたが、サポートしてくださった皆さんのおかげで、初めての海水浴を体験することができました。
安心して挑戦できたのは、そっと寄り添い、信じてくれた方々がいたからです。
家族全員で笑顔になれた、特別な時間でした。
どの言葉にも、“ありがとう”と“挑戦できた喜び”が込められていました。
その一つひとつが、次の夏への希望へとつながっていきます。
後援・協賛・サポーターの皆さまへ
この一日を支えてくださった、たくさんの人の力とあたたかな想いがありました。
その一つひとつが、笑顔につながりました。
ご支援・ご協力の内容
・企業/団体/個人による寄附
・熱中症対策支援物資(冷却剤・保冷剤・電源・スポットクーラー・ウォーターサーバー・氷)
・スタッフ/医療従事者/地元サーファー/一般ボランティアの協力
・NPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクトによる技術協力
支援者一覧
(後援・協賛・協力・ボランティアサポーター)
後援:
那智勝浦町
協賛:
新宮ライオンズクラブ、新宮ロータリークラブ、那智勝浦ロータリークラブ、加藤恒久商店、田中彰一、伊藤算志、大前裕一、川合啓介、櫻井知優、須川倍行、田中肇、平田敏也、福山孝一、前田良造、三谷義和、森倉修也、大野主税、大洞民雄、佐武紀明、野尻政典、濱口仁史、濱優治、尾崎在秀、門靖夫、清原末男、前田良二郎
協力:
一般社団法人海の学校、和歌山県サーフィン連盟(梅本利樹/黒岡和弘/木下久美子/黒岡眞人/黒岡智夏/野尻正典)、NPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクト、株式会社キナン、杉谷電機工業株式会社、有限会社山永サービス、華山運送株式会社、勝浦水産サポートサービス
ボランティアサポーター:
荒尾恵見、井口志穂、池田里香、池山草馬、泉菜央美、内川宗大、内田義士、内海あかり、大江茜、加藤亜里沙、柄溝志帆、川嶋久美子、窪田美幸、倉本香奈、佐藤友美、近松健太、堂ノ瀬貴晴、中入地絵理、中入地竜也、博多藍子、畑下森洋、畑中由香、濱口政也、林宝花、原田光宏、百村晶、百村匡洋、平石千佳、前田達慶、丸山由起、米良深雪、山口貴利、山中綾、山本祐真、米中京子
そしてAmazon Wishリストを通じて応援してくださった全国の皆さま。
心より感謝申し上げます。
結びに
医療的ケア児のご家族は、「すみません」という言葉を多く口にされると聞いたことがあります。
けれど、この日の海では、「すみません」ではなく「ありがとう」の声がたくさん響いていました。
その響きが、波のように静かに広がっていくのを感じました。
この一日で終わりではなく、そこから生まれた“ありがとう”の連鎖を、
これからも地域の方々と一緒に育んでいけたらと思います。
ご支援のお願い
私たちの活動はnearの思いに共感してくださった
たくさんの方に寄り添っていただき運営することができております。
今後も継続的に活動を運営するためにnearでは、
年間を通じて寄付を募集しております。
この地域に暮らす、医療的ケア児や重症心身障がい児とその家族が
nearサポーターや地域社会と一緒に
心がワクワクするような経験が
できるように活動の輪を広げていきます。
この活動には
会場利用料や安心安全な運営のためのスタッフ、
物品などの費用が必要です。
ご寄付いただける方は、いずれかの方法でぜひお願いいたします。
銀行口座への振込
新宮信用金庫 本店営業部 普通1103390
GMOあおぞらネット銀行 法人第二営業部 普通2006354
※上記いづれかの銀行にお振込をお願いいたします。
※お振込と合わせて以下申込フォームよりご連絡をお願いいたします。
クレジットカード決済による寄付
クレジットカードに決済にて以下ご支援の方法を選択可能です。
一口寄付プラン(単発での寄付) : ¥3,000〜
nearファミプラン(毎月定額での寄付) : ¥500〜¥10,000
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