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ストレートネックの医学―首のカーブが消えると身体はどう変わるのか―



スマートフォンやパソコンを長時間使用する現代では、ストレートネックという言葉を耳にする機会が増えました。

ストレートネックとは

頚椎の自然なカーブ(生理的前弯)が失われた状態を指します。

この状態になると首こりや肩こり、頭痛に手のしびれなど、さまざまな症状が起こる可能性があります。

ここでは頚椎の構造にストレートネックの原因と、身体への影響、更に予防方法を医学的に解説していきます。

1 頚椎は本来「カーブ」を持っている

人間の背骨は頚椎、胸椎、腰椎があり、それぞれ異なるカーブを持っています。

頚椎は前方に弯曲するカーブ(生理的前弯)を持っています。

このカーブの役割は頭の動きや振りによる衝撃の吸収。水平を保つため頭部のバランス保持し、前弯のバネ効果による筋負担軽減です。

つまり頚椎のカーブは頭を支えるための生物的な構造となります。


2 ストレートネックが起こる原因

最大の原因は頭部の前方へ偏った姿勢です。

例えばスマートフォン操作、パソコン作業、猫背姿勢などがあります。

頭はおおよそ体重の1割の重さがあります。

頭が前に出ると首にかかる負荷は増えます。

研究では頭が前に傾くと

頭の角度  首への負荷

0°        約5kgとした場合
30°     約18kg
60°     約27kgと言われています。

つまり

スマートフォン姿勢では首は数倍の重さを支えることになります。


3 カーブが失われると起こること

ストレートネックになると頚椎の役割が変化します。

主な影響

 ①筋肉の負担増加

主に僧帽筋、肩甲挙筋、後頭下筋群に負担がかかります。

これが慢性的な肩こりの原因になります。

 ②関節負担

頚椎の椎間関節、椎間板にストレスが集中します。

その結果頚椎症や椎間板障害のリスクが高まります。

 ③神経症状

頚椎の神経が圧迫されると手のしびれに腕の痛みなどが起こることがあります。


4 ストレートネックとクリック音

首を動かしたときのポキポキ音は、多くの場合関節のキャビテーションによるものです。

しかしストレートネックでは関節可動域変化筋緊張増加が起こるため

クリック音が出やすくなることがあります。

ただし痛みがないクリック音は多くの場合正常な関節音です。



5 ストレートネックと首の冷え

首の冷えも症状を悪化させる要因になります。

冷えると血管収縮がおこり、筋血流低下から、筋緊張が起こります。

ストレートネックではもともと筋肉に負担がかかっているため、冷えによって肩こりや頭痛が悪化しやすくなります。


6 首元の衣類の役割

首を守る衣類には別に、追加の効果があります。

首を温める筋緊張低下に血流改善、肩こり緩和が期待できます。

つまり首元の衣類は姿勢負担を軽減するサポートにもなります。


まとめ

ストレートネックは現代病です。

ストレートネックはスマートフォンやパソコン長時間姿勢などによって起こる現代型の姿勢障害です。

首を守るためには正しい姿勢に適度な運動と首の保温が重要になります。

タートルネックやネックウォーマーは単なる防寒ではなく首を守る衣類と言えるでしょう。

参考文献

Hansraj KK.

Assessment of stresses in the cervical spine caused by posture.

Surgical Technology International.

Bogduk N.

Clinical Anatomy of the Cervical Spine

Guyton & Hall

Textbook of Medical Physiology

Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy

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