冷えが筋肉を硬くするメカニズム―なぜ寒いと肩こり・首こりが増えるのか―
「寒いと肩こりがひどくなる」
これは多くの人が経験しています。
実際に接骨院でも冬になると肩こり・首こりにより硬くなった肩首を痛めていらっしゃる患者さんが増える傾向があります。
これは気のせいではなく筋肉の生理学として説明できます。
寒さは筋肉を硬くする要因の一つです。
筋肉は血流で動いている
筋肉は酸素や栄養、エネルギーによって動きます。
これらはすべて血液によって運ばれています。
つまり血流が悪くなると筋肉は正常に働きにくくなるということです。
冷えると血管が縮む
体は寒さを感じると体温を守るために血管を収縮させます。
これは体温を逃がさないための防御反応です。
しかし血管が縮むと筋肉では血流低下に酸素不足、さらには代謝低下が起こります。
この状態が続くと筋肉は柔軟性を失い硬くなります。
冷えと肩こりの関係
肩こりの原因の一つは筋肉の血流低下です。
特に首と肩の筋肉は
僧帽筋
肩甲挙筋
頭板状筋
など頭を支える筋肉が多くあります。
人の頭はおおよそ体重の1割と言われています。
この重さを首と肩の筋肉が支えています。
そこに冷えによる血流低下が起こると筋肉は疲労しやすくなります。
これが首こり・肩こりにつながります。
寒いと姿勢が悪くなる
寒いと人は無意識に体を丸めます。
いわゆる猫背の姿勢です。
この姿勢になると首と肩の筋肉に大きな負担がかかります。
つまり冬は冷えに姿勢悪化の2つの理由で肩こりが増えやすくなります。
首が冷えると影響が大きい理由
首は筋肉だけでなく血管と神経が集中する場所です。
首には頸動脈(血管)、自律神経(神経)、姿勢維持筋(筋肉)が集まっています。
そのため首が冷えると血流低下に筋肉緊張から自律神経の乱れが同時に起こりやすくなります。
「三つの首」を守る意味
昔から首・手首・足首を温めると言われます。
これは医学的にも理にかなっています。
これらの部位は太い血管が皮膚の近くを走行するため、保温すると体全体の血流が安定しやすくなります。
その結果筋肉の冷えも防ぎやすくなります。
衣服でできる冷え対策
寒さによる筋肉の緊張を防ぐためには首元の保温がとても重要です。
そのためタートルネックなどの首元を覆う衣服は冷え対策として理にかなっています。
首の保温によって血流維持と、筋肉の柔軟性維持が期待できます。
まとめ
寒さによって筋肉が硬くなるのは
血流低下
代謝低下
姿勢悪化
が起こるためです。
特に首周囲の筋肉は頭を支えるため負担が大きく冷えの影響を受けやすい場所です。
そのため首元を守る服は冷え対策という面でも意味のある衣服と言えます。
