【掛川の一軒】すいのや|掛川城のそばで出会った、駄菓子屋と静岡おでんの時間
静岡おでんのうまさを知ったのは、岡崎市で静岡おでんを出している鈴木商店さんのおでんを食べたのがきっかけだった。
黒いつゆ、だし粉、串に刺さった具材。最初に食べた時、普通のおでんとは違う魅力に一気に引き込まれた。
そんな鈴木商店の鈴木さんから、掛川にあるすいのやの話を聞いた。静岡おでんを知る人が教えてくれる店なら、きっと間違いない。そう思って、掛川を訪れた時にお邪魔することにした。
掛川城の目の前にある、昔ながらの駄菓子屋
すいのやがあるのは、掛川城のすぐそば。

大手門の近くにあり、城下町を歩いている流れでそのまま立ち寄れる場所にある。

この立地がまずいい。掛川城を見て、城下町の空気を感じて、そのすぐ近くで静岡おでんを食べる。この流れだけで、かなり旅の気分が出る。
店構えは、昔ながらの駄菓子屋さん。店先には駄菓子が並び、奥にはおでんを食べられるスペースがある。一歩入ると、子どもの頃に戻ったような感覚になる。観光地のすぐそばにありながら、そこには地元の日常が残っていた。
駄菓子屋の奥で、常連さんたちが飲んでいる
店に入って印象的だったのは、奥のスペースで常連さんたちがビールを飲みながら静岡おでんを楽しんでいたことだった。
初めて行く人は、少し緊張するかもしれない。自分も最初は、ここに入っていいのかなという感じがあった。でも、勇気を出して一歩入ってしまえば、そこにはかなりいい空間があった。
駄菓子屋の奥で、おでんをつまんで、ビールを飲む。それだけなのに、なぜこんなに楽しいのか。あの空気は、普通の居酒屋ではなかなか味わえない。
よき時代にタイムスリップしたような感覚
すいのやで過ごしていると、時間の流れが少し変わる。駄菓子を選ぶ子どもがいて、常連さんがおでんをつまんでいて、店内には昔からの雰囲気がそのまま残っている。
自分の中では、まさによき時代にタイムスリップしたような感覚だった。
昭和レトロという言葉でまとめることもできるけど、それだけでは少し足りない。ここには、作られた懐かしさではなく、長く続いてきた店だけが持つ空気がある。掛川城の目の前に、こういう場所が残っているのが本当にいい。
静岡おでんが美味しすぎて、かなり食べてしまった
すいのやの静岡おでんは、秘伝のつゆでじっくり煮込まれたものに、だし粉をかけて食べるスタイル。黒はんぺん、こんにゃく、ちくわ、なると、厚揚げ、じゃがいも、うずら。気になるものを選んでいくと、あっという間に串が増えていく。

そして、やっぱり美味しい。だし粉の香り、つゆの染みた具材、少し甘辛い味わい。どれも素朴なんだけど、食べる手が止まらなくなる。
特に人気だというとり皮は、見つけたらぜひ食べたい一品。脂の旨みとつゆの味が重なって、ビールが欲しくなる。実際、あの場で飲むビールとおでんの組み合わせはかなり幸せだった。
値段が安いのも、またうれしい
すいのやのおでんは、値段もかなり良心的。1本60円台から楽しめるものもあり、気軽にいろいろ試せる。だからつい、あれもこれもと頼んでしまう。
近くに住んでいたら、しょっちゅう顔を出したくなると思う。おでんを数本つまんで、ビールか三ツ矢サイダーを飲んで、駄菓子を少し買って帰る。そんな日常がある人たちが、少しうらやましくなった。
名物おばあちゃんが守ってきた店
すいのやを語る上で、長年店を支えてきた名物おばあちゃんの存在も外せない。
五つ玉のそろばんで会計をする姿を覚えている人も多く、地元の人や観光客に愛されてきた方だったという。
今はご家族やスタッフの方々が、その味と空気を守っている。店に残る雰囲気や、常連さんたちの様子からも、この場所がどれだけ多くの人に愛されてきたかが伝わってくる。
店の歴史って、説明だけでは伝わらないことがある。でも、すいのやでは、店内にいるだけでその積み重ねがなんとなく伝わってくる。
掛川城観光とセットで行きたい店
掛川城はもちろん素晴らしい。でも、掛川の旅をもっと記憶に残したいなら、すいのやにも寄ってほしい。
お城を見て、その足で駄菓子屋の奥に入る。静岡おでんを食べて、ビールを飲む。その流れがすごくいい。
観光地としての掛川と、地元の日常としての掛川。その両方を味わえる場所が、すいのやなんだと思う。
店舗情報
すいのや
住所:静岡県掛川市城下6-1アクセス:JR掛川駅北口から徒歩約7〜10分/掛川城大手門すぐ横
電話:0537-22-7432
営業時間:10:30〜18:30
定休日:火曜・水曜
駐車場:あり
予算:〜999円
※営業時間や定休日は変更になる場合があるため、訪問前の確認がおすすめ。
最後に
すいのやは、静岡おでんを食べる店であり、駄菓子屋であり、地元の人が集まる場所でもある。
鈴木商店さんで静岡おでんの魅力を知り、鈴木さんに教えてもらって訪れた掛川のすいのや。実際に行ってみたら、その理由がよくわかった。
掛川城の目の前で、駄菓子屋の奥に入り、常連さんたちの空気に少し混ざりながら静岡おでんを食べる。それは、ただの食事というより、掛川の時間に触れる体験だった。
近くにあったら、きっと何度も通いたくなる。すいのやは、そんなふうに思わせてくれる一軒だった。
