国際フォトコンテスト受賞の近道
「フォトコンテストに挑戦してみたいけれど、どうすれば受賞に近づけるんだろう?」
「応募しても落選ばかりで、自分の何がいけないのか分からない…」
「入賞作品と僕の応募作品、比べてみても大して変わらないじゃないか。結局は審査員の好みの問題なのかな?」
もし、そんな気持ちを抱えているなら、この記事は役に立つでしょう。
かくいう僕も、かつてフォトコンテストに応募しては落選、また応募しては落選、を繰り返していました。
フォトコンテストの世界は、結果がシンプル。
「入賞か、落選か」
でしか示されません。
入賞できなかった理由は誰も教えてくれない。
理由を自力で解き明かそうとすると、膨大な時間と経験が必要になります。
難易度の高いコンテストであればあるほど、そして経験が浅ければ浅いほど、この壁は高く感じられるはずです。
だからこそ、効率よく「近道」を見つけることが大切。と今になって思います。
国内と国際の違いを理解する
「まずは国内のフォトコンで入賞経験を積んでから、国際フォトコンテストに挑戦しよう」と思う方は多いかもしれません。
ですが、国内と国際では評価基準や好まれる写真の傾向が異なります。
例えば、日本人は「明るい写真」を好む傾向があり、欧米では「落ち着いたトーン」や「光と影の対比」が重視されやすいと言われます。
この違いは、虹彩のメラニン色素量の差による目に入る光量の違い、日常の照明環境の違いや文化的な美意識に由来していることが研究から示されています。(このnoteの脚注にリンクを貼ってあります。実際、外ではサングラスをかける欧米人、多いですよね。)
最終的に国際フォトコンテストで上位を狙うのであれば、最初から国際基準での対策を練る方が近道です。
誤解してほしくないのですが、自分の作風を国際的に好まれる傾向に変えてしまいましょうという意味ではありません。
作品を見せる場面場面(SNS、フォトコンテスト、展示会、案件など)ごとに、そこで求められる作風に調整できるようになるのが理想だと思います。
近道となる具体的な対策
対策1: 写真審査サイトを活用する
1x.com
世界的に有名な審査制サイト。Award を獲得できれば大きな自信につながる。One Eyeland
国際的に利用される写真プラットフォーム。ランキング機能もあり腕試しに最適。
国際的な基準で「選ばれる/落ちる」を繰り返すことが、結果的に一番の近道になります。
両方のサイトを使う必要はなく、どちらか一方を継続的に利用すれば十分と思います。僕は実際に 1x.com を利用しています。
1x については、あまと〜さんがわかりやすい解説記事を書いてくださっていますので 1x 未経験の方は参考にされると良いと思います。
たまに、フォトコンテストに出すために自分の作品を SNS や 写真審査などに一切出さない人がいますが、国際フォトコンテストでは未発表に限るといった制限はなく、複数のフォトコンテストへの重複応募も認められているのがほとんどです。ですので安心して写真審査やフォトコンテストにどんどん応募して大丈夫。フォトコンテストで未発表作品に限定するのは日本国内特有の文化のようです。
実際に僕も 1x で Award に選んでいただいた作品を、さらに国際フォトコンテストにも応募し受賞を勝ち取っています。
対策2: 入賞作の解説から学ぶ
フォトコンテストの審査員の解説を聞く機会が有れば必ずチェックしましょう。もし、審査員と直接会話する機会があれば、それが一番の近道でしょう。審査員の視点を直接聞ければ、どこを見られているのか、何を重視されているのかが分かるはずです。しかし、そんな機会はそう簡単には訪れません。
その代わりにできるのが、実際に入賞した作品の作者の声を探すことです。
YouTube や note、ブログなどで作者自身が作品解説をしている場合があります。そうした発信を調べると、受賞につながった考え方や工夫を垣間見ることができ、次の挑戦へのヒントになります。もし実際に入賞した人と会話する機会があれば直接質問や相談するのが一番良いでしょう。
対策3: 入賞経験者のコミュニティに参加する
国際フォトコン常連の入賞者が集まるコミュニティでは、思考プロセスや戦略を直接学ぶことができます。「環境が人を育てる」とよく言いますが、環境によって実力が引き上げられることはよくあることだと思います。
自分一人では気づけないポイントを共有してもらえる環境は、成長を加速させるでしょう。
僕が所属している Kogameフォトコミュニティ は、フォトコン入賞を目指す人に特におすすめできる環境です。ただし、今季の募集はすでに締め切られていますので、もし来季募集があれば参加を検討してみても良いかもしれません。
作品を世界に届けるために
フォトコンテストは決して運任せの世界ではありません。
戦略的に受賞への道筋を作ることができる世界だと考えます。
国内での実績も価値はありますが、最終的に国際の舞台を目指すなら、最初から国際基準で挑戦することが効率的です。
写真審査サイトの活用や、入賞作からの学び、上質な環境のコミュニティに所属できれば、受賞までの距離は確実に縮まるでしょう。
脚注
Sun, H.-P. et al. (2014). Iris color and associated pathological ocular complications.
「眼色の違いは虹彩の色素密度差で特徴づけられ、明るい虹彩ほど光透過が大きい」と概説。
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4206898/Office lighting standards (Japan vs Europe).
Japan: JIS Z 9110 ではオフィス照度をおよそ 750 lx と規定(Iwata, 2020)
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/2475-8876.12125
Europe: EN 12464-1 では一般的なオフィス作業面の維持照度 500 lxが求められる。
https://www.phi-lighting.com/what-the-new-en-12464-1-standard-means-for-lighting-companies-businesses-and-workers/Cross-cultural differences in color preference: Japan vs. the USA – 日本人は明るい色を好む傾向。
https://www.researchgate.net/publication/245614660_Cross-cultural_differences_in_color_preference_Japan_vs_the_USAComparative Cross-cultural Color Preference and Its Structure – 日本人は白色を強く好む。
https://imbs.uci.edu/~kjameson/ECST/Saito_ComparativeCrossCulturalColorPreferenceAndItsStructure.pdfAesthetic Preferences for Eastern and Western Traditional Visual Art – 東西の美的志向の違い。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5071313/Cross-cultural study on color temperature preference – アジアは高色温度(冷たく明るい)、欧州は低色温度(落ち着いた暖色)を好む傾向。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2352710224004017
