見出し画像

〔ショートショート〕集塵トイレ

AとBは夜の公園へ逃げ込んで大笑い。
「見たか、あの店主の顔!」
「俺ら、金払わねえで、一番高い料理を食いまくったからな」
「ちょっとナイフ見せてタダにしただけだろ?」
「それ、脅しだ」
この二人はいつも誰かを騙したり、脅したり。それしか能がない。
「ん?あんな所にトイレあったか?」
暗い公園の奥に、ポツンと灯りが見える。公衆トイレに見えるが、この公園のトイレは二人が面白半分に壊した筈だ。近くまで行くと説明書きがあった。
「近くの塵を集め消し去る『集塵トイレ』です。ボタンを押して美しい社会に!」
Aはゲラゲラ笑いながら「何だ、これ」とボタンを押そうとしたが、Bが止める。
「待てよ。俺達が消えるなんて無いよな?」
Aはまだ笑いながら言う。
「ねえよ。消えてもお前だけだろ」
Bは真顔になった。
「いや、お前よりマシだ」
「何だと!」
その時、店主が二人に追いつき、迷わずボタンを押した。するとゴーッという音と共にAもBも建物に吸いこまれ、消えた。
(完)


遅くなりましたが、こちらのお題で書きました💦

たらはさん、いつもありがとうございます。今回、締切をうっかり過ぎてしまったので、回収が難しければ遠慮なくスルーしてください!
読んでくださった方、どうもありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!