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blueagate_0430
〔ショートショート〕インフル念写
「いらっしゃい」
俺の営む中古カメラ屋に、大人しそうな少女がやって来た。
「あの、このカメラ、変な物ばかり映るんです」
少女が差し出したのは、年代物の一眼レフ。この子がこのカメラの持ち主だとは、少し予想外だった。
「君、写真が趣味なの?」
「はい、4月に写真部に入ったばかりですけど、古いカメラに惹かれて……。これも中古で買ってみたら、現像しても覚えのない写真ばかりで」
なるほど。俺はしばらくカメラを調べてから言った。
「ああ、これ、インフル念写にかかってるね」
「やっぱり……!」
少女は残念そうだ。
「前の持ち主の意識が感染してるんですよね」
「うん、そう」
「あの、現像したらあなたの両手と顔のアップが何枚もあったんですけど、その、まるで首を絞めているような……」
俺は笑った。
「俺の顔、ありがちだからね。その写真はどうしたの」
「気持ち悪いから燃やしました」
そうか。それなら問題ない。俺は素早く彼女の細い首に両手を伸ばす。
翌日、俺の店先に中古カメラが一つ増えた。
〔完・422字〕
こんばんは。こちらに参加させていただきます。
久々の参加なのに、字数オーバーで済みません。
たらはさん、お手数かけますがよろしくお願いします。
読んでくださった方、ありがとうございました。
