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今年の花火

夏になると、楽しみにしているものがあります。

それは、故郷の花火。

一年に一度、家族みんなで夜空を見上げる時間です。

30分前に家を出て、会場へ向かいます。
いつもとは違う人の多さ。屋台から漂ってくるいい匂い。浴衣姿で歩く人たち。

それだけで、今年も夏が来たと感じます。

そして、辺りが暗くなった頃。

「ドンッ」

大きな音とともに、夜空いっぱいに花火が広がります。

赤、青、黄色。
次々と打ち上がる花火を見ながら、家族みんなで「きれいだね」「今のすごかったね」と話す。
それだけのことなのに、なんだか幸せです。

花火そのものは、ほんの数秒で消えてしまいます。

でも、不思議なもので、その数秒の景色はずっと心に残ります。

子どもが大きくなれば、いつまで一緒に花火を見に来てくれるのか分かりません。

こうして家族みんなで同じ空を見上げられる「今」を大切にしたいと思います。

今年の夏に見た花火も、今年だけのもの。

一年に一回だからこそ、待ち遠しくて、特別になる。

来年もまた、家族みんなでこの夜空を見上げられたらいいな。

そんなことを思いながら、最後の花火が消えていくまで、静かに空を見つめていました。


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