なぜそのワインは「高い」のか?:プロリン含有量と価格・美味の科学的相関:ワイン・コンポーネント・カルテ【ワイン成分データ】ワイン中のプロリン含量 No.K50214
こんにちわ。マダム・ミーです!
元・幹細胞研究者で、現在はワインの成分を科学の目で読み解き、新たな美味しさの可能性を探求する株式会社・セルミミックを起業しています。
ワインの専門家である皆様、ワインが大好きな皆様が、ワインの魅力を伝える際、香りだけでなく、口に含んだ時の複雑な感覚や味わいをどう表現するか、どう楽しむか、常に腕の見せ所であり、奥深いテーマかと思います。
実は、ワインの成分の中でもあまり注目されてこなかった「L-プロリン」というアミノ酸が、その表現の幅を大きく広げ、さらには消費者のワインに対する「好感度」を高め、ひいては「購買意欲」をも刺激する鍵になることが、科学的な研究で明らかになってきています。
今回は、ワインの味わいの深さを決定づけるL-プロリンに焦点を当て、その含有量データと、それがワインの価格、風味、そしてマリアージュにどのように役立つのかを、レポートいたします。
1. L-プロリンの基礎知識:ワインのテクスチャーと果実味の源泉
プロリンとは何か?
プロリンは、ブドウに自然に含まれるアミノ酸の一種です。多くのアミノ酸が発酵中に酵母によって消費されるのに対し、L-プロリンは酵母に分解されにくく、ブドウ由来のものがそのままワイン中に高い濃度で残るという特徴を持っています。
このアミノ酸は甘い味を呈し、ワインの果実味をアップさせる効果があります。また、L-プロリンは水に溶かした際の味覚認識閾値が1.5〜15 g/Lと報告されています(参考1)。
赤ワイン中のL-プロリン濃度は、一般的に300~1300 mg/Lの範囲で報告されており、特にカリフォルニア産カベルネ・ソーヴィニヨンの一部では4000 mg/Lを超える場合もあります(参考2)。
L-プロリンがもたらす多機能な感覚効果
オーストラリアワイン研究所(AWRI)による研究で、L-プロリンがワインの官能特性に多岐にわたるポジティブな影響を与えることが確認されています(参考2)。
これがどんなことに役に立つのでしょうか?
2. プロリン濃度と市場価格の関係
今回調べたワインのリストは、下記ページに掲載しています。
これらのワインに含まれているプロリンの量と市場価格を比べてみました。
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