サウナは体にいいのか悪いのか、最悪死ぬのか(雑記)
五香湯はいったことがないので、サウナレポが聞けてよかったです。京都は水が良いのでどこも水風呂の水質がよく、素晴らしい。梅湯もまたいきたい。
ところで、サウナからできるだけ体温を下げずに一気に水風呂に入ってウォーする行為について、興味深い記述があった。
ちなみに、この話を夜にお酒を飲んだお医者の友人に熱く語ったところ、「まあ、気絶のメソッドですね」「お年寄りになると血管破れて死にますからね(メッ、のジェスチャー付き)」とのことであった。
あらゆる人間にサウナを勧めている僕(作者)だが、やはりどこかでこの事実については触れなければならないと思っていた。つまり、「サウナってヤバそうだけど大丈夫なの?最悪死なない?」という話だ。
そりゃまあ最悪死にます
前提として、サウナには禁忌があり、ざっくりいって健康で万全な状態以外で入るのは危険だ。たいがいの場合、サウナ施設には注意事項として高血圧とか心臓が悪いとか、そういう人はサウナに入ってはいけないということが書いてある。もちろん、お年寄りは若者より体が弱っているので、そこも割り引いて考える必要がある。それを破るなら最悪死ぬ。
だから先述のお医者さんの「お年寄りになると血管破れて死にますからね(メッ、のジェスチャー付き)」というのは、極めて正しい忠告といえる。
余談だが、サウナにはマジでこの人大丈夫なのか?みたいなお年寄りがいることが多いが、もしかして熱中症になりやすいのと同じで体温の変化がわからないので無限にサウナに入っているのかもしれない。それは危険だとおもう。
あと、サウナをやりすぎるのも危険だと思う。体に負荷をかけていることには違いないので、適度にやらないと確かに最悪死ぬ。水分補給しなかったりしてもまずいだろう。
だから「サウナは絶対誰でも健康によくて最高!」というのは、正確ではない。いや僕はよく言ってるかもしれないけど、常識とか施設のルールとか各自の体の具合とかを無視していいとまでは言ってない。サウナが最高なことに変わりはないが、最終的には自分の体のことは自分にしかわからないので、そこはちゃんと考えてほしい。
あらゆる楽しいことは体に負担をかけている
しかし、こうも考えられないだろうか。「そりゃ何事も過度にやったり、ルールや常識を無視して無理にやったら最悪死ぬでしょ」と。
特に気持ちいいことはみんなそうだ。
酒については言うまでもない。あれも脳をアルコールで鈍らせて楽しくなっているし、過度にやれば肝臓とかがアレして最悪死ぬ。タバコや薬についても言うまでもない。ギャンブルもゲームも人間の射幸心をハックしてドバドバ快楽物質を出す行いなので、やりすぎると依存症になってヤバいし最悪死ぬだろう。
一般的に体に良いとされているスポーツやフィットネスも体調を無視してやれば最悪死ぬし、極端に言えば、座って本を読んでいるだけの行為も寿命を縮めて最悪死ぬのだ。(確か長時間座っていると寿命が縮むという研究があった)
その上で、サウナは健康に良い
そうした全体があるうえで、サウナは健康によいという様々な文献や研究成果があり、サウナと水風呂で心地よくなるという体験がある。詳しくはサウナ・スパ協会のページや、ものの本を見てほしい。
脳をバグらせて快感を得るタイプの娯楽の中では、毒物をとりこまない分まだ体への負担が少ないとすらいえるのではないだろうか。
サウナにもさまざまな付き合い方がある
そういう話をふまえた上でやはり、「そうはいっても体をガーっと熱して水風呂でガーっと冷やしたらそりゃヤバいんじゃない?なんか『ととのったー』とかトリップしてるし」と素朴に考えるのは、まあうなずける話ではある。
確かに、温度120℃の錦糸町サウナとか、水温一桁台の『かるまる』のサンダートルネードをありがたがって、終わった後トリップしている様子はちょっと危険に見える。無理はない。
ただ、誤解しないでいただきたいのは、それはかなり「極端な例」であり、サウナも水風呂も『ととのい』もサウナの一側面でしかない、ということだ。
サウナにだって温度が低めのミストサウナやテルマーレと呼ばれる岩盤浴っぽいのもあるし、湿度が高くなるフィンランド式サウナ(ロウリュとかをやっているあれ)は一般的なカラカラのサウナより温度自体は低い。水風呂だって必ず入らなければいけないわけではなく、本場フィンランドには存在しないものだ。サウナからそのまま外気浴に行ってもいい。(もっとも、本場ではビールを飲みながらサウナに入ったりするけど)
そしてあのトリップしているような『ととのい』だが、これもサウナがもたらす快感のごく一部でしかない。脳がバグることによる脳内物質のかく乱や心拍数の異常な上下は、おおむね外気浴を初めて1,2分でおさまる。トリップ的な『ととのい』はその間だけの話で、サウナを出て外でぐでーっとしているやつらがその間じゅう脳内麻薬でキマっているわけでは(おそらく)ない。あとは、上がった・下がった体温が外気浴で平常に戻っていくのが気持ちいいとか、裸で風を受けるのが心地よいとか、そういう一般的に了解可能な快感の延長線上にある。レポや創作上では見栄えやノリを重視してトリップ感を『ととのったー』とか強調しているだけで、繰り返すがそれはごく一部なのだ。(僕が知らないだけで常時トリップしている人もいるかもだけど)もしトリップ感のみをもとめてサウナに行くのであれば、あまり過度な期待をしないほうがいいだろう。あらゆる快感を含めて、すべてが『ととのい』なのだと僕は思う。
『死』と『生』の行き来こそが快感を呼ぶ(個人的な感想)
ここまでを踏まえた上でようやく話せる内容として、「サウナや水風呂は確かに死に向かっているが、だがそれがいい」という、個人的な分析がある。
サウナで熱して水風呂で冷やして、心臓がバクバク・脳がぐるぐるする、これは明らかに『死』に近い。そして、僕はそれをこそ愛するものである。
普段、我々現代人はなかなか『死』に近づかない。暑い夏や寒い冬には暖房・冷房があるし、意識的に運動しない限り心拍数が140になることもそうそうないだろう。心臓バクバク、脳がぐるぐるするような状況にはなかなかならない。なったとしても、それは精神的なもので心がキツくなって、ということがほとんどだろう。
そこでサウナからの水風呂だ。体には物理的に負荷がかかり、熱されたかと思えば冷やされる。普段バクバクすることない心臓や循環器系がフル稼働しているのを感じ、水風呂で脳が冷えて思考が闇に落ちていくのを感じる。そして外気浴で負荷から解放される。物理的・肉体的な『死』に自ら近づき、そしてそこから『生』に揺れ戻していく。自律神経は精神的なイライラやもやもやを投げ捨てて、『死』に向かう肉体を正常化させる方に全力投球し『生』に落ち着けば平穏に落ち着く。脳や肉体は『死』から『生』に戻っていく感覚に根源的な喜びを覚え、脳内快楽物質をドバドバ放出する。これが『ととのい』と呼ばれるものの根底にあるだろうと僕は考える。
つまり、我々が普段感じない『死』と『生』を、サウナ・水風呂はあえて肉体に与え、思い出させるのだ。
いろんな『ととのい』感があるけど、体に気を付けて
とまあ、いろいろと述べてきたが、最終的に個人の体の動きは個人にしかわからず、統計的に調べない限りはどこまでいってもN=1だ。サウナ愛好家の中でも様々な『ととのい』感があり、サウナとの付き合い方もそれぞれ、ということをわかっていただいた上で、僕(作者)としてはやはり「サウナっていいよ」と言いたいところである。
ルールとマナー、そして健康を守って、楽しくサウナを利用してほしい。
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