「もっと僕らしく」では戻らなかった。AIに本文・挿絵・X告知まで任せても、自分の記事のまま出せるようにした全記録
「もっと僕らしく書いて。」
この一文を、僕は何十回打ったか、もう覚えていない。
毎回、少しだけ近づきます。
語尾は柔らかくなるし、話し言葉も増える。
それでも、読み返すと同じ場所で止まりました。
「たぶん、僕はこう言わない」
内容は合っているのに、その一文だけがどうしても残る。

いま、あなたの下書きにも同じ一文が残っていませんか。
今は違います。
同じAIに同じテーマを渡すと、本文が出て、挿絵の指示が出て、X告知まで出てくる。
そのまま公開できる日もあります。
変えたのはプロンプトではありません。
AIに読ませるファイルへ、4行足しただけです。
直していたのは、誤字ではなかった
先に、当時の作業を書きます。
AIが原稿を出す。
読む。
7割は使える。
残りの3割を直しはじめると、そこから終わらなくなりました。
直しているのは、誤字ではありません。
言い回しでもない。
「その言い方は、僕がしない」
それだけの理由で、1文ずつ書き換えていました。
結局、AIを使う前とかかる時間が変わらない日もありました。
それでも指示を足し続けたのは、足りないのは情報量だと思っていたからです。
話し言葉を増やして
感情が動くところは少しラフに
断定しすぎないで指示は増えました。
原稿も、指示どおりになりました。
それでも、戻ってきません。
口癖を渡すほど、モノマネが上手くなった
途中で、自分の口癖を一覧にして渡したことがあります。
よく使う語尾。
よく使う接続。
よく使う感嘆。
結果は、はっきりしていました。
口調は近づくのに、近づくほど気持ち悪くなる。
僕が使いそうな言葉は並んでいます。
でも、僕が何を見て、どこで迷って、なぜ最後にそっちを選んだのかがない。
ちょっと、モノマネみたいでした。
口癖の次にやったのは、人格の設定でした。
年齢、経歴、性格、話し方の癖、好きなもの、嫌いなもの。
自己紹介文みたいなものを長く書いて、毎回貼りました。
原稿は、たしかに一貫します。
同じ人が書いたようには見える。
ただ、その「同じ人」が僕ではありませんでした。
設定どおりの人が、設定どおりに話しているだけです。
僕が実際に迷ったことも、途中でやめた考えも、そこには入っていません。
次に試したのは、過去記事をそのまま何本も読ませることでした。
これがいちばん期待して、いちばん外しました。
返ってきたのは、僕の記事の平均です。
よく使う言い回し、だいたいの構成、無難な着地。
平均は、いちばん自分らしくない場所でした。
あなたも、このどれかは試したことがあると思います。
口癖を渡す、人格を設定する、過去記事を読ませる。
3つとも、渡しているのはすでに書いたものです。
ここでAIのせいにはできませんでした。
渡していたのは、整った結論と実績と、正しい説明だけだったからです。
まだ固まっていない考えを出して「それって面白いの?」と思われるくらいなら、正しい情報を並べる方が安全でした。
自分の原稿でもそうしていたので、AIへ渡す材料も同じになっていた。

渡していたのは、書いた結果だけだった
転換点は、原稿の一文をその場で直して終わらせなかったことです。
2026年7月10日、AIが出したこの一文で手が止まりました。
読み終わるころには、1本を書き始められるようになります。間違ってはいません。
きれいだし、優しい。
ただ、読者が何を開いて、どこに何行書けばいいのかが分からない。
いつもなら、ここで語尾を柔らかくして終わりでした。
その日は、直す代わりに理由を書きました。
未来は、何を開くか、何を見るか、何を書くか、どこまでで終わるかで書く。次の原稿から、この一文が効きました。
別のテーマでも、同じ判定ができたからです。
ここで気づきます。
AIへ渡していたのは、書いた結果でした。
でも、僕らしさが出ているのは、書かなかった方です。
書いてある文章は、誰にでも見えます。
書かなかった方の選択肢は、書いた本人しか知りません。
AIが再現できないのは、文体ではなく、選ばなかった理由でした。
4,055行を数えたら、8割が語尾の話ではなかった
その日から、違和感が出るたびに理由を残しました。
原稿を作る。
違和感が残る。
何が違ったかを書く。
次の原稿で試す。
同じことが続いたら、全体のルールへ上げる。
この繰り返しで、いま中核にあるファイルは4,055行になりました。
一晩で書いたものではありません。

自分らしさを残すために作ったファイルなので、中身の大半は文体の話だと思っていました。
実際に数えると、こうでした。
記事の構造(どの順番で渡すか) 1,015行
文体・書き癖・言葉の温度 896行
販売・タイトル・価格の判断 840行
思想と異質さ 433行
自分の経験と原体験 410行
読者の感情の読み方 340行文体の話は、896行しかありません。
自分らしさのために書いた4,055行の、8割近くが語尾の話ではなかった。
あなたがAIへ渡している指示も、同じ比率になっていませんか。
たぶん、9割が文体の話だと思います。
ここ、けっこう長いあいだ間違えていました。

文体は語尾ではなく、4つの判断に宿る
分類し直すと、残っていた分かれ道は4種類に落ちます。
消す : 書けたのに、書かなかったこと
残す : 消せば楽になるのに、残したこと
並べる: どの順番で、どこに置いたか
戻す : 読者の手元のどこへ返したか文体は語尾ではなく、この4つに宿ります。
それぞれ、僕の場合はこういうものが入っています。
消す : 売上額を、記事の冒頭に置かない
残す : 「うれしい。でも足りない」の両方を消さない
並べる: 失敗の話は、いまできていることの後ろへ回す
戻す : 最後は、読者が今日開くものを1つ指定して終える4行です。
長い人格設定でも、口癖の一覧でもありません。
この4行のどれも、僕の原稿を読んだだけでは分かりません。
書かなかった方の話だからです。
いま、AIへ渡しているファイルやプロンプトを開いてみてください。
そこに書いてあるのは、語尾と口調の話でしょうか。
それとも、書かなかった方の話でしょうか。
僕は最初のころ、前者しか書いていませんでした。
だから、口調だけが似ていく。
ちなみに前に、この分かれ道を5つの層として書いたことがあります。
今回4つに減っているのは、数を整えたからではありません。
5つのうち4つは、「消す」と「残す」を細かく割ったものでした。
5つのどこにも入っていなかったものが、1つだけあります。
「並べる」です。
順番は構成の技術で、自分らしさとは別だと思っていました。
でも、同じ事実を持っていても、どこに置くかで読む人の立つ場所は変わります。
失敗の話を先に置くか、いまできていることを先に置くか。
先に失敗から入ると、読者はその記事を「この人も無理だった話」として読みます。
先に今を見せると、同じ失敗が「途中の話」に変わる。
材料は1文字も変えていません。
位置だけで、意味が変わります。

本文で止めなかったのは、挿絵で同じことが起きたから
4つが見えてから、本文はかなり戻ってきました。
そこで終わらせなかった理由があります。
挿絵で、まったく同じことが起きていたからです。
画像はきれいに出ます。
ただ、記事の中は落ち着いた水彩なのに、サムネイルだけ急に明るいアニメになる。
先週決めた世界観を、今週また説明している。
1枚ずつ良くしようとしていたので、1枚あたりの完成度は上がるのに、記事としては散らかっていきました。
X告知も同じでした。
本文では「毎回の全面修正を減らす」と書いたのに、告知では「AIが全部やります」になっている。
同じ記事なのに、約束が3つに割れていた。
あなたの直近の記事はどうでしょうか。
本文と、挿絵と、告知の3つを横に並べたとき、同じ人が作ったように見えますか。
4つの判断は、文章のためのものだと思っていました。
実際は、挿絵にもX告知にも、そのまま通りました。
通した結果が、いまの状態です。
一回の依頼で、本文、挿絵の指示、X告知が出て、3つが同じ人の作品に見える。

このまま記事を増やすと、何が起きるか
僕は、量で解こうとしていた期間が長かったです。
だから、その先も書いておきます。
30本書いたころには、書くのが速くなります。
100本書いたころには、たぶん文章もうまくなっています。
ただ、うまくなっているのが「AIへの説明」だけだと、次の1本は楽になりません。
直した理由を残していないので、毎回また最初から説明することになるからです。
記事は増える。
引き出しも増える。
それなのに、公開前の書き直しだけが減らない。
いちばん削られるのは、この状態だと思います。
サボっているわけでも、手を抜いているわけでもないからです。
なぜ、142本ぶんを読み返したのか
きれいな理由から書くと嘘になるので、順番どおりに書きます。
最初は、悔しかったからです。
自分のジャンルの語で検索して、有料記事を上から並べたことがありました。
そこに、明らかに自分より小さいアカウントがありました。
記事は4本。フォロワーは222人。
僕は210本出しています。そのうち38本が有料です。
それでも、その4本の方が売れていました。
最初は、たまたま伸びた1本があるんだろうと思いました。
でも全部開いても、そういう記事はありません。
長い連載もないし、受賞歴もない。
むしろ、僕の記事の方が長くて、丁寧でした。
ここ、正直に書きます。
いい記事だとは思いました。
思ったうえで、普通に悔しかったです。
その悔しさのまま、自分の142本を並べて読み返しました。
この人は、何を書かなかったんだろう。
そればかり考えていました。
もし今、自分より小さいアカウントに負けている気がしているなら、たぶん同じところで止まっています。
読み返して分かったのは、自分の記事に足りないのが情報でも熱量でもないことでした。
同じことを書いていても、置いた場所が違う。
だから、この記事の主役は「並べる」になっています。
消すと残すは、前に別の記事でも書きました。
でも並べるだけは、どこにも書いていません。
自分でも、つい最近まで文体の話だと思っていなかったからです。
この先に何を置いたか、先に全部出します
この先の中に入っているのは、4つの中身と、それを本文・挿絵・X告知へ通す順番です。
収録しているものを、隠さず全部並べます。
同じテーマを同じAIへ2回渡した記録。4行を足す前と後の原稿を、全文で突き合わせる
消す:書けたのに書かなかったことを拾い出す記入テンプレート
残す:AIが最初に消してしまうものを戻す対比ログ
並べる①:無料と有料の切れ目を、文字数ではなく読者の気持ちの位置で決める方法
並べる②:記事の中の順番。現在、ワンシーン、未来をどこへ置くか
並べるの裏づけ:有料記事およそ3,000本を横断して数えた実測。価格帯別の結果と、網羅型が伸びなかった対照
戻す:読み終えた人が最初にする1つの決め方
同じ4つを挿絵へ通す。人物、世界、光の固定と、破綻を弾く4か所
同じ4つをX告知へ通す。本文より強い約束をしないための確認
過去の原稿から4つを一度に取り出す抽出プロンプトと、僕が失敗した設計
無料記事と有料記事の完成サンプルは、どちらも同梱します。

購入者特典は、次の四つです。
自分の経験から有料noteのテーマ候補を一つ決めるGPT
4つを書き込む場所が最初から用意された、ローカル作業場のスターターキット
無料記事の完成サンプル。入力から本文、挿絵、サムネイル、X告知まで見比べられる
有料記事の完成サンプル。無料と有料の切れ目と、価格の書き方まで入っている
4つ目は、3つ目と同じ形で、記事タイプだけ有料にしたものです。
変わるのは4欄のうち2つだけだということが、並べると分かります。
作業場の作り方は、本文には書いていません。
丸ごと2つ目の特典に入れて、そのまま配ります。
この先で扱うのは、その中へ何を書くかだけです。
この10のうち、あなたの手元にまだ無いのはどれでしょうか。
4,980円から始める理由と、合わない人
公開時の価格は4,980円で先着10部にします。
累計10部以降は、5,980円へ変更する予定です。
販売済みの実績ではなく、公開後の段階価格として決めています。
4,980円にした理由は、僕の売上ではなく、この中へ何を入れたかで見てください。
4行を足す前と後の原稿を、全文で見比べられる記録
消す、残す、並べる、戻すの4つを埋める記入テンプレート一式
有料記事およそ3,000本を横断して数えた、置き場所の実測
挿絵とX告知へ同じ判断を通すための確認項目
過去の原稿から4つを取り出す抽出プロンプト
4つを置く場所が用意されたスターターキットと、無料記事・有料記事の完成サンプル2つ
僕が遠回りした時間は戻ってきません。
同じ順番で遠回りしなくていいように、その分を先に払ってあります。
一方で、向いていない人もはっきりしています。
完成した原稿をすぐ出したいだけで、直した理由を次へ残すつもりがない人
AIへ渡す文章が一つもなく、まず1本を自分の手で書きたい人
今のやり方で足りていて、ルールを育てる時間を取るつもりがない人
自分が何を守って書いているかを、言葉にするつもりがない人
四つに当てはまるなら、たぶん少し面倒です。
使うAIは条件にしていません。
4つの中身はただのテキストなので、ChatGPTでもCodexでも動きます。
最初に作るファイルは、1つだけです。
書く量は4行。
では、その4行に何を書けば、次の記事でもAIが同じ場所へ戻れるのか。
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