見出し画像

実家の父母が銀行・証券にカモられていないか確認を(投資信託の〇〇に気を付けて!)

※この記事をご覧になっていらっしゃる方を30~50代と仮定し、その60~80代のご両親を想定しております


お盆の時期だからこそ、お金のはなし

皆さま、お盆の時期はご実家に帰省されますか?

帰省される場合は、良い機会ですので顔を合わせてお金の話をしてみてはいかがでしょうか

ご自身のライフプラン(結婚資金、住宅資金、教育資金)の相談をするのも良いと思いますし、一方でご両親のほうも「相続や贈与の相談がしたい」と思っているかもしれません

もしかしたら、「今度付き合いのある〇〇証券(もしくは銀行)に一緒に来てほしい」とお願いされるかもしれません

実際、証券会社や銀行などの金融機関が「お盆の時期に息子様・娘様にも同席していただきたい」とお客さまに依頼していることが結構あります

これは、コンプライアンス上の確認が必要となり依頼していることもあれば、将来の相続発生時を見越して今のうちに相続人と接点を作っておきたいという目的もあったりと、様々です

対面の銀行・証券はオルカンを勧めない

上記はむしろ、健全なお金の話になりますね
とても良いことだと思います

一方で、今回お勧めすることは「付き合いのある銀行・証券会社で投資信託を高頻度で売買していないか」の確認です

この記事をご覧になっていらっしゃる皆さまの多くは、オルカンやS&P500に代表される非常にローコストな投資信託を資産運用の柱とされていらっしゃるとお見受けします

ですが、対面の銀行や証券会社は上述のような投資信託をお客さまにはお勧めしません
なぜなら、手数料が入らないからです

「対面での丁寧な商品説明・リスク説明、購入後のアフターフォロー、顧客資産を俯瞰的に分析したポートフォリオアドバイス、など対面による付加価値を提供しているので販売手数料はそれなりにいただきます」

これが基本的な考えとなります

手数料は金融機関にとってとても大事な項目です
そして、特に投資信託から得られる手数料収入は各金融機関ともに大きな割合を占めています

これを各拠点やそこに所属する営業マン単位で考えると「業績評価にならないので提案しない」という発想になります

ですので、評価にならないオルカンやS&P500などは積極的に提案しません

銀行や証券会社が提案している投資信託は「アクティブ運用型」「販売手数料が3.3%」「分配を出すタイプが多め」な特徴があると思います

代表的な投資信託はアライアンス・バースタインの米国成長株投信、でしょうか

対面の銀行・証券で投資信託を買うといくら手数料を払うか、ご存じですか?

多くの場合、対面の銀行・証券会社で投資信託を購入する際の販売手数料は消費税込みで3.3%だと思っていただいて間違いないと思います

上述のAB米国成長株投信の販売資料より

3.3%というと

1,000万円で33万円
3,000万円で99万円
5,000万円で165万円です、だいたい

だいたい、と申し上げたのは手数料が内枠なのか外枠なのかによって金額が変わるからです
一般的と思われる内枠方式、すなわち「手数料・消費税込みで〇〇万円の中でやってくださいね」という購入方法でちゃんと計算すると次の通りです

例)基準価額12,000円の投資信託(以降、A投信)を1,000万円の金額指定で購入した際の手数料

  • 10,000,000円を基準価額12,000円に3.3%(手数料・消費税)を上乗せした12,396円で割って口数を算出

  • 8,067,118という計算結果になりますので、A投信を8,067,118口保有したことになります

  • 基準価額は12,000円ですので、A投信の価値は12,000円×8,067,118口÷10,000=9,680,542円となります
    (↑ 投資信託の値段は10,000口あたりの表記なので最後10,000で割ります)

払い込み金額10,000,000円から9,680,542円を引いた319,458円が銀行・証券会社に払う手数料です

いかがですか?
腰を抜かすくらい高いでしょ笑

とくに、皆さまのようなリテラシーが高くコストコンシャスな方からすると信じられないと思います

問題は手数料金額ではなく、売買頻度

しかし「高い」と思われるのは記事をご覧の皆さまの感じ方です
当の本人、すなわち皆さまのご両親は
「〇〇銀行とは長年の付き合い」
「今の担当者に満足している」
「良い商品ばかり案内してくれる」
「相場が下がった時はすぐに連絡をくれる」
などの理由により、投資信託に3.3%払うくらい何の問題もない、むしろ価値すら感じているかもしれません

実際に私が証券マンだったころ担当していたお客さまで、投資信託の手数料が高いと文句を言いに来たお嬢さんに対して、そのお客さまが「この人は俺の意向に合わせて親身に提案してくれてるんだ、余計なことを言うな!」と怒った方がいらっしゃいました

しかし、手数料率が高い投資信託を「何度も売買を繰り返している」場合は問題であり、皆さまがチェックすべき項目だと思います

例えば、ここ何年も株式相場、特に米国株が調子良いこともあり

  • アメリカ株式を対象とするX投信を利食って売却し、今度は半導体関連のY投資信託に乗り換えた

  • Y投信も順調に利益が出たので、今度はブロックチェーンだと言ってZ投信に乗り換えた

  • こんな調子で年間に複数回投資信託の乗り換え取引が行われている

もうお分かりかと思いますが、米株投信から半導体投信、さらにはブロックチェーン投信に乗り換える経済合理性が乏しいのです
なぜなら、中身は米国株が大きな割合を占める投資信託だからです
組入れ銘柄の重複も容易に想像できます

完全な手数料稼ぎだと思わざるを得ません

普通預金から、あるいは証券口座においてある現金(=MRF)で投資信託を3つ購入する、なら問題ないとおもいます

これが、同一の資金でぐるぐると回転売買している、それが手数料率の高い投資信託で、となると問題です

最後に

以上のお話はとても極端な例ではありますが
「売買頻度が高い、しかも同一資金内での回転売買」を銀行や証券会社から提案されているようでしたら、そして実際にそのような売買をしているようでしたら、これは健全な資産運用提案ではなくただの業者本位の提案でありカモにされている可能性があります

ぜひ、ご両親と「資産運用どう?最近また株が上がってきたね」「米国株ほんと強いね、どういう銘柄買っているの?」などといった会話からを始めてみて、銀行・証券会社とどういう付き合いをしているのか探ってみてください

もし、銀行や証券会社の言いなりになってしまって上述のような売買を繰り返していることが判明したら、その売買が本当に必要なのか尋ねてみたり、手数料を具体的に〇〇万円払っていることを伝えてみるのが良いと思います

しかし、怒ってはダメです
提案してくれたのはご両親の信頼できる金融マンかもしれませんし、儲かってるのに何が悪い!と不機嫌になることも想定されます

また、長年の証券マンの経験がありますので、私に個別にご連絡いただいても何かしらのアドバイスができるかと思います

今回はこれで以上となります
それでは皆さま、最後までご覧いただきまして本当にありがとうございます
スキやフォローいただけたら大変うれしいです!

いいなと思ったら応援しよう!

ねりまーる | 元大手証券会社の支店長 応援していただけたらホント嬉しいです!いただいたチップは貴方により喜んでいただける記事を書くのに使わせていただきます

この記事が参加している募集