『ミルキー★サブウェイ』。電脳社会の片隅で繰り広げられる至高のグダグダ劇。そしてリアルすぎる未来像
こんにちは。
n_shinです。
今回は、ひたすらに楽しめる映像作品を見つけたので、どこかでアウトプットしないと気が済まなくなっての投稿です!
YouTube発の個人制作アニメでありながら劇場版まで公開された異例の作品『ミルキー★サブウェイ』を鑑賞しました。
もう、とんでもない傑作です。
本作が描く未来社会の解像度の高さと、それに反比例するようなキャラクターたちの見事な「ゆるさ」に、すっかり心を奪われてしまいました。
https://youtube.com/@milkygalacticuniverse?si=VLjmMGOFlC7-IZgt
銀河特急 ミルキー☆サブウェイ https://share.google/fgfaZncCnsMotBK8m
視聴者への忖度ゼロ。計算された「グダグダ感」
まず特筆すべきは、キャラクターの立ち方の異常なまでの良さです。
通常、アニメや映画では視聴者が状況を理解しやすいように、キャラクターたちは礼儀正しく順番にセリフを喋ります。
しかし本作に、そんな野暮な親切設計は存在しません。
文句があるときは、全員が一斉にギャーギャーとわめき散らします。
いや、聖徳太子やないんやから。
絶対に一回ですべては聞き取れないカオスな空間が広がりますが、これがむしろ現実世界の口論そのものです。
アニメ的なお約束を無視した、この計算され尽くした自然なグダグダ感が、噛めば噛むほど味が出るスルメのように病みつきになります。
リョーコの天才的な「間」と脱力感
アクの強いキャラクターがひしめく中、私の推しはダントツで「リョーコさん」です。
彼女の適当でありながらどこか肝が据わっている絶妙なスタンスは、現代のストレス社会を軽やかに生き抜くためのお手本と言えます。
特に終盤のやり取り!
マキナ「私拘束もされてないけどいいんすか?」
りょうこ「いいよ」
マキナ「えー?(遠くて聞こえない)」
りょうこ「いいよ!」
この、ストーリー上は絶対に要らない二度聞きのやりとり。
圧倒的な脱力感。
絶対に二度言いたくなかったであろう「いいよ!」の投げやりなトーンにマジ笑いしてしまいましたw
システム制御社会の脆弱性というリアル
そして、この作品の真骨頂は、抜群のコメディノリの裏に隠されたSF的な世界観の構築力にあります。
強化人間とサイボーグが混在し、AIが電車から社会インフラの全てを動かしている未来社会。
あらゆるものがシステム制御されているからこそ、天才ハッカーであるマックスが文字通り「何でもハッキングできてしまう」という構造が見事に描かれています。
便利さを追求して全てをネットワークに繋いだ結果、ひとたびシステムに侵入されると社会全体が詰んでしまう。
これはまさに、DX推進やIoT化を叫ぶ現代社会の行き着く先を暗示しているようです。
そんな一歩間違えれば恐ろしいディストピアを、最高にポップでファンキーなノリで描き切る手腕には脱帽するしかありません。
(実は、この作品にはさらに恐ろしいディストピアを予感させる強力なリアル社会への警鐘、というか、破滅への伏線もしっかりと描かれているのですが、その話はまた今度、ということで。)
サイバーパンクの皮を被った、最高に泥臭くて愛おしい人間模様。
未見の方には、ぜひこのカオスな地下鉄に飛び乗ることを強くお勧めしておきます。
乗車券は不要、ただ抜群のノリに身を任せるだけで十分ですw
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