【第9章-2】恐怖の脅しと、心の隙間
すると、相手の態度が一変しました。
「お前の娘の居場所も顔もわかっている。近いうちに何かあっても文句を言うな。」
そんな脅しの言葉を、何時間も、何時間も繰り返してきたのです。
今振り返れば、根拠のない脅しでした。
しかし当時の私は、既に洗脳状態にあり、冷静に考える余裕を完全に失っていました。
「娘の命がかかっているのなら……」
そう思い込んでしまった私は、恐怖に突き動かされるように、結局700ドルを振り込んでしまったのです。
この時点で被害総額は 467万円。
その後すぐに、相手はこう言い出しました。
「軍を辞めたい。けれど辞めるには30k必要だ。」
よくよく考えれば、辞めるのにお金が必要なんて聞いたことがありません。
不信感を覚えた私は、日本にある某基地に直接メールで問い合わせてみました。
するとすぐに、きちんと返信がありました。
――「それは詐欺です。そのようなお話は一切ございません。」
その瞬間、私の中で何かが崩れ落ちました。
恐怖から、次第に苛立ちと怒りへと気持ちが変わっていったのです。
.......つづく
