痴話?(786文字)
ひとりごとのように。
そう、カレンダーの丸印を見つけて
こんな予定もあったな、そうだったそうだった、と自室にて、ぼやく時の様にまるで独り言の調子で抑揚もなくあっさりと彼は私に小さな声で言うのだ。
「君から僕への〝その疑い″を晴らす義務と意義は?」
彼の視線はもちろんこちらに向いてはいない。
私はもう一度、3時間半待たされた内科の病院の受付の呼びかけに応える時と同じ様に一音たりとも影を掛けずに発声をする。
○月○日どこで、誰と会って、何を、していたの
彼はギクリともするはずがない、わかっていた。
私よ会話を辿れ、、、と大きく息を吸い込み
脳みそに血液を巡らす、効果は不明だが。
義務と意義といったよね。
私はキッチンから、昨日、彼にリンゴを剥いてあげた時の包丁を持ち出し彼に突きつける。
コタエ ナイ ト コロス
イヤ
コタエ シダイ デ コロス
彼に生命活動の危機から防衛という、
生物の最大の義務と意義を与えてやった。
彼は初めてコチラを見た気がする。
もしくは私の背後の網戸の甘い締まりかたを見つけ虫の侵入を懸念したのか、視線がアツイ。
彼ったら21歳にもなって虫が怖いのね
きゃわいいいお。
巡りすぎた血液の余剰が私の脳みそに
意味不明のプロンプトを投げ、私の脳みそは
おかしな回転を決めていた。
彼はアツイ視線のまま答えてくれた。
○月○日はゼミの追い出しの飲みだったよ
言ってたでしょ。
それを聞いた私の脳みそは、海を渡る疲弊し切った渡り鳥のごとく、海に浮かぶ漂流物の先端に安易な着地点、安息地を見つけ、そこ目掛け突っ込んだ。
これは理屈ではないのだ、、、
蜃気楼に騙された旅人だ、、、
ラクダに鞭をいれろ、、、
あんあらあー
そうだったあよね、忘れてたあ
友達の○○があなたと〇〇町のホテルに
〇〇が入っていったってー
言うからあ。
その後は私のネイルが剥がれて
悲しくなった話とネイルをしないと爪が弱い話で朝まで盛り上がった。
