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コンサルって何者? ――ちゃんとしたコンサルとうさんくさいコンサルを見分ける視点

弁護士をやっていると、相談者の方から「コンサルに高額なお金を払ったけど成果が出ない」「これは詐欺じゃないんですか?」というご相談を受けることがしばしばあります。
借金を返さない相手の職業が「自称コンサル」だったというのは、もはや弁護士業界では「あるある」と言っても差し支えありません。
そこで今回は、ちょっと砕けた感じで「コンサルってそもそも何をするのか?」という話から、「ちゃんとしたコンサル」と「うさんくさいコンサル」の違い、さらに「なぜコンサル業界に怪しい人が多いのか」という点について語ってみたいと思います。


1.そもそも「コンサル」って何をする人?

コンサルタント(consultant)という言葉は英語で「相談する」「助言する」という意味合いから来ています。
つまりコンサルタントとは、クライアント(依頼者)の課題を分析して、その解決策を提案し、必要に応じて実行まで支援する専門家のことです。

分野は実に多岐にわたります。

  • 経営コンサル:売上アップ、コスト削減、組織改革など

  • 戦略コンサル:新規事業、海外展開、M&Aといった全体戦略

  • ITコンサル:システム導入やDX支援

  • 人事コンサル:採用戦略、評価制度設計、労務管理

  • 会計・税務コンサル:資金繰り、節税、財務分析

共通しているのは「知識や経験をもとに、依頼者の意思決定を助ける」点です。
言い換えれば、専門知識や過去の経験を「相談料」として提供しているわけですね。


2.ちゃんとしたコンサルの特徴

じゃあ、どんなコンサルが「ちゃんとしている」と言えるのか。
いくつかポイントを挙げてみます。

  • 専門性や実績が明確
    「この業界で10年やってます」「こういう企業で導入実績があります」と、具体的な経験を提示できる。

  • 課題を具体的に分析してくれる
    「御社の場合はこの数値が問題です」「改善策は3つあります」と明確に示す。

  • 契約内容が透明
    報酬の金額、契約期間、成果物の内容が文書に明記されている。

  • 依頼者にとって検証可能な助言
    やってみて結果がどうなるか測れる形で提案してくれる。

  • 依存させずに自立を促す
    「最終的には自分たちで運営できるように支援します」というスタンス。


3.うさんくさいコンサルの特徴

逆に「これは怪しいな」というコンサルは、次のようなパターンが多いです。

  • 専門性が不明確
    「成功ノウハウを知ってます」「人脈があります」と抽象的な言葉しか言わない。

  • 成果が数値で測れない
    「波動が上がります」「氣が良くなります」など、科学的に検証できない。

  • 料金が高額で曖昧
    「今日だけ特別価格です」「本来100万円だけど今なら50万円です」などのセールストーク。

  • 契約書を交わさない
    口約束だけで契約を進めようとする。

  • 依存させる方向に持っていく
    「この講座を続けないと成功できません」「次の高額プランが必要です」と階段式に課金させる。

こうした特徴が揃っている場合は、危険信号だと感じた方がいいです。


4.業界全体の“感覚的な比率”

あくまでも、私個人の、弁護士として相談を受ける中での実感、業界の比率はざっくりこんな感じです。(トラブルの相談が多いので、かなり辛口寄りかもしれません。(;^ω^)

  • 本当に専門性が高く、実務で成果を出せる“ホンモン”:全体の1割

  • 悪質とまでは言えないが、中身が薄い“グレー”:全体の6割

  • 明らかに詐欺的で“うさんくさい”:全体の3割

5.「ホンマに儲かる秘訣を知ってるなら自分でやれ」の理屈

よく言われるのが、「だいたい、本当に金稼ぎの秘訣を知っているなら、門外不出にして自分でやればええやないか」という話です。
これはある意味で真理です。

株式投資や不動産投資の世界では、再現性のある手法を持っている人は基本的に口外しません。広まれば広まるほど優位性が失われるからです。

だからこそ「自分は知っている」と声高に宣伝している時点で怪しい、というのは直感的に正しい見方です。


6.ただし例外もある

とはいえ、「自分でやらずに教える」ことが合理的になるケースもあります。

  • スケール型のノウハウ
    IT導入や組織改革などは、相手の会社によって応用の仕方が違うので「教えることで稼ぐ」ことが成立する。

  • ブランド化の戦略
    「この人に教えてもらった」という権威付けが依頼者に価値を生む。

  • 知識を商品化して売るモデル
    本人は実務をやらずに「情報商材」として販売するケース。ただし、これはグレーから怪しい領域に多い。

つまり「知ってるなら自分でやれ」が正しい場合もあれば、「教えること自体がビジネスになる」という場合もあるわけです。


7.まとめ

  • コンサルとは、依頼者の課題を分析して解決策を提案・支援する専門家。

  • ただし資格が要らない世界なので玉石混交。

  • 筆者の感覚的な比率で言えば「ホンモン1割・グレー6割・うさんくさい3割」。

  • 「ホンマに儲け話を知ってるなら自分でやればええやん」という直感は正しいが、例外的に“教えること自体が合理的”なケースもある。

結局のところ、依頼する側が「どう見極めるか」がすべてです。
契約書をしっかり確認する、数値で検証できる助言かどうかを見極める、実績をきちんと調べる――このあたりを押さえるだけでも、リスクはかなり減らせます。

お問い合わせ先
※1 この記事は、大阪で活動している弁護士山下博行(七福法律事務所)が執筆しました。事務所では、相続・債権回収・刑事事件などのご相談をお受けしております。
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