歩行瞑想:歩くだけで心を整える!
日々の生活の中で、ふと「ストレスを感じる」と思う瞬間はありませんか。
忙しい日常に追われていると、心の状態を意識する余裕もなくなりがちです。
そんなときにおすすめしたいのが、歩きながら行う「歩行瞑想」です。
「歩きながら?瞑想?」と疑問に思う方も多いでしょう。
歩行瞑想は、紀元前から伝わる歴史のある瞑想法の一つで、足に意識を集中しながらゆっくり歩く瞑想です。
座ってじっとする瞑想は苦手だと感じる方でも、動きながら行うことで心が落ち着くことがあります。
今回は、慣れれば通勤や買い物などでも気軽に取り入れられる歩行瞑想の魅力をお伝えしていきます。
ストレス軽減や集中力アップを図りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
著者紹介
吉河 幸祈富
東京大学経済学部(経営学科)卒業、人生工学者
・瞑想塾 塾長
・瞑想アプリRelookコンテンツディレクター
・Brain-Psycho-Lab【16タイプ性格×脳科学】|note 監修
・「Ai-KNOW」|心理分析プラットフォーム 監修
・「人生工学〝いま〟から人生を変える科学的方法」|Kindle版 著
・株式会社ikigai 代表
▼ 瞑想塾について、もっと知りたい方はこちらへどうぞ。
カウンセリング無料!です。

歩行瞑想の効果
近年、脳科学や心理学の分野で注目されているのが「マインドフルネス瞑想」です。
これは、自分の心と体が今この瞬間にどのような状態にあるかを意識的に観察し、客観視する手法として知られています。
中でも、動きながら行う「歩行瞑想」は、呼吸と足の感覚に意識を向けることで集中力を高め、ストレスを和らげる効果があるといわれる瞑想法です。
座りっぱなしの瞑想と異なり、歩行瞑想では一定のリズムで体を動かすため、余計な雑念が浮かんだときに「足の裏の感覚」へ注意を戻しやすいという特徴があります。
実際に、歩行瞑想に特化した研究では、抑うつ効果があり、不安が軽減されたという結果が報告されています。
また、メンタルヘルスの面に有効性がある点も見逃せません。
一方で歩くことで、血流が上がり、エネルギーがアップし、脳が活性化する効果があることも事実です。
例えば、歩いているうちに研究者にすばらしいアイディアが浮かんだとか、散歩中に作詞家に今まで考えつかなかったいい歌詞が浮かんだなどもよくある話です。
これは、歩くことで脳がリラックスしながら活性化しているからといえるでしょう。
五感をフルに活用しながら歩くため、集中力のトレーニングとしても高い効果が期待できます。
歩くことで血液の巡りが整い、精神面ではストレスや不安の軽減、身体面では脳の活性化が望め、総合的に集中力がアップする点が歩行瞑想の魅力です。
歩行瞑想のメリット・デメリット
歩行瞑想のメリット3つ、デメリット2つを解説します。
メリット
動きがある
動きがあるため、退屈せず、眠くならない点はメリットです。
じっと座る瞑想では落ち着かない方でも、歩きながらならだと自然に集中することがあります。運動効果がある
血行促進や軽度の運動効果がある点も魅力です。
室内でも歩くことで体が温まり、リラックスしやすい環境になります。日常生活に取り入れやすい
慣れてきたら通勤や買い物をしながら歩行瞑想を行えるので、日常生活に取り入れやすいのが特徴です。
わざわざ時間を確保しなくても、普段の歩行での移動が瞑想の時間になります。
デメリット
回りに注意しないと危険
移動しながら行う分、屋外で行う場合は、周囲の障害物や人の流れに注意が必要です。
気をつけないとぶつかるリスクがあり、落ち着いて集中できない場合もあります。天候や場所に左右されやすい
屋外で行う場合、天候や場所に左右されやすいのが難点です。
特に雨の日や人通りの多い場所では実践できず、環境を選ぶ必要があります。
どんな人におすすめ?
歩行瞑想は以下の方々に特におすめです。
座る瞑想が苦手な人
静かに座って目を閉じる瞑想に抵抗がある人には、動きのある歩行瞑想がおすすめです。
ゆったりと足の裏を感じるだけで、落ち着きと集中が得られ、初心者でも手軽に始められます。忙しいビジネスパーソン
慣れれば、通勤時やオフィス内の移動中など、限られたスキマ時間に気軽に実践できます。
歩きながら呼吸や足の感覚に意識を向けることで、短時間でも効率よくリフレッシュできるのが魅力です。ストレス過多の人
頭が混乱していると感じたら、歩く動作に意識を向けるだけでも心が落ち着きます。
足の裏の感覚を丁寧に観察することで、不安や悩みを一時的に手放し、ストレスを軽減しやすくなるのです。運動不足を感じる人
軽い有酸素運動としても役立つため、普段から運動をあまりしない方にもおすすめです。
足腰を無理なく動かしながら血流を促し、同時に心の落ち着きも得られる一石二鳥の方法といえます。マインドフルネスを深めたい人
呼吸だけでなく、歩く動作にも注意を向けることで、より深いマインドフルネスを体感できます。
意識を「いまここ」に集中させることで、続けるうちに自己洞察力や感情コントロール力が高まるでしょう。
歩行瞑想のルーツ
歩行瞑想は、仏教や禅の伝統で古くから行われてきた瞑想の一種です。
特に紀元前5世紀頃、釈迦(ブッダ)が弟子たちと共に歩きながら実践していたと伝えられています。
中でも禅宗の修行法として知られる「経行(きんひん)」は、坐禅の合間にゆっくり歩いて心を整える方法として長い歴史を持ちます。
動きながら精神を落ち着かせる技法は東洋を中心に受け継がれ、その後、世界各地へと広まりました。
1970年代以降、マインドフルネスが西洋へ広がるにつれ、歩行瞑想も徐々に一般に紹介されるようになりました。
マインドフルネスの父とも言われている禅僧ティク・ナット・ハン氏(ベトナム出身、2022年没)は、ウォーキング・メディテーションを優しく取り入れられる手法として普及させ、多くの人々に影響を与えました。
また、マサチューセッツ大学医学部のジョン・カバット・ジン博士が提唱するマインドフルネス・ストレス低減法(MBSR)のプログラムにも、歩きながら意識を研ぎ澄ますエクササイズとして歩行瞑想が取り入れられています。
現代では脳科学の視点からも歩行瞑想の効果が検証され、ストレスマネジメントや集中力向上の手段として広く認知されているのです。
参考:ティク・ナット・ハン著
あなたに平和が訪れる禅的生活のすすめ:
心が安らかになる「気づき」の呼吸法・歩行法・瞑想法
参考:ジョン・カバット・ジン著
「マインドフルネスストレス低減法」
ここから先は
¥ 500
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
