電車と屋台の距離、心の距離かよ。メークローン鉄道市場へ行ってきた
タイ研修7日目。
昨日は夜中の0時くらいには寝ることができたので、ここ最近の中では比較的ちゃんと休めた方だった。
……とはいっても、友達に聞いた話では、私は寝言でもごにょごにょ喋っていて、途中で「コップンクラップ(タイ語でありがとう)」と言っていたらしい。
どうやらタイに来てから、寝ている間までタイに染まり始めているらしい。笑。
そんなことを聞きながら朝を迎えた。
スマホを見ると、時刻は6時30分。
最寄りの大学近くの駅から出る電車は7時4分。
「普通にやばい。」
眠い目をこすりながら急いで準備をして、ドミトリーを出た。

ここ数日、移動がかなり多かったこともあって、今日のメンバーはみんな静かだった。
バスに乗れば寝る。
国鉄に乗っても寝る。
もはや移動時間が睡眠時間になっている。
そんな状態で、私たちはメークローン鉄道市場へ向かった。
そもそも、メークローン鉄道市場とは?
メークローン鉄道市場は、タイ中部のサムットソンクラーム県にある市場です。

現地では「タラート・ロム・フープ」と呼ばれていて、日本語にすると「傘を閉じる市場」という意味になります。
その名前の由来は、もちろん市場を走る列車です。
ここは最初から「電車が屋台のすぐ横を通る観光地」として作られたわけではありません。
もともとは地元の人たちが利用する市場があり、そこに鉄道が通っています。
そのため、列車が来ると店の人たちは屋根や商品を線路側から引っ込め、列車が通り過ぎると再び元の状態に戻します。
つまり、
市場を観光地に合わせて作ったのではなく、昔から続いてきた市場と鉄道が、そのまま現在まで共存している。
これがメークローン鉄道市場の面白さなのです。
そして実際に現地に立ってみると、その距離感に驚く。

市場に入って最初に感じたのは、とにかく人が多いこと。
特に列車が通過する時間になると、線路の周辺が観光客で一気に埋まる。
みんなスマホを構えて、写真や動画を撮影している。
私もGoProを持ってきていたので、もちろん撮影した。
そして、いよいよ列車が来る。
屋台の人たちが商品や屋根を片付ける。
観光客が線路の脇に避ける。
そして列車がゆっくりと近づいてくる。
近い。
いや、
近すぎる。

「電車と屋台の距離、心の距離かよ。」
タイトルにしたくなるくらい近い。笑
しかも、列車に乗っている人たちもこちらを見ている。
手を振ってくれる人もいれば、こちらに向かってハイタッチをしてくる人もいる。
もはや列車と市場の境界すら曖昧になっている。
そして列車が通り過ぎると、また屋台が元に戻っていく。
何事もなかったかのように。
この一連の動きを見ていると、観光客にとっては「珍しい光景」でも、そこで暮らしている人たちにとっては日常の一部なのだということが分かる。
20分後には、ほとんど人がいなくなっていた
さらに面白かったのが、列車が通った後だった。
さっきまであれほど人でごった返していた市場が、20分ほど経つとかなり空いている。
さっきまで写真を撮っていた人たちは、もういない。

市場も普通の状態に戻っている。
この光景を見て、
「みんな買い物をしに来ているわけではないんだな」
と感じた。
もちろん買い物をしている人もいる。
でも、観光客の多くは、「ここでしか撮れない写真や動画を撮ること」を目的に来ているのだと思う。
よく考えれば、私も同じだ。
私は普段からInstagramやVlogのために動画を撮る。
珍しい場所に行けば、写真を撮りたくなる。
「ここに来た」ということを、誰かに見せたくなる。

そう考えると、観光客が写真や動画を撮っていることを外から見て「観光地化しているな」と思う一方で、自分自身もその観光客の一人なのだ。
だからこそ、この市場には面白い二つの顔があるように感じた。
観光地としてのメークローン鉄道市場。
そして、
生活の場としてのメークローン鉄道市場。
列車が来る瞬間には世界中から観光客が集まる。
でも、その人たちが帰った後には、地元の人たちの生活が普通に続いている。
この二つが同じ場所に存在している。
それが、この市場の面白さなのだと思う。
一本路地を入ると、そこは観光地ではなかった
市場を歩いていて、少し路地に入ってみた。
すると、さっきまでの観光地らしい雰囲気が一気に薄くなった。
八百屋がある。
地元の人が利用しているようなお店がある。
観光客向けではない商品も普通に売られている。
観光地のすぐ裏側に、普通の生活圏がある。
今回のタイ旅行では、こういう光景を何度も見てきた。
バンコクの中心部でも、巨大なショッピングモールのすぐ裏にローカルな商店があった。
メークローンでも同じだった。
観光地と生活圏が完全に分離されているのではなく、ほんの一本の路地を境にして、観光と日常が隣り合っている。
それがタイの街を歩いていて面白いと感じるところだ。
観光地の値段は、やっぱり少し高い
市場にはお土産や特産品など、いろいろな商品が売られていた。

100バーツ値切って200バーツで購入
MBKセンターで見たような商品と比べると、こちらの方が安いものもあった。
ただ、タイ人の生活水準から考えると、やはり観光地価格なのだと思う。
私自身は今回の旅行中、だいたい1バーツ=5円くらいで計算している。
そうすると、日本で買うより少し安いくらい。
「タイは物価が安い」というイメージだけで来ると、少し違う感覚になるかもしれない。
一方で、路地に入った生活圏のお店では、観光地より安いものもある。
ここでも、
観光客が見るタイと、タイ人が暮らすタイは少し違う。
そんなことを感じた。
マンゴースムージーを2杯飲んだ
暑い中を歩き回ったので、途中でマンゴースムージーを飲んだ。

これがめちゃくちゃ美味しかった。
そして私は2杯飲んだ。
暑いタイで歩き回った後のマンゴースムージーは、本当に強い笑。
市場にはその地域ならではの商品も売られていたので、こういうものを見ながら歩くのも楽しかった。
写真を撮るだけではなく、暑さや匂い、音、人の多さまで含めて体験すると、記憶への残り方が全然違う。
今回GoProで動画を撮ったのも正解だった。
電車の音。
人の声。
屋台が動く音。
目の前を列車が通り過ぎていく迫力。
写真だけでは残せないものが、動画には残っている。
水上マーケットには行けなかった
この日はメークローン鉄道市場の後に、水上マーケットにも行く予定だった。

ダムヌン・サドゥアック水上マーケット
ただ、時間の関係で今回は行くことができなかった。
これは少し残念だった。
とはいえ、メークローン鉄道市場だけでも十分すぎるほど濃い一日だった。
帰りの電車では、みんな疲れて静かに過ごしていた。
私も窓の外を眺めながら、ぼーっとしていた。
こういう時間が意外と好きだったりする。
観光地を歩いて、写真を撮って、動画を撮って、いろいろなものを見る。
そして最後は電車に揺られながら帰る。
なんだかんだ、こういう一日が一番「旅行をしている」という感じがする。
今日の夜、脳みそのバッテリーは1%
そして夜は、友達に連れて行ってもらって高級なインド料理店へ。
サモサを2つと、ベジタブルビリヤニを注文した。

サモサはスパイシーでかなり美味しい。
一方、ビリヤニにはハーブや香辛料がたくさん使われていて、香りがかなり強かった。
料理そのものは美味しい。
ただ、ハーブなどが完全に細かく切られていなかったので、一つひとつ避けながら食べていたら結構時間がかかった。笑
この日の食事代は318バーツ。
タイ人からすれば普通に高めの料理だと思うけれど、日本で考えればディナーとしてはそこまで驚く値段でもない。
ただ、この頃には私の脳みそは完全にバッテリー残量1%。
朝から移動して、歩き回って、暑さにもさらされて、さすがに疲れていた。
帰りはGrabでみんなとバンを乗り合い、1人100バーツほど。
鉄道より少し高いけれど、乗り換えなしで大学まで帰れることを考えればかなり便利だ。
しかも車内の内装がなぜかめちゃくちゃパリピ仕様だった。笑

サスペンションが良かったのか乗り心地もかなり快適で、途中から私は普通に寝ていた。
KMITLのドミトリーに着いたのは22時00分。
帰ってきたら、もう何もする気が起きなかった。
そのまま寝た。
たぶん、それだけ今日一日を使い切ったということなのだろう。
今回、メークローン鉄道市場に行ってみて思ったのは、「観光地を見る」ということは、必ずしもその場所の全部を見ることではないということだった。
観光客が集まる場所には、観光客が見るためのタイがある。
でも、一本路地に入れば、そこには観光とは関係なく暮らしている人たちの日常がある。
そして、その二つを一本の鉄道がつないでいる。
電車が通る瞬間だけ、世界中から人が集まる。
電車が通り過ぎれば、またいつもの市場に戻る。
そんな光景を見ていると、ここは単なる「珍しい観光スポット」ではなく、観光と生活がたまたま同じ場所に存在している場所なのだと感じた。
今回、水上マーケットには行けなかった。
でも、これはこれで良かったのかもしれない。
一つの観光地を歩き回ったからこそ、その裏側まで少し見ることができた。
タイに来て7日目。
少しずつ、観光客としてタイを見るだけではなく、「この場所で暮らしている人から見たタイはどう見えているんだろう」と考えるようになってきた。
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