達人になる
新入職員のみなさん、新しい環境のみなさん、環境の変わらない方も1週間お疲れ様です。
今日は、私の働く環境が変わった時のお話しです。
良かったらお付き合いください。
病院で働く看護師は、勤務する部署の異動があります。
内科の病棟から外科の病棟に行くみたいな感じです。
病気についての知識も必要な上、同じ看護業務でもその病棟独自の方法なんていうローカルルールもあるので、慣れるには少し時間が必要です。
私が以前、異動した病棟は「入浴介助」いわゆる「お風呂」にとても力をいれている病棟でした。
当時、我が子が学生だったので非常勤職員として勤務していました。
上司からの配慮で、非常勤なのでなるべく時間外勤務とならないように勤務内容も配慮されていました(数ヶ月して、正職員と同じ内容になりました)
来る日も来る日も、「お風呂係」
正直、お風呂係は体力と言う点で、大変です。
そして、時間との戦いでもあります。
毎日、同じことをするのなら、楽しくしようと「お風呂の達人」を極めようと決心しました。
最初のうちは、決めた時間に患者さんを誘導できず、時間が押してしまい、約束の時間に入れなかったと怒る患者さんや看護師も予定通りにならないと両者から苦情が来たこともありました。
そこで、時間を短縮できる部分はどこなのか、お風呂に入る順番は誰からにするのかと計画を立てていきます。
ストレッチャーという寝台に寝たまま入る患者さんは、時間もかかるので、どのタイミングにするかも大切な要因になります。
達人の道は、時間管理だけではありません(笑)
手術後の傷を絶対に濡らさないように、そして包帯などは入浴前と同様にしっかりと綺麗に巻いて元どおりの状態にします。
傷が濡れないように、ガーゼの上から防水テープを貼るんですが、このテープも先に使いやすいように傷を想定しながらカットしておきます。
そうすると、患者さんのところに行った時には「サササー」と、テープを貼ることができます。
患者さんにとってお風呂はリハビリのひとつでもあったので、お風呂の入り方の工夫や自宅のお風呂の相談などもしていきます。
お風呂の後は、患者さんの情報を記録していきます。
傷の状態やお風呂までの移動、お風呂での動作や自宅の様子など、お風呂係として得た情報を書き残していきます。
さらに、患者さんにはお風呂に入ったことを満足してもらいたかったので、洗髪をさせてもらう時には、自分が気持ちよかった美容室のシャンプー方法を真似して、少し指に力を入れたりして、患者さんの髪を洗っていました。
首の手術後の患者さんは、少しの間シャンプーの指示が出ないので、ドライシャンプーと共に、頭を少し指圧。術後は、体がこわばっているのでリラックスタイムです。
時間管理とクオリティの高さ、お風呂係だから聞くことができた情報。
こうして、お風呂係の質の向上と異動したばかりの病棟で「お風呂係、きついなあ」と、文句を言う前に、0だった信頼を少しずつ積み上げていきました。
こんなことを思いついたのは、私が新人の頃、先輩から「自分ができることで、これだけは誰にも負けないというものを持ちなさい。どんなに小さなことでもいいから」と、言われたことがいつまでも忘れられませんでした。
新人の頃は、「きれいに早く温度板をつける」(昔は体温や血圧をグラフに手書きしていました)とか、処置を完璧にできるとか。
この記事を読んでくださっている方の中で、不安や自信がないと感じる時には、仕事でも趣味でもなんでもいいので、特に誰かと比べる必要もないけど、「これは誰にも負けないぞ」って、思えるものがあると気持ちが楽になるかもしれませんよ。
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