15歳、ただ会いたかっただけ。第二話 連絡
連絡
彼らと会ってから数日経ったある日、携帯が鳴った。
21歳の方の彼からだった。名前はまさ。
「明日暇?遊ばない?」
私はokした。
18歳の彼が来る事も期待していた。
彼の名前はとし。
切れ長の目にシュッとした顔立ち。細身でスタイルが良い。
としは私のタイプだった。
友達に電話して、まさから連絡があって明日遊ぶ事になった事を伝え、一緒に遊びに行く事となった。
友達の名前はかおり。
先日声をかけられた時に一緒に遊んでいた友達。
夏休みだった為、かおりも暇だったようだ。
実はこの時私は彼氏がいたが、べつに好きではなかった。彼に、
「付き合って」
と言われた時に、彼氏が居なかったから。ただそれだけで付き合っただけ。
付き合ったら好きになるかもしれない、なんて思ってたけど、全く好きにはならなかった。
だから友達優先で彼とはほとんど会ってなかった。
彼からは毎日電話がかかって来て話していたし、
「好きだよ」
と言われたら、私も同じように返してた。
ズルい女だと思う。
でもその時の私は、それをズルいとも思っていなかった。
彼氏が居ても自分は好きでもなんでもない。他の男の人と遊ぶ事さえなんとも思ってなかった。
それだけ当時の私は相手の事なんて何も考えてなかった。
友達もべつにそれを咎める事はない。
当時の私たちはそれが普通だったし、悪い事だなんて思ってもなかった。それまでもそうして来た。
私はそれまで、自分が本当に好きだと思った人と付き合った事がなかった。
付き合う理由なんて、「なんとなく」で十分だった。
中学生の頃から付き合う彼氏はべつに好きじゃない人。
友達が、本気で好きになってる彼氏と付き合ってるのをみてると、本気で喧嘩もするし、焼きもちもやく。泣いてる姿も何度も見てる。
みてるこっちが苦しくなる時もあったけど、どこか羨ましくもあった。
翌日。
私は先に自分の友達と会って、私の家で話しながら待ち合わせの時間まで待つ事にした。
彼らは仕事をしていたので、会うのは夕方から。
私はかおりに、
「としカッコ良いなー。来るかなー?」
「うん。それに、ゆうのタイプだもんねー。」
かおりは、にやにやしながら言った。
ゆう、とは私の名前だ。
「それに、としが来なきゃ誰がくるのよ。」
「だよねー。」
なんて話しながら、時間は待ち合わせの時間になった。
待ち合わせと言っても家の近くだけど。
彼らが車を用意してくれる、との事だった。
家を出て、かおりと彼らとの待ち合わせ場所に向かった。
待ち合わせ場所に着いたら居たのは、まさ、と…
みるかぎり、おっさん…
誰このおっさん…
40過ぎてるんじゃないの?
かおりに目配せしたら、かおりも苦笑いしてた。
そんな私達にまさは、
「この人は彰二さん。俺らの親方なんだよ。」
「今日は彰二さんと俺なんだ。」
内心、なんでこんなおっさん連れて来るんだよ!!
って思いながら、私とかおりは
「よろしくお願いしますー。」
と、彰二さんに挨拶をした。
彰二さんは、
「よろしくー。今日は行った事のない場所に行きたくて。まずは車に乗って。」
と、にこにこしてる。
彰二さんが運転席に乗るのを見て、まさが申し訳なさそうに、
「ごめん、今日はとしは居ないんだ。彰二さんがどうしても遊びたいって言うから。今日は本当悪いけど、少しだけ付きあって。」
来ちゃったものは仕方ない。
としが来ると思っていた分、落差が大きかった。
よりによって、この人かよ。
そんな事を思いながら、かおりと顔を見合わせた。
車は走り出し、まさが、
「彰二さんが山下公園行きたいみたいなんだよ。俺達行った事ないから、案内してくれる?」
とのこと。
私達は山下公園へと向かった。
私は車に乗ってからも、山下公園なんか15歳の私達にとってはそもそもつまらないし、来てほしかったとしが居ない。
そのうえ、来たのはおっさんだ。
かおりにも悪かったな、来なきゃ良かった、なんて思ってた。
山下公園に着いて、ぶらぶら歩いたり、ベンチに座って話したりしたけど、何を話したかなんて全然覚えてなかった。
彰二さんがベンチで座ってる時に、何気ないふりで太ももを触って来た。
私はさりげなく立ち、逃げるように海側に行った。
気持ち悪かった。
それだけじゃなくて、なんでこんな人と一緒に居なきゃいけないのか分からなくて、イライラした。
勝手に期待して来た自分も、なんだかバカみたいに思えた。
かおりが私のところに来て、
「大丈夫?」
「マジで気持ち悪いんだけど。あのおっさんなんなの?」
「だよねー。まさかおっさんが来るとは思わなかったね」
と、私達は不満を小声で話してた。
まさが私達のところに来て、
「ごめんね、大丈夫?」
って言ってくれたんだけど、私はイライラして、
「大丈夫じゃないし、帰りたいんだけど」
と言った。
まさは、
「だよね、帰ろうか。本当ごめん。」
ってかなり申し訳なさそうにしてた。
彰二さんはまだ帰りたくなさそうだったけど、まさが私達は帰らないといけないからと言ってくれて、その日は帰った。
後日、まさからまた連絡があった。明日遊ぼうって。私は彰二さんが来るなら行かない事と、何であんなおっさんを連れて来たのか文句を言った。
まさは私達に会った事を職場の皆の前で、としと話をしてたらしい。
そしたら、彰二さんが会わせろってしつこかったみたい。親方だから断われなかったって。
それにしたって、40過ぎてるようなおっさんが、15歳の高校生と遊びたいとかありえなくない?って散々文句を言っておいた。実際には32歳だったみたいだけど。
まさは、本当ごめん、って謝ってた。次はとしを連れて行くからって。
あんな事があったのに、私はokした。
それでも私は、次はとしに会える事を期待して⸻
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