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望月麗子シリーズ VS ホスト140

空中要塞エデン。

巨大砲台の中心に、白い光が集まっていく。

空そのものが震えていた。

『発射まで4秒』

『3秒』

イヴの声は冷たい。

まるで感情がない神だった。

ゼロは麗子を見た。

その目だけは、昔のままだった。

『……逃げて』

麗子は首を振る。

「嫌!!」

涙が零れる。

「もう誰も死んでほしくない!!」

蓮が前へ出る。

「翔!! 何とかならねぇのか!!」

翔は必死に操縦席を叩いていた。

「出力が足りない!!」

ジュンが叫ぶ。

「こういう時に秘密兵器とかないの!?」

その瞬間だった。

輸送機の奥。

玲司が残した黒い端末。

突然起動した。

『認証確認』

『黒崎玲司・最終権限』

翔が振り返る。

「……なんだ?」

モニターに玲司の録画映像が映る。

傷だらけの顔。

だがどこか穏やかだった。

『もし麗子がここまで辿り着いたなら』

『私は親として失格だったのだろう』

麗子が息を呑む。

『だが一つだけ保険を残した』

端末に表示される。

【EDEN CORE ACCESS】

翔の目が変わる。

「おい……これ」

ジュンが叫ぶ。

「まさかハッキングキー!?」

『エデン中枢へ侵入しろ』

『イヴを止められるのは麗子だけだ』

その瞬間。

巨大砲台が発射された。

白い閃光。

世界を飲み込むほどのエネルギー。

「ゼロォォォ!!」

麗子が叫ぶ。

だが――

ゼロは笑った。

『やっと……自由になれた』

羽を広げる。

そして一人で砲撃へ突っ込む。

「やめてぇぇぇ!!」

衝突。

次の瞬間。

夜空が真昼のように白く染まった。

轟音。

衝撃波。

輸送機が吹き飛ばされる。

麗子は叫びながら手を伸ばした。

「ゼロォォォ!!」

光の中。

ゼロの姿が消えていく。

最後に見えた口元。

『海、見たかったな』

――消滅。

静寂。

麗子の瞳から涙が溢れ続けた。

その時だった。

空中要塞エデンの中心部。

一瞬だけシールドが消える。

翔が叫ぶ。

「今だ!!」

輸送機が加速。

炎の中を突っ切る。

ジュンが絶叫。

「もう絶対日本帰ったら温泉行くぅぅ!!」

蓮は麗子の肩を掴む。

「立て!!」

麗子は涙を拭った。

その目に、もう迷いはなかった。

「……終わらせる」

金色の瞳が光る。

輸送機はエデン内部へ突入。

真っ赤な警報。

無数の機械兵。

巨大な白い通路。

まるで未来都市だった。

そして最奥。

巨大な扉。

その向こうにいる。

イヴ。

麗子は静かに歩き出す。

だがその時。

背後で扉が閉まり始めた。

翔が叫ぶ。

「待て!!」

麗子は振り返る。

悲しそうに笑った。

「……ここから先は、私が行く」

蓮が怒鳴る。

「一人で行くな!!」

麗子は蓮を見つめる。

涙を浮かべながら。

「もし戻れたら……」

少しだけ笑う。

「今度、一緒に海行こうね」

そして扉が閉まった。

重い音。

完全な静寂。

蓮が拳を叩きつける。

「麗子ぉぉぉ!!」

その頃。

巨大な白い玉座の間。

イヴは静かに座っていた。

まるで女神。

だが目だけは冷たい。

扉が開く。

麗子が入ってくる。

イヴは微笑んだ。

『ようこそ、妹』

その瞬間。

床一面に広がる無数のカプセルが光った。

中には――

眠る“No.”達。

数百人。

麗子の顔が凍りつく。

イヴは静かに言った。

『人類の次の時代が始まる』

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