イトトンボと人生
ぶどうの葉っぱに、イトトンボがとまっていました。
赤橙色の宝石のように煌めき、一瞬で心を奪う小さな背中。
自然のものは、ただそこにあるだけで美しい。

咄嗟にスマホで撮影。もしもう少し陽が差していたら、キラキラをうまく写せたでしょうか。
写真では分かりにくいのですが、肉眼で見た背中の赤橙色は、モルフォ蝶の構造色のように奥行きがあり、繊細に光を返していました。
どうして昆虫は、こんなにも美しい色を持つのでしょうか。
光でカモフラージュになるのでしょうか。
仲間を見つける目印でしょうか。
生き物の進化に、理由や意志のないものはないと思っています。きっとこの美しさにも、理由や物語が隠されているのでしょう。
生き物の美しさには、職人が精魂込めて作り上げた工芸品のような美しさを感じます。
それはきっと、幾千もの時間と、命が折り重なって作り上げられ、少しずつ変わってきた進化の歴史も同時に感じているからかも知れません。
人の人生も同じです。
幸せなことがあって変わったこと。
辛いことがあって変わったこと。
周りの世界が変わって、自分も変わったこと。
この世界に変わらぬものなどありません。
努力して変わることも出来る。
辛さから離れて変わることも出来る。
ひとつでも、昨日の自分と違うこと。変わること。
その変化の積み重ねが、その人を彩り、その魂を強く美しいものにしていく。
ほんの些細な一歩でも、その変化を感じ、楽しめる自分でありたい。
そしてその瞬間を、宝石のように大切に、そっと心の引き出しにしまえると良いなと思う。

