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痛みを抱えた「はじめて」を愛おしむ

『はじめての』
「はじめて」って、誰にとっても特別な瞬間。
痛かったり、恥ずかしかったり、でも後から思い返すとちょっと優しかったりする。

この本『はじめての』には、4人の直木賞作家がそれぞれ「はじめて〇〇したとき」をテーマに描いた物語が収録されていて、それをYOASOBIが音楽にしたというプロジェクト!📚🎶


YOASOBIコラボ小説


はじめての
島本 理生 (著), 辻村 深月 (著),
宮部 みゆき (著), 森 絵都 (著)

「はじめて」は、いつも痛くて、少し優しい。

日本エンターテインメントの最前線&最高峰!

日本を代表する4人の直木賞作家と、“小説を音楽にするユニット”YOASOBIが奇跡のコラボレーション!

小説、音楽、映像など、さまざまなジャンルで作品を展開しながら物語世界をつくりあげていく、壮大なプロジェクトが始まりました。

小説のテーマは、「はじめて〇〇したときに読む物語」。

この書籍『はじめての』には以下の4作品が収録されており、これらの小説を原作としたYOASOBIの楽曲が、2022年中に順次配信リリースされます。(第一弾は、「私だけの所有者」を原作とした楽曲「ミスター」)


「『私だけの所有者』ーーはじめて人を好きになったときに読む物語」(島本理生)

「『ユーレイ』ーーはじめて家出したときに読む物語」(辻村深月) 

「『色違いのトランプ』ーーはじめて容疑者になったときに読む物語」(宮部みゆき)

「『ヒカリノタネ』ーーはじめて告白したときに読む物語」(森絵都)

はじめての
島本 理生 (著), 辻村 深月 (著),
宮部 みゆき (著), 森 絵都 (著)
Amazonより


✻あらすじ✻

🌸『私だけの所有者』

はじめて人を好きになったとき。
その気持ちは、手に余るほど大きくて、どうしようもなく不安定で、それでも確かに私のものだった。
「恋する自分」に出会った瞬間のざわめきを描いた物語。


👣『ユーレイ』

はじめて家出をしたとき。
誰も知らない夜道を歩きながら、私は自分がすでに幽霊みたいに、どこにも属さない存在なんだと気づいた。
居場所を探す心の旅路を描いた物語。


♠️『色違いのトランプ』

はじめて容疑者になったとき。
「自分がやっていない」と叫ぶ声は、どうしてこんなにも届かないのだろう。
疑われる痛みと、真実を求める強さを描いた物語。


🌱『ヒカリノタネ』

はじめて告白したとき。
胸の奥からあふれる言葉は、震える声になって彼に届いた。
その瞬間、世界が少しだけ明るく見えた――勇気ときらめきの物語。


「はじめて」という特別な瞬間

『はじめての』を手に取ったとき、私は自分の中の「はじめて」をいくつ思い出せるだろうかと考えました。
はじめて人を好きになったとき。
はじめて家を飛び出したとき。
はじめて疑われたとき。
はじめて告白したとき。
どれも決して平坦ではなく、むしろ痛みや不安を伴っていて、それでもどこか優しい光をまとって心に残っています。

本書は、そんな「はじめて」にまつわる物語を4人の直木賞作家が描き、それをYOASOBIが音楽に変えて届けるという、文学と音楽が手を取り合う壮大なプロジェクトの一冊です。

YOASOBIのikuraさんは「実は大の本好きで、コラボする作家さんの作品はだいたい読んできちゃう📚💛 小説の世界にどっぷり浸かるのが大好き!」と思っているそうです。だから、YOASOBIの曲をBGMにしながら小説を読む、という楽しみ方もぴったりだと思い曲と小説のあらすじの間にリンクを付けてみました。

4つの物語、それぞれの「痛み」と「優しさ」

島本理生さんの『私だけの所有者』は、はじめて人を好きになったときの圧倒的な戸惑いと喜びを描いています。恋に落ちた自分自身に驚き、もどかしさと同時に確かさを知る感覚に、私も胸を熱くしました。

辻村深月さんの『ユーレイ』は、家出という行為を通して、自分の居場所を見失った孤独と、自分自身を確かめたいという願いが交差します。読みながら、自分が思春期に感じた「ここじゃないどこかへ行きたい」という切ない衝動を思い出しました。

宮部みゆきさんの『色違いのトランプ』は、一転してサスペンスの空気を帯びます。無実を訴えても届かない声、容疑者にされたときの理不尽さ。誰もが持つ「疑う側」「疑われる側」の感情を鋭く照らし出し、読む手が止まりませんでした。

森絵都さんの『ヒカリノタネ』は、告白の一瞬を描いた物語。震える声で想いを伝えるその瞬間に、青春の輝きが凝縮されていました。自分の過去の「はじめて告白したとき」を重ね、思わず微笑んでしまうような読後感です。

YOASOBIとのコラボがもたらす新しい読書体験

そして何より、この本を特別にしているのは、物語が音楽へとつながっていく仕組みです。
「小説を音楽にする」というYOASOBIの試みは、物語を別の角度から体験できる喜びを与えてくれます。小説で感じた余韻が、楽曲を聴くことで再び立ち上がり、物語が二重にも三重にも広がっていく――これは他では得られない体験だと感じました。

読後に残る「自分自身のはじめて」

読み終えたあと、私は自分の中の「はじめて」をひとつひとつ思い返してみました。
忘れかけていたけれど確かにあった痛み、そしてその奥に潜んでいた優しさ。
この作品は、登場人物たちの「はじめて」を追体験するだけでなく、私たち自身の過去を静かに呼び起こしてくれるのだと思います。

まとめ

『はじめての』は、ただの短編集でも、ただのコラボ作品でもありません。
そこに描かれているのは、誰にでもある「はじめて」という普遍的な瞬間。痛みを伴いながらも、その一つひとつが自分を形づくっていることに気づかせてくれる、優しい物語でした。

読み終わった今、私は心からこう思います。
「はじめて」の痛みを抱えて生きてきた自分を、少し愛おしく思える――そんな一冊でした。

Kindle版

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