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「嘘」と「真実」

『ようこそ!FACT(東京
S区第二支部)へ』第2巻を
読了しました。魚豊作品な
らではの「人間のどうしよ
うもなさ」と「現代社会の
息苦しさ」が、恋愛と陰謀
論という異色のテーマを通
して、これでもかというほ
どリアルに描かれていて夢
   中になって読んだ。



ようこそ!FACT
(東京S区第二支部)へ(2)
魚豊 (著)

片思いの先でたどり着いたの
       は、”陰謀論”

恋路の中で覚えた違和感。

「あの子は俺とイイ感じだっ
    たはずじゃーーー」

疑念が疑念を呼び、やがて世
界そのものを疑うようになっ
          ていく。

『チ。』『ひゃくえむ。』の
     魚豊が問いかける、

「嘘」と「真実」の物語――
           ―!!

ようこそ!FACT
(東京S区第二支部)へ(2)
魚豊 (著)
Amazonより

片思いから陰謀論へ――主人
   公の転落と共感の痛み

 主人公・渡辺拓也の片思いが、
やがて「陰謀論」への傾倒に
変わっていく展開は、読んで
いて本当に苦しく、そして目
    が離せませんでした。
「あの子は俺とイイ感じだっ
たはずじゃないか」という疑
念から始まり、疑いが疑いを
呼び、ついには世界そのもの
を疑い始める――この心理の
連鎖がとてもリアルで、他人
     事とは思えません。

第2巻では、渡辺が陰謀論コ
ミュニティ「FACT」にのめり
込んでいく様子がより深く描
         かれます。
彼の孤独や承認欲求、社会的
な格差や生きづらさが、陰謀
論という「居場所」に向かわ
           せる。
その過程が痛いほど伝わって
きて、「なぜ人は陰謀論に惹
 かれるのか?」という問いに、
物語を通して真正面から向き
  合っていると感じました。

社会構造と人間関係のリアル
          な描写

この巻では、主人公とヒロイ
 ン・飯山栞の対比も鮮明です。
恵まれた環境と理想を持つ栞
 と、社会的弱者としての渡辺。
教育格差や家庭環境、周囲の
人間関係が、二人の人生観や
選択に大きく影響を与えてい
 ることを痛感させられました。
同じ日本、同じ都市に生きて
いても、スタートラインが違
う現実が突きつけられます。

「嘘」と「真実」を問い直す
          物語

魚豊が本作で問いかけている
のは、単なる恋愛や陰謀論の
是非ではなく、「何を信じて
生きるのか」「現実とどう向
き合うのか」という根源的な
        テーマです。
片思いの痛みや承認欲求の渇
望、社会の中での孤独――そ
れらが陰謀論という現象を通
して、極めて現代的に描かれ
         ています。

 読んでいて辛さや恥ずかしさ、
時に滑稽さすら感じるのです
が、それこそが本作の魅力。
現実から逃げたい、でも逃げ
切れない――そんな人間の弱
さと、それでも前に進もうと
する姿が、読後に強い余韻を
         残します。

現代社会の「承認格差」と陰
       謀論のリアル

この作品を読むことで、現代
日本における「承認格差」や
「反知性主義」、陰謀論に惹
かれる若者たちのリアルな姿
   を知ることができます。
単なるラブコメや社会派漫画
の枠を超え、今を生きる私た
ち自身の問題として深く考え
    させられる一冊です。

まとめ
『ようこそ!FACT(東京S区第
二支部)へ(2)』は、恋愛
の違和感から陰謀論に傾倒し
ていく青年を通して、「嘘」
と「真実」、「現実」と「逃
避」という普遍的なテーマを
突きつける、唯一無二の現代
        ドラマです。
読むほどに自分自身の弱さや
社会の歪みに向き合わされ、
心を揺さぶられる傑作だと感
         じました。
現代社会の「生きづらさ」や
「孤独」に悩むすべての人に、
 強くおすすめしたい一冊です。


Kindle版

………………
自己紹介
noteがスキ
❤️になってきた。より

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