出口の見えない暗闇へ
『あやし、おそろし、天獄園2 ふしぎ駄菓子屋銭天堂』
「ミステリーヌ」という前日譚を読んでからこの本に手を伸ばした私は、天獄園の“恐怖の深さ”を改めて実感しました。今回も遊園地の表面上の楽しさに騙されてはいけない――そのことを痛感するエピソードが続きました。
『ミステリーヌ』は👇こちら👇
あやし、おそろし、天獄園2
ふしぎ駄菓子屋銭天堂
廣嶋玲子 (著)
「怪童」が経営する遊園地「天獄園」を舞台にしたスピンオフ、その第2弾。
今回は、ミラーハウス、ゴーカートといったアトラクションのエピソードにくわえて、ナイトパレードやスーベニア(おみやげ)にまつわるえエピソードも収録、怪童に誘われて開発スタッフとなった六条教授のアトラクションも登場する。
その六条教授をライバル視するよどみの動向も気になるところだ。
この本を読む前に「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」公式サイトに掲載されているエピソード「ミステリーヌ」を読もう! さらに天獄園が楽しめるぞ!
ふしぎ駄菓子屋銭天堂
廣嶋玲子 (著)
Amazonより
✻あらすじ✻
「怪童」が支配する闇の遊園地『天獄園』の第2幕。
今回の舞台はミラーハウスの鏡の迷路、スピード感あふれるゴーカート。そして、夜空を彩るナイトパレードや、個性あふれるおみやげ(スーベニア)にまつわる不思議な物語も加わる。
さらに、怪童に誘われて開発スタッフとなった六条教授の新作アトラクションが登場し、彼とよどみのライバル関係が物語に緊張感をもたらす。
遊園地の華やかさの裏側には、怪童の非情な策謀が隠されている。陽気な光の演出に誘われて気づかぬうちに深みにはまり込み、出口の見えない暗闇へと引きずり込まれる感覚を味わうことになる。
◆感想◆
ミラーハウスの鏡に映る自分の姿や、ゴーカートの疾走感に紛れて押し寄せる焦燥感は、現実の恐怖と非現実の恐怖が入り混じるような背筋の凍る感覚をくれました。私は読みながら自分の影や周囲を何度も振り返り、誰かに見られているのではないかという得体の知れぬ不安に包まれました。
それに加え、六条教授の登場はこの物語に一筋の知性と謎をもたらし、よどみとの静かな闘いの空気を濃厚にしていきます。
彼らの駆け引きは、天獄園の支配構造の闇をさらに深く覗き込む感覚に私を誘いました。
読了後は甘美な恐怖の余韻に浸りつつ、遊園地の裏側に潜む怪童の冷酷さを思い知らされました。
この作品は単なるホラーではなく、人の心理の奥底に潜む暗い側面や、逃れられない運命の絡み合いを巧みに描き出したダークファンタジーの傑作です。
私はこの物語を通して、遊園地の華やかな光と影の狭間に立たされたような、ぞっとする感覚を長く引きずりました。
読むごとに深まる恐怖の世界に、背中を押されるように何度でも戻りたくなる不思議な魅力がありました。
ミステリーヌ感想
銭天堂で不思議な駄菓子を買ってから、これまで苦手だったなぞときがぐんと得意になった啓吾の話。
私は読みながら、自分も何か魔法のような力をもらえたみたいでワクワクしました。
なぞときに苦手意識がある人でも、少し勇気をもらえる物語だと思います。
特に印象に残ったのは、啓吾が友達から持ちかけられた遊園地の謎に挑むところ。
遊園地の謎という設定は、これから読む「天獄園」シリーズの暗く不気味な世界への入口のようで、不思議と胸がざわつきました。
「ミステリーヌ」は明るくて爽やかな雰囲気だけど、物語の底にはちょっとした緊張感やミステリーの香りがあって、読み終わった後にまた天獄園のダークな世界に足を踏み入れたくなります。
だから「天獄園2」を読む前にこれを読むと、物語の世界にいっそう深く引き込まれるんだろうなと感じました。
私自身、謎を解く楽しさと、新しい世界へ進むドアをそっと開ける気持ちが味わえて、とても良い体験でした。
読んでよかったと思います。
Kindle版

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自己紹介
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