文房具に宿る「記憶の力」
上田健次さんの『銀座「四宝
堂」文房具店5』は、文房具
が人生の「呼吸」を取り戻す
物語です。
シリーズ第5弾で最も心震え
たのは、硯の両親・墨舟と里
利の出会いが描かれたエピソ
ード。
天才画家の孤高と、それを支
えた母の無償の愛が、硯の人
物像に深みを与えています。

銀座「四宝堂」文房具店Ⅴ
上田健次 (著)
既刊全巻・重版出来、待望の
第5弾!
東京は銀座の片隅にある老舗
文房具店「四宝堂」。
常連客はもちろんのこと、外
国からの旅行者も虜にする名
店だ。
そんな店を一人で切り盛りす
る宝田硯のもとには、今日も
様々なお客が訪れて――。
優秀な兄たちと比較され続け
息苦しい毎日をおくる少年に、
従業員の些細なミスが気にな
りイライラが止まらない新米
店長など。悩める人々の心が、
店主の優しい言葉でじんわり
解きほぐされていく。
「こんなお店が本当にあった
なら」と願うファンの声が続
々届く、大人気シリーズ第5
弾。
硯の父・天才画家の墨舟と早
逝した母・里利の出会いのエ
ピソードも収録!
上田健次 (著)
文房具が溶かす「息苦しさ」
と「孤独」
「優秀な兄たちに押しつぶさ
れそうな少年」には祖母ゆず
りの思い出のノートを、「些
細なミスに苛立つ新米店長」
には職人の手作りメモ帳を提
案する硯さんの手腕に脱帽。
「道具が人を育てる」という
真実が、各エピソードで鮮や
かに浮かび上がります。
読んでいるうちに、自分も四
宝堂の棚を撫でながら答えを
探す客になった気分になりま
した。
銀座の路地裏で紡がれる人間
ドラマ
今作最大の驚きは良子との関
係性の急展開!「ついに結婚
へ」という報せに、長年応援
してきた読者として涙がこぼ
れそうになりました。
一方で硯の父・墨舟が登場し
ながらも「再会しない」とい
う選択には、かえって余韻が
残る絶妙な描写です。
シリーズを通して培われた登
場人物たちの絆が、ここにき
て鮮烈に花開きます。
文房具に宿る「記憶の力」
「祖母から贈られた万年筆」
のエピソードを彷彿とさせる、
モノに刻まれた想いの描写が
圧巻です。
特に「比較され続ける少年」
がノートに綴った言葉の数々
は、現代の生きづらさを代弁
するよう。
「システム手帳」や「絵葉書」
といった身近な文具が、単な
る道具ではなく人生の証人と
なる瞬間に胸が熱くなりまし
た。
まとめ:人生の折れ線グラフ
を優しく補う物語
この作品は「文房具小説」の
枠を超えています。
ページをめくるたび、自分の
中に積もった「日常のほこり」
が硯さんの手によって払われ
る感覚。
次巻では墨舟と硯の確執が深
まる予感も…?
銀座の路地裏に佇む四宝堂で、
あなたもきっと人生のヒント
を見つけられるはずです。
文房具好きも人間ドラマ好き
も、必ず心のどこかが揺さぶ
られる傑作です。
「宝田硯さんの声を耳で感じ
たい」という想いが叶うオー
ディブル版は、8時間超の朗
読で文房具店の佇まいを再現。
ナレーター児玉卓也さんが紡
ぐ穏やかな語りが、通勤中や
家事の合間に「四宝堂の日常」
を届けてくれます。
聴き終えた後は、まるで自分
が銀座の路地裏で硯さんと会
話したかのような余韻が残る
でしょう。
現在第5巻は未配信ですが、
今後のオーディブル版リリー
スを心待ちにしています。
Kindle版

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自己紹介
noteがスキ❤️になってきた。より
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