あのとき踏み出せなかった一歩を、自分の力で踏み出すために…
『言葉の園のお菓子番 -
未来への手紙』5巻目
新しい世界へ踏み出して
いく一葉の成長を垣間見
る事ができました。
言葉の園のお菓子番
未来への手紙
ほしおさなえ (著)
『活版印刷三日月堂』などの
ヒットシリーズを手掛ける著
者が、出会い、言葉、繋がる
こと、喪失と再生、成熟をテ
ーマに描く、「言葉の園のお
菓子番」シリーズ5巻。
書店員の職を失ったあと、亡
き祖母が所属していた連句会
「ひとつばたご」に通うよう
になった一葉は、連句をはじ
めて三回目の春を迎え、新し
い仕事にも積極的に取り組む
ようになっていた。
そんななか、自分と同世代が
集う「きりん座」のメンバー
との交流をきっかけに、大学
時代に抱いていた想いが再び
浮かびあがり……。
封印していた気持ちに向き合
い、一葉は自分の心を見つめ
直していく。
あのとき踏み出せなかった一
歩を、自分の力で踏み出すた
めに──。
未来への手紙
ほしおさなえ (著)
Amazonより
亡き祖母の縁から連句会「ひ
とつばたご」と出会い、連句
を始めて3回目の春を迎えま
す。
この物語は、一葉の内面の成
長と、周囲の人々との繊細な
交流を丁寧に描き出していま
す。
物語は6つの短編で構成され
ています。
「春待ちの声」
一葉が新たな出会いを求め
る中で、過去との対話が始
まります。「桜の下で」
連句会での交流が、一葉に
新たな気づきをもたらしま
す。「風に乗る言葉」
言葉の力を再認識し、人と
のつながりを深める瞬間が
描かれます。「夏の光」
仲間との絆が強まり、一葉
が自分自身と向き合う姿が
浮かび上がります。「秋の便り」
過去の想いが再燃し、一葉
は新たな一歩を踏み出す決
意を固めます。「未来への手紙」
一葉が自らの成長を実感し、
未来への希望を抱く姿が感
動的に描かれています。
連句という日本の伝統文学を
軸に、人と人とのつながりの
尊さが静かに語られます。
同世代が集う「きりん座」の
メンバーとの交流や、新しい
仕事への挑戦を通じて、一葉
は自身の過去の想いと向き合
いながら、一歩ずつ前進して
いきます。
ほしおさなえさんの筆致は、
まるで繊細な刺繍のように、
登場人物たちの感情を丁寧に
紡ぎ出します。
日常の些細な出来事や、心の
揺れ動きが、まるで読者の隣
人の日記を覗き見るかのよう
な親密さで描かれています。
この作品は、現代社会で失わ
れつつある人と人との深いつ
ながりを、「連句」という伝
統的な文学の場を通して再考
させます。
そして、迷いながらも前に進
む勇気、過去の痛みを新たな
可能性へと昇華させる力を、
読者に静かに語りかけます。
『言葉の園のお菓子番 未来へ
の手紙』は、日々の生活に埋
もれがちな言葉の力と、人々
の絆の尊さを再認識させてく
れる、心温まる一冊です。
過去と向き合い、未来へと進
む勇気が、静かに胸に満ちて
くる感動の物語として、読者
の心に寄り添ってくれる本で
す。
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自己紹介
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