『この世の悪』で先生を笑わせた
だいぶ昔の高校生の時に、選択科目というのがあったと記憶している。
私は作文の授業を選択していた。
作文という言い方ではなかったかもしれないけれど、とにかく作文を書く授業だったのは間違いない。
授業の担当は古文の女性の先生だった。
授業の流れは以下のとおり。
・作文のお題が先生から出される
・次回までに作文を仕上げて提出する
・提出した作文を先生が添削して、良かったものを選ぶ
・選ばれた作文を書いた人が、朗読にて授業で発表をする
私は子供の頃から作文を書くことは好きだったので、楽しそうだと思って積極的にこの授業を選択したのだった。
そんな授業で、今でも印象に残っていることがある。
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その日、私の作文は発表作文には選ばれなかった。
でも、授業の最後に先生が私に向かってこう言ったのだ。
「今回の発表には選びませんでしたが、◯◯さん(私)の作文はテーマとは少しずれていたけれど、面白くて個人的には好きでした」
更に作文を返してくれる時にも、
「面白くて読んでいて笑っちゃったわ」
と、思い出し笑いをする様に話してくれた。
いつもは少し気難しそうな雰囲気のベテランの古文の先生。
その先生が私の書いた物で笑っている。
そう思ったら、勝手に顔がにやけるほど嬉しかった。
先生にそんなに面白がってもらえたんだと思った私は、帰宅して母にその事を自慢げに話したのだった。
*
その時の作文のお題は『この世の悪』だった。
最初は社会問題とかそういう事を書いた方がいいんだろうなと思った。
でも、高校生の私には社会問題を自分事として落とし込む事が出来なくて、書こうとしても書けなかった。
それで自分なりに
『悪』=『嫌なもの』
という観点で考えてみたところ、私の大の苦手な虫(害虫)の事が思い浮かんだのだ。
当時住んでいた実家の団地は古いうえ、網戸が付けられない仕様になっていた事もあり、頻繁に害虫が出現した。
本当に嫌(!)というほど虫が出た。
当時の私にとっては完全なる敵であった害虫を、『この世の悪』と捉えて作文に書き出してみる事にした。
ゴキブリや蜘蛛などの害虫が家の中に出現して、びっくりどっきりした時の状況や心境、必死に退治するまでの様々なエピソードがすらすらと出てきた。
それらをまとめて作文は完成した。
これが『筆が乗る』という事だろうかという程、あっという間に楽しく書けたのだった。
(調子に乗りました。ごめんなさい)
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大人になって、アメーバブログが流行っていた時にアカウントを作り、ブログというものを初めて書いてみた。
とにかく楽しい事を書きたくて、読んだ人に笑ったよと言って欲しくて、楽しみながら書いていたブログだった。
フォロワーさんからのコメントに
『仕事中に読んでいて吹き出しちゃいましたよ』
なんて書いてもらった時に、物凄く嬉しさを感じたものだ。
それらの出来事を思い出していたら、私って昔から文章を書くのが好きだったんだな、と再認識した。
そして、笑って貰えると特に嬉しかったという事も。
今はまた、こうしてnoteという場所で書きたい事を書いている。
私のこれまでのnoteは内省的な事を書くことが多く、楽しい事をあまり書いてこなかったなと思う。
まだネットもなかった高校生の私が作文を書いていた時の気持ちや、ブログで楽しいことを書いていた頃の気持ちに戻って、書いている自分が楽しければ良いよねと思えた。
これからは新鮮な気持ちで、楽しい事を楽しみながら、たくさん書いていけたのなら、それでいいのだ。
今日のはなうた
『Boy』
斉藤和義
浦沢直樹さん描き下ろしのミュージックビデオ。
少年たちが楽しそう♪
