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【新聞の感想・7月4日】年金の運用が、41兆円の黒字。その中身を見てみる。

今日の熊本日日新聞に、年金の積立金を運用している、GPIFという組織が、2025年度に、41兆3,995億円もの黒字を出した、という記事がありました。

過去2番目に大きな黒字で、これで6年連続の黒字とのこと。

41兆円。あまりに大きすぎて、ぴんと来ない数字です。

そして、そもそも、私たちの年金が、運用されている、というのは、どういうことなのか。なぜ、これだけの黒字が出たのか。私も、正直、よく分かっていませんでした。

いい機会なので、調べてみました。

そもそも、GPIFとは何か?

まず、GPIFとは何か、からです。
GPIFは、日本語で言うと、年金積立金管理運用独立行政法人。

長い名前ですが、要するに、私たちが納めた年金保険料のうち、すぐには使わずに、将来のためにとってある「積立金」を、運用して、増やすことを任された組織です。

私たちが納める年金保険料は、その多くが、今の高齢者への支払いにあてられています。

でも、全部を使ってしまうわけではなく、一部を、将来のために積み立てています。

とくに、これから高齢者が増えて年金の支払いが増えていくと、保険料だけでは足りなくなるかもしれない。

そのときに備えて、積立金をただ置いておくのではなく、運用して増やし将来の年金を支える力にしよう、というわけです。

その運用する金額が、とてつもない規模です。今回の発表では、GPIFが運用する資産額は、293兆円もあるとのこと。

世界でも最大級の、運用機関だといわれています。

私たちの年金は、これほど大きなお金として、世界の市場で、運用されているのです。

なぜ、41兆円もの黒字が出たのか?

では、なぜ、2025年度に、41兆円もの黒字が出たのか。ちなみにGPIFの運用益は非課税らしいです。

記事によれば、いちばんの理由は、国内外の、株価の上昇です。

GPIFは、この巨額の資産を、大きく四つに分けて、運用しています。

国内の株式、外国の株式、国内の債券、外国の債券。の四つです。

2025年度は、AIや半導体への期待などから、日本や海外の株価が、大きく上がりました。

だから、GPIFが持っている株式の価値も上がり、大きな黒字につながった、というわけです。

ここで、大事なことに、気づきます。

この黒字は、GPIFが、何か特別に、うまい商売をして、稼いだお金ではない、ということです。

世界の株価が上がったから、持っている資産の評価額が、上がった。

それだけのことです。

ということは、逆も、あるということです。

株価が下がれば、評価額も下がって、赤字になることも、当然、あるのです。

「赤字」で騒がれた時期もあった

実は、ここが、いちばん大切なところです。
このGPIFの運用は、過去に、大きな赤字を出して、大騒ぎになったことがあります。

たとえば、コロナ禍の始まった2020年の初め。ある時期の運用成績が、17兆円を超える赤字になる、という試算が出て、「年金が、溶けた」「私たちの老後は、大丈夫なのか」と、大きく報じられました。

不安に思った人も、多かったはずです。

でも、その後、どうなったか。相場は回復し、運用は、黒字を取り戻し、そして今回、過去2番目の黒字にまで、なっている。

あのとき、赤字だけを見て、大騒ぎしていたのは、いったい何だったのか、という話です。

そして、いちばん大事な数字が、GPIFが市場での運用を始めた2001年度から、今日までの、累積の収益額です。

なんと、196兆円を超えています。
年率にすると、平均で、およそ4.7%。

リーマンショックも、コロナショックも、すべて含めた、20年以上の長い目で見れば、着実に、増え続けているのです。

とにかく、長期では、しっかりプラスです。

短期で一喜一憂せず、長期で見る

この一件から、私が改めて学んだことがあります。

数字は、短い期間で、一喜一憂してはいけない、ということです。

ある年の、41兆円の黒字。ある時期の、17兆円の赤字。

どちらも大きな数字で、そのたびに私たちは喜んだり、不安になったりします。

メディアも、その大きな数字を見出しにします。

でも、それは株価という、上がったり下がったりするものを、たまたま、ある一瞬で切り取っただけの数字です。

大切なのは、その一瞬の数字ではなく長い目で見た大きな流れのほうです。

年金の運用は、そもそも何十年という超長期で行うものです。

だから、一年、二年の黒字や赤字で、大騒ぎするのは、本質を見誤ります。

20年で見れば、着実にプラス。その事実こそを、冷静に、見るべきなのです。

「数字は、中身と、流れを見る」。

目先の大きな数字に、心を動かされすぎず、長期の、本質的な動きを見る。

年金の運用は、その大切さを教えてくれました。

私たちの、商売や暮らしにも

そして、この「長期で見る」という考え方は、年金だけの話では、ありません。

私たちの、商売や暮らしにもそのまま当てはまります。

商売をしていると、今月は、売上が良かった、悪かった、と、目先の数字に一喜一憂しがちです。

でも、本当に見るべきは一ヶ月の浮き沈みではなく、一年、三年、五年という長い流れの中で着実に力をつけ成長できているか?です。

私が「積み上げる」ことを大事にしているのも、同じ思いからです。

一日、一日は小さくても、それを長く、こつこつと積み上げた先に、大きな成果がある。

短期の結果に振り回されず、長い目でこつこつと続ける。

年金の運用も、商売も、人生も。

大切なのは、目先の一喜一憂ではなく、長く、着実に、積み上げていくこと。

41兆円という、途方もない数字の記事から、そんな、足元の教訓を、もらった気がします。

私たちの大切な年金が、長い目で、着実に育っている。

それは、素直に、いいことです。
そのうえで、目先の数字に踊らされない、冷静な目を、持っていたいと思いました。

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