“笑ってほしい”だけで動いていた妹
あることで落ち込んで、泣いていた8歳の息子。
私も隣に座って、ゆっくりと話をしていました。
そんな様子を、2歳の娘が神妙な表情で見つめています。
しばらくすると、気持ちを切り替えようと思ったのか、息子は寝室へ移動。
娘は、そんな兄の後ろをそっと追いかけていきました。
しばらく兄の様子を見ていた娘。
すると突然、何かを思いついたように立ち上がり、リビングへ。
お気に入りの音楽絵本を開き、好きなボタンをポチッ。
そして、音楽が終わる前に、兄の待つ寝室へ猛ダッシュ!
兄の前まで行くと、お尻をぷりぷり振りながら、オリジナルの振り付けで踊り始めました。
なんとか兄に元気を出してほしい。
そんな気持ちが、全身から伝わってきます。
でも――
兄は、まだ笑えません。
すると娘は、再びリビングへ。
今度はお気に入りの指人形を手にはめ、別の曲を流しながら戻ってきました。
音楽に合わせて、全力で動く指人形。
そして、それを操る娘もまた全力。
その姿を見て――
ついに、兄が笑いました。
その笑顔を見た娘は、嬉しくなって、また踊り始めます。
「大好きなお兄ちゃんに笑ってほしい」
「元気になってほしい」
そんな妹のまっすぐな思いが、じんわりと染み渡った夜でした。

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